Semua Bab モブな転移勇者♂がもらった剣にはチートな史上最強元魔王♀が封印されている: Bab 21 - Bab 30

44 Bab

第20話 北部の洞窟へ ~ソフィアサイド~

「いててて……」頭がガンガンするぞ。風の水晶を作った翌日に北の洞窟へ向かっているのじゃが……どうにもこうにも頭が痛くてたまらん。「そりゃ、あれだけ酒を飲むんだから、 翌日に二日酔いにもなるよ」分かり切ったという顔であやつが話しかけてきた。「いいや、これぐらいの量、前はなんともなかったぞ」封印前はもっと飲めていたはずなんじゃが……「それだけ年をとったってこと……」なんと失礼な物言いじゃ。ワシを何だと思っている。「おぬし、その言い方はなんじゃー! ワシは年などとっておらぬぞ」あやつの胸ぐらをつかみ、にらみを利かせてみる。「ごめんごめん。 長いこと封印されていた影響でもあるんじゃない?」そうじゃ、そうじゃとも。ワシがこんなんになるのは、それ以外考えられぬわ。「フーインってなんのこと?」不思議そうな顔で小娘の娘がこちらを見ておる。そういえば小娘の娘が一緒におったんだったわ。「なっ……何でもないよ、フォルトナ。 それより北の洞窟はあとどのくらいかかる?」あやつ、うまくごまかして話をそらしおった。これぐらい剣も上手くなってくるといいのじゃがのぅ。「うーん。 まだまだ先かなー。 それに、まださっき村を出たばかりじゃん。 そう早くは着かないよ」「それはそうだね…… は……はははは……」話は上手くそらせたけど、詰めが甘いのぅ。振った話がそれじゃ、話も続かんじゃろ。「おい、小娘の娘! この騒ぎが起きてから、北の洞窟には行ったのか?」これから向かう北の洞窟での様子を聞いてみた。「だから、小娘の娘って言い方は止めてよー。 ボクはフォルトナという名前があるんだから」言い方が気に食わない様子じゃ。小娘の娘が口を尖らせておる。「小娘の子供だから、小娘の娘と言って何が悪いんじゃ」ワシは間違ったことはいっておらんぞ。「間違いじゃないけどさー。 人を呼ぶときは名前があるんだから、名前を呼ぼうよ。 ね~、お・つ・き・の・ひ・と」小娘の娘はわざとらしい笑顔をこちらに向けてきた。腹立たしい。「お前だってワシの名前を呼んでいないぞ」「だってわざとだもーん。 こっちも名前で呼ばれるまでは意地でも呼んであげない」雰囲気が悪くなってきたのを感じてか、あやつが割り込んでくる。「まぁ、まぁ。 お互い意地にならずに
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-25
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第21話 山のヌシ ~アグリサイド~

「さぁ、そろそろ先を急ごうか」ゾルダの二日酔い(本人は否定しているけど)がひどいのもあって、休憩をしていた。少し休憩したこともあって、ゾルダもだいぶ回復してきたみたいだけど……「ふぅわ~~」「よう、寝たわ」「起きたようだね、ゾルダ」「少し寝たら、頭が痛いのも落ち着いてきたぞ」「これなら、洞窟に着くころには、全開になっているから安心しろ」「よかった」「期待しているよ」寝ていたゾルダが起きてきたようだ。「あーあ、こんなところで休憩しなければもっと早く着いたのに」フォルトナ、そんな刺激することを言わなくても……「小娘の娘!」「お前、ワシに文句があるのか?」「文句はないよ」「事実を言ったまでだよー」事実でも刺激はするだろう。「まぁまぁ」「ゾルダもフォルトナも今はそんなこと言い合わなくても」「休憩して遅れたのも確かだけど、ゾルダが回復すればさらに早く進むことが出来るから」「たぶん、これでいってこいだ」「そういうものかなー」「さすがわかっておるな、おぬし」急がば回れだし、この休憩が吉と出ると言い聞かせよう。これでしっかりと休んだし、先に進んでいけるだろう。それからゾルダの調子も良くなったこともあり、順調に進めることが出来た。ただ北の洞窟に向かう道はそれなりに険しく、時間のかかるものだった。それでも、確実に洞窟へ向けて進んでいけた。しばらく進んでいくとさらに険しい山道へと差し掛かった。この山の中腹に北の洞窟があるらしい。「あともう少しかなー」「いつもこんな道を登っていったのか、フォルトナ」「そうだねー」「でもいつもは風魔法で移動しているから、そこまでではないよ」「えっ、そうなの?」「俺、まだ移動魔法は覚えてないからな」レベルもそれなりに上がったけど、なんか移動が楽になりそうなものは一向に覚えない。ゾルダ曰く、それぞれの特性があるらしく、俺にはそういう系統の魔法は高いレベルに設定されているのではないかとのこと。でも、やっぱり楽はしたいなとは思う。「俺も早く移動魔法を覚えたいよ」「この山道を登っていくのはきついよ」「ボクも付き合っているんだから、そう言わないで」「そうじゃ、そうじゃ」「ワシも付き合っているんだからのぅ」いや、ゾルダは浮いているだろう。楽しやがって。「おつきの人は飛んでいるじ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-27
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第22話 魔獣トロイトとの戦い ~ソフィアサイド~

