異世界で配信始めます〜滑舌が悪くなるスキルのせいで、魔王を倒すことになりました。勇者じゃなくて勇太なんだが?〜의 모든 챕터: 챕터 41 - 챕터 50

54 챕터

決戦の時

 一夜明け、王都に向けて部隊が出発した。 馬車の中にはアル、ランデル、俺の三人で乗っている。 いつものように俺の隣にはアルが座り、ランデルは俺と向かい合うように座っている。 前回アルがランデルを蹴り飛ばした時に、アルの前方の座席が吹き飛んでしまったからだ。 ランデルからは、アルに対して怒っているとか、憎んでいるとか、仕返ししたいとか、そういったマイナスの感情が見えない。 生死の境を彷徨ったのにも関わらず、何も無かったかのように、自分が逸れてからの出来事を説明している。 身振り手振りを交えながら話す様子は楽しそうにすら見える。 ランデルが俺達の視界から消えた後、その勢いのまましばらく街道を逆走し、森の中へと入った。 何本もの木々を突き抜けて、大木の半ばまで頭からめり込んだところでやっと停止した。 脳震盪を起こしたランデルは、そのまま気絶してしまった。 しばらくして目を覚ましたランデルの視界は真っ暗で、身動きが取れない状況だった。 木の中に居るのだから当然なのだが、その時のランデルは記憶が混乱していて何が起こっているのか分からなかったらしい。 かろうじて少し腕が動かせたので、周囲を手探りで把握しようとしたところ、壁のような何かに囲まれている事に気づいた。 少しでも隙間を作ろうと、背中で踏ん張り目の前の壁を押してみると、メリメリという裂けるような音とともに少し空間が広がった。 これはいけると思ったランデルは、全身の力を瞬間的に爆発させた両手の掌底を打ち込んだ。 炸裂音とともに大木がへし折れ、目の前に夜空が現れた。 そこでようやく自分が森の中に飛ばされたことを思い出したという。 ランデルは急いで街道に出ようとしたが、随分と深い森の中だったようで、迷っているうちに次から次へとモンスターが襲いかかって来た。 愛剣を荷馬車に置いていたので、片っ端から飛びついて頚椎を捻り上げて殺したらしい。 彷徨いながら戦い続けること二日間、ついに街道に戻ることに成功した。 街道に戻って走り出すと、途中にライトニングビーストの首が落ちて
last update최신 업데이트 : 2025-04-04
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作戦決行

 玉座には既に王様が腰を下ろしている。 王様の隣には、大臣らしき男が手を後ろに組んで立っている。 真っ赤な絨毯の上を進むと、ランデルが膝をついて屈んだ。 ここで、勇太お休み作戦その一『無法の歩み』を見せる。 王様に向かって歩き続けるだけなのだが、嫌でも注目を浴びることになる。 それによって俺の発言に力を持たせるのだ。「おうしゃ……」※王さ……「ランデルより報告があります! モロンダルの坑道にて四天王の一人、狂乱の一角獣ライトニングビーストをユートルディス殿が討ち取りました!」 ……おい。 このジジイ、邪魔しやがって! まあ、まだ作戦は山程ある。 勇太お休み作戦そのニ『波状攻撃』を繰り出すことにしよう。 誰かの言葉に続けて話すことで、相手の聞く意識を持続させるという作戦だ。「あにょ……」※あの……「どの面を下げて戻って来た! 余の言葉を忘れたとは言わせんぞ、ランデル! 貴様の忠誠心、そして王国一と言われた剣の腕を信じた余の顔に泥を塗りおって!」 ……いやいや。 俺にも喋らせて欲しいんだが。 王様がブチギレているから、落ち着くまで少し待った方がいいかもしれない。 今まで見た人の中で一番怖いかもしれない。 物凄い剣幕だ。 あまりの迫力に、びっくりして俺も片膝をついてしまった。「も、もちろん覚えております。しかし、ネフィスアルバ討伐の為にジークウッドの街に立ち寄りましたところ、ユートルディス殿が四天王の一人、炎眼の死神アルテグラジーナと結婚すると言い出しまして……」 ……は? このハゲ、我が身可愛さに俺を売りやがったんだが。 全責任を俺に押し付ける気だ。 結婚はアルから言い出した事であって、
last update최신 업데이트 : 2025-04-05
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異変

