銀の髪をした美しい女性が歌を歌う彼女はシルリラ、バードと呼ばれる吟遊詩人激しい戦いの歌、切ない恋の歌、穏やかな失われた故郷の歌を…。「まだシルリラは待っているのか?」兵士の一人が呟く「ああ、死んだ事を受け入れずに 生きて戻るのを信じてる可哀そうに」「彼は 貴族の二男 美形で 本当に良い奴だった残念だ美しいシルリラと並ぶと まるで美しい絵のようだったあんなに互いを深く愛し合った二人なのに」シルリラは歌う「戦の嵐が吹き荒れる この大陸の覇者は一体誰? 果てない戦 いつか終わりが来る我らが主たちの勝利を祈り 信じて我らは戦う勝利の為に 愛する者たちの為に♪」リュートと歌の調べが終わり酒場には 拍手が起こるシルリラはそっと目立たぬように彼女は休憩の為に酒場の隅に座り食事を取っている。そこに「シルリラ いい歌だったよ」「アライア 有難う 嬉しいわ」「俺の兄の事は もう諦めた方がいい」「・・・・」悲しそうにうつむくシルリラ「俺も戦に出るギデオン様やイーサン様達の為にお役に立ちたくて」「ねえ、貴方も行くのね」「俺が無事に戻れたら・・俺との事を考えてくれないか シルリラ?」「アライア」「愛してるシルリア」「・・わからないわ でも・・貴方の事がとても心配よ 行って欲しくない戦に出なくても 幾らでもお役に立てるのじゃない?貴方の兄ハンソンもそうだったどうして私の大事な人は戦に行きたがるの?」「泣かないでくれ、すまない騎士として生まれ、この大事な時に自らの身や命を捧げるのは兄ハンソンも俺も同じだ」「考えてみるから、必ず帰ってきて」「約束する」その後の事である。アライアの行った戦地が激戦だと聞きシルリアは不安と悲しみで涙したのだった。そんな気持ちを押し殺して 吟遊詩人としてただ歌い続けている無事にアライア達がやがては…戻るって来ると信じて
Last Updated : 2025-03-25 Read more