あやつは相変わらずとろいのぅ。こんなトロイトごときに苦戦しよって。まぁ、でも少しは傷つけられるようになったのは成長しておるのだろう。もう少しへっぴり腰が直れば、致命的な傷もつけられるようにはなるかもな。まだまだ強くなってもらわねばならぬのに。これぐらいの相手なら、一瞬で終わらせてほしいぞ。「さぁ、遊びは終いじゃ。 とっとと終わらせるぞ」興奮しているトロイトの前へと進んでみた。「ブホ、ブギッ」あれだけ興奮しておったら視界が狭くなるのぅ。真正面しかみておらんわ。「ブホブホ言いながら興奮するな。 まずは落ち着け」トロイトに向けてそう言ってみるが……「ブモブモー」変わらず怒り狂っておるようじゃ。「まぁ、そんなこと言っても通じんか。 ワシにとってはこのまま興奮していてもらってもかまわんがのぅ」トロイトは確か地属性だったかのぅ。相性からすると水属性なのだが……「さてと…… 普通なら相性を考えて、水の魔法を使うのじゃが……」あやつも力をつけているから、ワシの力もだいぶ……これならどの属性でも大丈夫じゃろ。「すぐに終わらせてやるぞ」トロイトに対して見えを切ってみたのじゃが……「ブロロロロー、ブモブモブモブモー」余計興奮させてしまったようだのぅ。これが本当の猪突猛進ってやつかのぅ。勢いよくこちらに向かってきた。「あーあーあー。 いやだのぅ。 力任せに来る獣は……」ワシの目の前で突進してきたトロイト。顔の前にさっと手を伸ばすと、ビックリしたのかトロイトの動きが止まった。「何か感じたか。 これを感じることが出来たのであれば、まぁ及第点じゃ。 じゃが、動きを止めたらいかんぞ、お前」ワシの魔力に圧倒されたのか、怯えながら後ずさりをし始めたぞ。「もう、遅いわ。 闇の炎(ブラックフレイム)」黒い炎が手のひらからほとばしる。いつもより力が溢れている感じがするのぅ。炎もいつもより力強くでているようだ。そしてトロイトが黒い炎に包まれる。「ブフ、ブブフ……」炎で燃え盛りながらもさらに後ずさりして逃げようとしておるわ。「ほほぅ。 さすがヌシと言われるだけあるのぅ。 この一撃だけでは燃やしきれんか」結構な力で放ったと思ったのじゃが……まだまだ完全復活ではなさそうじゃのぅ。「それではもう少し放つかのぅ…
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-29
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第23話 アグリとゾルダの関係を考察してみた ~フォルトナサイド~