 城を出発した俺達は、四天王の一人、残虐の王ネフィスアルバが潜むオウッティ山脈へと向かう道中にいる。 最後に王様と会話をした後からほとんど記憶が無いのだが、今は夜営の最中みたいだ。  そういえば、王様公認の夫婦となって初めての夜を経験する事になる。 新婚初夜といえばやる事は一つなのだが、兵士達に囲まれたこの状況でお誘いする勇気は俺には無い。 本当の勇者だったらお構いなしなのかもしれないが。 テントに入ると、アルがこちらに背を向けて横になっていた。 黒いドレスが少しめくれて、お尻の近くまで露わになった太モモがとてつもない破壊力だ。 色々と触りたい欲が溢れてくるが、歯を食いしばって我慢する。コメ:うおおおおおお!【五万円】コメ:ありがとうございます、ありがとうございます!【十万円】コメ:勇太、分かってきたじゃねえか。【五万円】コメ:やっと仕事したな!【二万円】コメ:勇太くんさあ、何見ちゃってんの? 次は目を閉じて映せるように頑張ろうな?【八万円】 俺は、獣のような衝動を抑える為に、あえて紳士的に振る舞う事にした。 以前、立ち読みしたメンズ雑誌の中に『モテる男は女性をこう扱う!』という記事があった。 女性との会話は褒めから始めろ、触れるなら体ではなく顔、話すより聞くに徹して会話を広げる努力をすべし、優しさ以外要らない等々、目から鱗の知識が記されていた。 はっきりと聞き取れるように自信のある話し方をしなさいとか、常にポジティブに明るく接しろとか、今の俺には不可能な|箇所《かしょ》はあったが。 鎧を脱いでパジャマ姿になった俺は、アルの背中に寄り添うように座った。「ありゅはきょうみょきゃわいいにぇ。にゃぎゃちゃびぢぇちゅきゃりぇちぇにゃい?」※アルは今日も可愛いね。長旅で疲れてない? まずは、モテ|男《お》先生の教え通り褒めから入る。 更に、自分の中の優しい男をイメージして、指の裏でアルの頬を撫でながら、相手を労わるような言葉を付け加える。 ……あれ?
last update최신 업데이트 : 2025-04-07
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こんにちは

「しゅみゃにゃいぎゃ、みじゅをみょっちぇきちぇきゅりぇにゃいきゃ?」※すまないが、水を持ってきてくれないか?「はっ!」 アルの体から大量の水分が汗として放出されてしまっているので、心配そうに見守っていた兵士に水をお願いした。 ほっと安堵の息を吐き、アルの額に滲む汗を手拭いで吸い取ってやる。 アルは、長いまつげをたくわえたまぶたを伏せると、弱々しくへにゃりと笑った。 その目元には涙が滲でいた。「ありが……とう……ございます……。良くなった……気がします……」 再び苦しそうな表情を浮かべたアルのひたいから、大量の汗が噴き出す。 アルを抱える俺の腕も湿ってきていることから、症状が治まっていないのが分かる。 明らかに強がりを言っている。 ハイポーションの効果が出るのには時間が掛かるのだろうか。 いや、そんなはずが無い。 俺が溺れた時、ランデルは俺にハイポーションを飲ませてすぐに、俺が助かったと確信していた。 万能薬でも治せないような絶望的な状態なのかもしれない。「勇者殿、水をお持ちしました!」 兵士が水を持ってきてくれた。 水差しからコップに注いでもらい、アルに水を飲ませる。 一瞬安らいだような表情を浮かべたが、すぐに歯を食いしばるように苦しみだしてしまった。 アルの体は熱を持ち、薄らとピンク色に染まっている。 胸部が苦しそうに上下し、首筋から流れた汗が胸元を伝う。 俺に癒しを与えてくれる唯一の存在が目の前で苦しんでいるのに、これ以上何も出来ないのが歯痒い。 水を飲ませて、汗を拭いてあげることしか出来ない。「ぢょうしちゃりゃ……」※どうしたら……「勇者……様……。手を…&hel
last update최신 업데이트 : 2025-04-08
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プァルラグ襲来

