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第7話

私は山本先生の強い要請により、ばあばと共に学校の寮に一時的に引っ越した。

ばあばはまだ何も知らない状態で、山本先生は特別な奨学金の一部として寮に住むことができることを説明した。

ばあばは大変感謝し、家に残っていた食材をすべて寮に持ち込んだ。

彼女はたくさんの餅を包み、学校の食堂に持って行き、無料でみんなに食べさせてくれた。

誰一人として、それがただの餅であることを嫌がる人はいなかった。

私が最もよく耳にする言葉は「怖がらなくていい」から「竹香、早くおばあさんを出させて、10個買うよ」と変わった。

私は、この騒動がしばらく続くと思っていた。

しかし、予想外にも、たった3日後、消費者庁が公式声明を発表した。

「詳細な調査を行った結果、本市内で偽の鶏卵黄入り餅を販売している業者や原材料を扱っている業者は見つからなかった。

また、個別事業者の製造環境や使用材料などの問題についても調査を行い、問題のある業者には改善命令を出した。市民の協力に感謝する」

その後、ジャーナリスト協会からの報告が続いた。

「確認の結果、美咲の運営チームには合法的な記者は一人もおらず、取材や調査の権限はない。

ニュースは真剣なものだ。ネットタレントが視聴者の目を引くための道具ではない。

この機会に、視聴者には情報を見る際、独自の判断を持ち、悪意のある人に利用されることのないように呼びかける」

公式声明が発表された直後、美咲の視点のアカウントは停止された。

それに続いて、学校の前に何日も集まっていた「記者」たちが一斉に逃げ散った。

しかし、彼らが逃げたとしても無駄だった。最近、学校の前での取材が注目を集め、その中には美咲と同じく無資格で取材を行っていた人々が多かったため、すぐに見つかり、アカウントが停止された。

始まりの原因となった美咲については、情報筋によると、すでに警察に連行されて調査を受けているとのことだった。彼女が作成した偽の報道は我家の件だけではなく、警察は彼女を厳しく調査している。

私はもう美咲のことを追跡しなくなった。公式の声明が出た後、誰もばあばの餅に問題があるとは思わなくなった。

1週間後、ばあばは再び餅を売るために出かけた。

今日の客は特に多かった。ニュースを見て来た人々が多く、ばあばが準備した2つの容器の餅は午前中にはすべて売り切れてしまった
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