何、あの魔法。あんなでかいイノシシを焼き尽くしちゃったよー。どう見てもおかしいでしょ、あの力。おつきの人はいったい何なの?何者なの?あんなめっちゃ強い人を従えているアグリって……もしかして……もっと強いの?さっきはあまりダメージ与えられていなかったみたいだけどー。もしかしてカモフラージュ?おつきの人に花を持たせた?なんか頭の中がグルグルするよー。どう接していいかわかんなくなっちゃったー。今まで『小娘の娘』って言われてムカついたから、言い返していたけど、大丈夫だったかな。「おい、小娘の娘!」急にゾルダがボクを呼ぶ。「はっ、はいっ」思わず声が上ずる。「さっきからかなり静かだが、何かあったのか? 心ここにあらずって感じじゃぞ」そりゃー、あんなの見せられれば心はどこかに行っちゃうよー「な……なんでもないよー、ゾルダ……」あれ?そういえば、呼び捨てでいいのかな?呼び捨てでも怒られるかなー「ん? 何故かさっきから、ワシの事を名前で呼んでおるのぅ。 『おつきの人』とは言わないのか?」もう『おつきの人』なんてもう言えないよー。そんなこと言ったら何されるかわからないよー。「いや、あの、その……」ちょっとしどろもどろになっちゃった。なんて答えよう。「なんかしおらしいのぅ。 意固地になって、『おつきの人』と言っておったのに。 なんだ、もう終わりか、つまらんのぅ」ゾルダがボクを煽ってくるんだけど……「も、もう意地を張るのを止めただけですー。 こ……これからは、名前で呼んであげるー」ちょっと強気に出ちゃったけど、大丈夫かなー。「ワシは変えんぞ、『小娘の娘』は『小娘の娘』じゃからのぅ」ちょっとムカつくけど、あれだけの強さを見せつけられると逆らえないよ。もう好きにすればいいさ。「も、もうボクのことは好きに呼んでいいよ、ゾルダ……様……」あっ、思わず『様』までつけちゃったよー。ゾルダに聞こえてなければいいけどなー。「おい、お前!」ビクッとなりながら、ゾルダの顔色をうかがう。「『様』まではつけんでもいいぞ。 あやつからも呼び捨てだし、『ゾルダ』でよいぞ」「……わかったよー」やっぱり『様』まで聞こえていたんだ。でも呼び捨てで良かったんだー。さっきは呼び捨てで呼んで大丈夫かって思ったけど、そこは気に
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-30
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第24話 フォルトナを助け出せ ~アグリサイド~

洞窟の最深部--開けた広間のような場所の入口についた俺たちは中の様子を伺った。広がった空間の中心に祠が見える。周りには魔物の姿は見えなかった。安心したのか気が逸ったのかはわからないが、フォルトナは祠に向けて走りはじめていた。「フォルトナ、待て」と声をかけた瞬間に、上の方から羽の音が聞こえてきた。「うわー」ズドーンと地面を叩きつける音がして、フォルトナが倒れる。砂埃が舞い、辺りの視界が遮られる。どうやらフォルトナに覆いかぶさるように魔物が上から降りてきたようだ。「大丈夫か、フォルトナ!」大きな声で叫ぶ。「ううう……」微かにフォルトナのうめき声が聞こえてくるも、はっきりとした返事が返ってこない。どうやら気を失っているようだ。しばらくすると砂埃が落ち着き、徐々に魔物の姿が現れてきた。双頭の犬の姿をしており、背には翼、そこから尻尾にかけては蛇が生えていた。「お前は……」姿が徐々に見えてきたところで、ゾルダが目を見開き、声を発した。「誰じゃったかのぅ……」えーっと……先日ゾルダが頭を悩まして考えようとした魔物じゃないのかな。あれほど悩んでいたのに見ても分からないなら、考えてもわからないだろう。つい苦笑いをしてしまう。「えっ、ゾルダは知っているんじゃないの?」「ワシは知らんぞ、こんなやつ」「知らんのかーい」思わずツッコミを入れてしまう。「そこで何をごちゃごちゃ話している」低い声が魔物から聞こえてくる。「我の名はシエロ。 オルトロスのシエロだ。 覚えておけ」名前付きの魔物なんて初めてじゃないか。今まで戦ってきた魔物は種族しかなかったし。するとゾルダが、「おー、そうじゃったそうじゃった。 確かにオルトロスという種族は聞いた気がするのぅ。 名前までは知らんがのぅ」あの……そんなに煽るようなことを言わなくてもいいんだけど……「ん? お前は先代の腰抜け魔王ではないか。 ゼド様からは、勇者が怖くて逃げて居なくなったと聞いたが……」そっちも煽り返すのか……「うぁん? 誰が逃げたじゃと!」ほらやっぱりゾルダがキレるじゃん。早々と魔法を打ち出す準備をしている。「ゾルダ、ちょっと待って。 あの魔物の下にはフォルトナがいるんだから。 挑発に乗っちゃダメだって」「おー、そうじゃったそうじゃった。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-31
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第25話 疑問 ~ソフィアサイド~