 馬車は、豊かな緑に囲まれた広い街道を走っている。 木々の間を通り抜ける風は青々とした草木の香りを含み、大きく息を吸い込むと気分が落ち着くような気がする。「蛇がとぐろを巻くように生えているのが蛇木(じゃぼく)、妖精の羽のように一対の半透明の葉があるあの花はフェアロワイス、茎がまん丸と大きく傘が屋根のようになっているキノコが家茸(かたけ)、家茸の茎には入り口があって、中に入った生物を養分にするんじゃ」 ランデルが外を指差し、ナタリアにあれはこれはと教えている。 くしゃりと目尻に横皺を寄せた青い鎧の老兵は、なんとも好々爺然としている。 ナタリアもランデルに懐いているようで、おじいちゃんと孫のような関係性になっていた。 父になって早六日なのだが、色々と変化があった。 最近の子供は成長が早いと聞くが、俺の娘のナタリアは小学校五年生くらいの身長になっている。 飛んだり跳ねたり走り回ったりと元気いっぱいだ。 髪も肩まで伸びて、癖のない真っ直ぐな黒髪が光を浴びて天使の輪を作り出している。 アルに似て整った顔立ちだが、つり目がちで勝気な雰囲気がある。 子供らしい喋り方ではあるが、もう普通に話せるようで、いつの間にか兵士達のアイドル的存在になっていた。 昼の休憩と夜の野営の時、兵士達はナタリアを奪い合うように話したり遊んだりしている。 裁縫上手な兵士がナタリアの服を作ってくれているのだが、有り合わせの布で作った間に合わせなので、デザインはあまりよろしくない。 ナタリアは、アルのことをママと呼び、俺のことをダディと呼び、ランデルのことをハゲちゃんと呼ぶようになった。 アルの血を強く受け継いでいるのか、アルのように炎を操ることが出来るようだ。 また、俺とは違い身体能力も高いようで、棒切れを使った模擬戦という名のチャンバラごっこではあるが、ノイマンと互角以上に戦っていた。 次はハゲちゃんを倒すと意気込んでおり、非常に愛くるしい。 反抗期に殺されないことを祈るしかない。 そして、俺にとって重大な問題が発生している。「にゃあ
last update최신 업데이트 : 2025-04-09
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真の勇者

 おそらく、角がある方がオスで爪が長い方がメスだろう。 迫り来る二体のプァルラグに怯むことなく、ランデルは巨大な剣を振り上げた。 大きく左足を前に出すと、込められた力で大地が砕けた。 仰け反らせた背をバネのようにしならせ、踏み込んだ力を全身で爆発させた。「ぬうんっ!」 ランデルが大剣を振り下ろすと、目の前の地面が激しく炸裂した。 放たれた衝撃波が土煙を巻き上げながらプァルラグをに迫る。 驚いたプァルラグは急ブレーキをかけて立ち上がったが、ランデルの強力な一撃を受けると後方に吹き飛ばされた。コメ:ジジイすげえええええ!【四千円】コメ:タイキンより強くね?w【二千円】コメ:ゴミ呼ばわりされてるとは思えないwコメ:ランデルかっけえな!コメ:人間業じゃねえぞw【二千円】 ゆっくりと起き上がったプァルラグは、警戒するようにランデルを睨みつけている。 下手に動けないその様子がランデルの剣撃の威力を物語っていた。 四足歩行の時も迫力があったが、立ち上がったプァルラグはその比ではない。 目の前に二本の大木が現れたかのようだ。「ダディ、ちょっと借りるね!」「ん? あ、ちょっちょ……」※ん? あ、ちょっと…… 俺の手からルミエールシールドと聖宝剣ゲルバンダインを奪い取ったナタリアが前傾に身を屈めて溜めを作った。 ナタリアの後ろ髪が鞭のように空気を打つと、目の前からその姿が消えた。 放たれた矢のように風を切り、一直線にプァルラグへと向かって行く。コメ:え、何してんの?コメ:ナタリアちゃんが危ない!コメ:ランデル頼む、止めてくれ!コメ:勇太お前マジでゴミだな。コメ:ナタリアたそ戻って来てー!「きょりゃ! にゃちゃりあ、みゃちにゃしゃい!」※コラ! ナタリア、待ちなさい! 俺の叫びも、伸ばした手も、ナタリアには届かなかった。
last update최신 업데이트 : 2025-04-10
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ワーキャス専用スレ その3