しかし毎回毎回あやつはちまちまちまちまと……多少力はついているようだが、まだまだだのうぅ。「さてと…… おい、シエロとやら」あやつと交代したところで……えーっと、シエロと言ったかのぅ。あのオルトロスという種族のやつは。そいつに言葉を向けてみたのじゃ。「なんだ」「グリズリーはお前が差し向けたのか?」ちと疑問に感じたからのぅ。シエロとやらに確認してみた。「我が差し向けていた。 村の結界を解くためにな。 それがどうした」こいつはベラベラと良く内情をしゃべる奴じゃのぅ。その辺りに頭の悪さが出ておる。「そうか…… まぁ、それはそれとして…… お前の恰好だがのう」どうしても気になってしょうがなかったのじゃ。「グリズリーは関係なくないか? ウォーウルフは百歩譲って、その顔やら体でだな」本当は狼と犬で違うのだがのぅ。「サーペントはその背中におるのでいいとして…… やっぱり、グリズリーはどこにもおらんぞ、お前の中に」シエロとやらはワシの言葉にイラついたのか大きな声でワシの話を遮ってきおった。「そんなこと、どうでもいいだろう!」いいや。ワシにとってはどうでもいいことではないのだがのぅ。「グリズリーというより、翼があるのだから、なんか鳥かなんかじゃろ。 そうでなければ、ワシは納得ができーん」「ゾルダ…… そこにこだわるの?」あやつが何か呆れ顔でこちらを見ている。いやいや、ここは呆れるところではないぞ。「ここは凄く大事なことじゃからのぅ。 だって、まともに考えたら、ここは体の一部は熊じゃろ。 もっと言ったら、犬ではなく狼じゃろ」これだけいろいろなものが混ざっておったら、配下が混ざったようになるじゃろ。それが違うのがどうにも解せん。「いやー、別にそこはどうでもいいんじゃないかな。 戦う前に確認が必要な所だった?」あやつがどうでもいい口ぶりでワシの言葉を否定してきおった。「ワシにとっては重要じゃ! 戦う前に確認しておかないといかんのじゃ。 だって倒してからは確認出来ないからのぅ」「おい、そこの二人! 我を無視して何をごちゃごちゃ話している」シエロとやらが何かキレておる。ワシはあやつと大事な話をしておるのに。「お前もお前じゃ。 なんで熊を体につけてないのじゃ」「なんでと言われてもな…… 
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-01
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第26話 祠の修復 ~アウラサイド~

勇者様は北の洞窟へ向かわれていますが、無事着いたでしょうかね……山のヌシもいると噂の山の中ですが、そう滅多には出てこないはずです。もし仮に出てきたとしても勇者様ならすぐに撃退されるでしょう。うふふふふふ……って、また勇者様のことを考えてしまいました。こちらはこちらで勇者様が取り戻していただいた祠を直さないといけません。「カルム、カルムはいますか?」「はっ、なんでしょうか、アウラ様」「あなたのお友達にお手伝いをお願いしたいの。 北西部の森と北東部の丘の修復とこの風の水晶の設置をお願いしてくださいますか?」「はっ、承知しました」「あと、それが終わったら私と一緒に南の森の祠の修復を手伝ってくださいね」「はっ。 しばしお待ちを」カルムは私の前からさっと姿を消していきました。まぁ、カルムのお友達もしっかりとした人ばかりなので、仕事も早いでしょう。私は南の森へ行く準備でもしましょう。どのくらい修理しないといけないのかはわかりませんが……まぁ、森ですし資材は現地で調達すればいいでしょう。風の水晶は忘れずに持っていかないとですね~。「アウラ様、ただいま戻りました。 わが友に連絡し、手配を完了しております」あら、さすがに早いわね。早速戻ってきましたね。「ありがとう、カルム。 それでは私たちも向かいましょうか」「はっ」出かける準備が完了した私たちは南の森へ向かいました。勇者様がウォーウルフキングを倒していただいたおかげで、魔物もあまり居ませんね~。「そういえば、カルム。 こうやって村の外へ出るのは久しぶりですね」森の空気を吸いながら祠の場所を目指しながら、カルムに話しかけます。「はっ。 アウラ様が村の長になられてからは、あまり出て行かれていないかと」カルムは相変わらず几帳面というか真面目というか……「そうね。 長の仕事はそれなりに大変でしたからね。 以前のように自由にはいきませんね」長に就任してからは、村の内政にかかりっきりでした。「カルムたちと一緒に冒険に出ていたことろが懐かしいわ。 それと…… 誰もいないところでは、前と同じように話していただけませんか」ふと昔のことを思い出し、カルムに無茶ぶりをしてみました。「しかし…… 今は長ですから、そうやすやすと……」やはりカルムは真面目ですので、そう
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-02
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第27話 いったいどうなったの? ~フォルトナサイド~

「ううううっ……」何か遠くから声が聞こえるような気がするなー。なんだろうー。「……ル……ナ」「フォ……ト……」「フォルトナ、大丈夫か?」アグリの声がはっきりと聞こえた。ハッとして目が覚めた。ボクはいったい何をしていたんだっけ……「たしか、洞窟の入口まで来て…… 祠を見つけて、誰もいないから走っていったら……」覚えていることを順番に話していると……「おう、そうじゃそうじゃ。 その後シエロとやらに踏みつけられたんじゃ、小娘の娘」ゾルダがニヤニヤしながら、ボクの顔を見てきた。あっ、そうだったー。誰もいないと思って油断していたら、魔物に襲われたんだっけ。「そっ、それでその魔物は?」「ん? あれを見てみろ」洞窟に入った時にはなかった真っ黒な像みたいなのが立っていた。あれはいったい……「あれがシエロとやらじゃ」「えーっ」「見ての通り、もうとっくに倒したのじゃ。 ワシ……じゃなくて…… 今回はあやつがじゃ」ボクが気絶している間に倒しちゃったのか―アグリが倒したって言っているけど、今回もゾルダでしょ。真の勇者はゾルダなんだから。※注 フォルトナはゾルダが勇者でアグリが勇者の影武者だと思い込んでいます。でもなんか周りをよく見ると氷が一面にはっている。「うーっ、なんか寒いよー」体がブルブル震えだす。そりゃ、寒いわけだ。「入ってきたとき、こんなんだったけ?」「えっと…… どう説明すればいいかわからないんだけど…… 戦いの最中にこうなっちゃって……」アグリが魔物との戦いについて話し始めた。魔物はオルトロスで、名前はシエロと言うらしい。ボクが踏みつけられて、そこで気を失ってしまったらしい。そのまま人質にとられていたみたい。「慌ててつい出て行っちゃったからなー」「仕方ないよ、フォルトナ。 俺も魔物が上にいるとは思わなかったし」その後、アグリとゾルダが連携して、助け出してくれたらしい。人質を助けられた、怒り狂ったシエロが洞窟内を氷まみれにして危なかったけど……最終的にはなんとか倒せたらしい。「ふーん、そうなんだー でも、倒せたみたいなら良かったねー」「小娘の娘が捕まらなかったら、もっと楽に倒せたものを」「そうだよ、フォルトナ。 魔物がいるかもってところに来ているんだから、気をつけないと」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-03
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第28話 次の旅へ ~アグリサイド~

北の洞窟ではいろいろあったけど、とりあえずは役目は果たせたかな。この後は、どうすればいいんだっけ……王様への報告をしにいけばいいのかな。村へ帰る道中は、ひと仕事終えたこともあり、気分も楽になっていた。ゾルダは相変わらずだし、フォルトナもなんだかんだ言って元気だし。それに……全員無事に帰れることは何よりだ。しかし、ゾルダがブチギレした所為で、結局は魔王たちの目的までは聞き出せなかった。ブチギレて無くても、あのシエロの賢さじゃ……まぁ、わかってなかったかな。思い出しながら、苦笑いする。分かったのは何かをやるために魔王が動いていること。それと、先陣でクロウって言う四天王が動いていることかな。ゾルダは全然そのクロウってやつを知らなかったみたいだけど……そのことは、道中、フォルトナが寝ているときに、それとなくゾルダに聞いてみた。でもやっぱり覚えていないらしい。現魔王のゼドと当時の四天王以外はあまり接点はなかったらしく……『そんなこと言われても、覚えておらん』と言われ、一蹴された。ゾルダの記憶力も本当にいいのか悪いのかよくわからない。封印されていたって言っていたけど、その影響もあるのかな。そんなことを考えながら、村へ向かっていた。しばらくすると、フォルトナが大きな声を出した。「ほら、アグリ、シルフィーネ村が見えてきたー やっと帰れたねー この村がやっぱり落ち着くなー」フォルトナは無邪気に笑い、村へと走っていく。一方、ゾルダも……「今晩は、いい酒が飲めそうじゃ。 しばらく飲んでないからのぅ」やっぱりはやく酒が飲みたいらしい。「先にアウラさんに報告してからな」そして、シルフィーネ村へ着くとすぐにアウラさんの屋敷へと向かった。屋敷の前にはアウラさんとカルムの姿があった。「アウラさん、ただいま戻りました」「あら、勇者様。 さすがお帰りが早いですね。 首尾よく行きましたか? フォルトナはご迷惑をおかけしていませんでしたか?」矢継ぎ早に質問がくる。「えっと、そうですね…… 北の洞窟にいた魔物は倒すことが出来ました」アウラは俺の報告に笑顔で応える。「はい、勇者様であれば当然のこと。 そこまでは気にしてませんでしたよ」結構大変だったんだけどな……まぁ、それだけ信頼してくれている証でもあるんだが……「
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-05
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第29話 ゼドの思惑は何じゃ ~ソフィアサイド~

「なぁ、ゾルダ。 そろそろ、剣から出て姿を見せてくれないか。 一人きりで歩いているのも、なんだかさみしく感じて」あやつが何か心許なく感じておるみたいじゃのぅ。「なんじゃ、おぬしは一人ではさみしいのか」「そうかもしれない。 ここのところ、フォルトナも居たし、賑やかなことが多かったから。 もくもくと歩いて、戦って…… そういうのもなんかなぁと思って」そういえば、シルフィーネ村を旅立ってから数日は経っておるところじゃ。それも致し方ないのかのぅ。人というものはお互い触れ合っておらんとさみしいのかもしれん。「小娘も、小娘の娘も、ワシからしたら賑わしいったらありゃしない。 あんな五月蠅い奴らとの旅はもうごめんじゃ」「そうかなぁ…… 俺は楽しかったけどな。 久々に人の温もりを感じて嬉しかった」まぁ、道中はともかく、村で酒を飲めたのはワシも嬉しかったぞ。ただ、もう少し酒が飲みたかったのぅ。休息も兼ねて数日は浴びるほど飲んだのじゃが。少し酒をくすねてくれば良かったかのぅ。「ほぅ、それは良かったではないか。 また向こうに着いたら、そういう奴もおるじゃろう」「そういう気さくな人たちがいるといいな」そういえば村をたつ前に見送りに来ていた小娘の娘は、いつもの元気じゃなかったのぅ……小娘の娘もさみしかったのかもしれんな。まぁ、ワシの知ったことじゃないがのぅ。「ただワシは、他の者がいると剣に入れずゆっくり休めん。 今は、剣の中で休ませてくれ」「えーっ」「おぬしは文句を言わず歩け。 魔物が出てきたら倒せ。 もうザコしかおらんじゃろ」それにしても、あやつとワシはじじいからの伝言もあって東の……なんとかって街に向かっているところじゃが……なかなかと辿りつかんのぅ。あと数日はかかるやもしれん。もう少し剣の中でゆっくりできるじゃろ。ところで、ゼドは何を企んでおるんじゃ。思惑はどこにあるのじゃ……まず何故ワシを封印したのか。ワシに対して何かの不満があったのじゃろうが……それとも野心が膨らんできたのか。ゼドの内心まではわからんが、そんなところじゃろう。あとはこの封印の仕方じゃが……あやつとの行動でなんとなくじゃが、分かったことは……あやつの存在が封印を解く鍵なのじゃろう。勇者と言っておったからのぅ。魔王と勇者は相
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-06
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