ワーキャスについて語るスレ【第1812世界】052 名前:異世界好きの名無しさん  おい、タイキンがパーティメンバー募集してるぞ!053 名前:異世界好きの名無しさん  見た見た! 三人までらしいけど、選ばれたらタイキンバフで勝ち組確定じゃね?054 名前:異世界好きの名無しさん  四窓推奨みたいになりそうだしな。タイキンの視聴者数分の広告掲載料がそのまま入ってくるんだから、宝くじ当てるみたいなもん。055 名前:異世界好きの名無しさん  タイキンさんと一緒に商品紹介してみたい!w056 名前:異世界好きの名無しさん  >>055  タイキンキッズさんお疲れっす!057 名前:異世界好きの名無しさん  募集した奴どんくらいおる?058 名前:異世界好きの名無しさん  >>057  したで?059 名前:異世界好きの名無しさん  >>057  不細工ワイ応募してしまう060 名前:異世界好きの名無しさん  タイキンはイケメンやしな。実際そこで人気取ってるのもある。061 名前:異世界好きの名無しさん  >>059  他にもチャンスあるって!062 名前:異世界好きの名無しさん  >>061  まだ落ちてねーわ!063 名前:異世界好きの名無しさん  ワロタwww064 名前:異世界好きの名無しさん  でもさ、チームで売ってくんならビジュアル重要じゃね?065 名前:異世界好きの名無しさん  それはそうw066 名前:異世界好きの名無しさん  >>059  残念だったなw067 名前:異世界好きの名無しさん  >>066  いや、だから勝手に落とすなってw068 名前:異世界好きの名無しさ
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服選び 前編

 プァルラグを倒した俺達は、食事休憩をする事になったのだが、ランデルから待ったがかかった。 プァルラグの肉は野生味が強いので、個性を活かすには鍋にするのが一番らしい。 ベースのスープにマロミスという調味料を使うと格別な美味しさになるという。 この近くにはヨランザの街があり、調理役の兵士がプァルラグを解体している間に少人数で買い出しに行くというのがランデルの提案だ。 俺としては、持てるだけの肉塊を街に運んで、店に調理をお願いしたかった。 みんなで街に行けば宿に泊まれるからだ。 しかし、ナタリアに美味しいプァルラグ鍋を食べさせたいと張り切っていたランデルを見たら何も言えなかった。  ランデルと名乗りを上げた騎馬兵五人がヨランザの街に行くことになったが、やりたい事があったので俺、アル、ナタリアも加えてもらった。 御者も合わせた馬車組と騎馬兵の計十人で買い出しに向かう。「拠点の指揮はノイマンに任せる! では出発じゃ!」 馬車が行軍時より少し速い速度で走り始めた。 少し先にある脇道に入って数キロ進めばヨランザの街があるらしい。「ねえ、パパっ? どうして急に街に行きたくなったんですかっ?」「にゃちゃりあにょふきゅをきゃっちぇおきょうちょおみょっちぇにぇ。おりぇやありゅにょびゅんみょひちゅようぢゃりょ?」※ナタリアの服を買おうと思ってね。俺やアルの分も必要だろ? 騎士がナタリアの服を作ってくれているとはいえ、お洒落をしたい年頃の子には物足りなさを感じるだろう。 俺もこの世界に来てからずっと同じ服装だしな。 夜営の時に魔法使いが水魔法と風魔法で洗濯してくれるのだが、毎日同じ服というのは生活のリズム的に精神衛生上良くないと思う。「わあっ、新しい服を買ってくれるの! ダディありがとう!」「パパっ! ありがとうございますっ!」 まるで馬車の中に花が咲いたかのようだ。 可愛い娘と美人な妻の喜ぶ姿がこれほど良いものとは。 嬉しさと誇らしさの中にむず痒い気持ちがある。 
last update최신 업데이트 : 2025-04-12
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服選び 後編

「パパっ! ちょっと来て下さいっ!」 試着室の方からアルの声がする。  振り向くと、アルがカーテンの隙間から顔を半分だけ覗かせていた。「どうでしょう?」 カーテンが開くと、美しい天女が現れた。  絵画の中から飛び出して来たのだろうか。 胸元までが灰色で、そこから下が黒色の袖がないニットだ。  首元はタートルネックになっており、丸出しの腕が艶かしい。  破壊力抜群な暗色の服がピンク色のウェーブがかった髪を際立たせている。  下はタイトなベージュのパンツで、スラリとした脚線美が強調されている。コメ:勇太さん、これ買いです!【二万円】 コメ:可愛すぎて一瞬気を失ったわw【一万円】 コメ:アルたそ似合いすぎ!【二万円】「きゃいみゃしゅ!」 ※買います! 何を迷う必要があろうか。  こんなもん買いでしかない。「ダディ、どっちがいいかな? 大きくなったら着る服なんだけど……」 天使が二択を迫ってきた。  一つは袖と胸元に白いレースのフリルがついた可愛らしい薄いピンク色のワンピース。  一つは襟の無い赤いシャツと黒いレザーのスカートという大人びたセクシーな組み合わせだ。  成長したナタリアの姿を想像しながら選ばなければならない。  どっちが似合うかと問われた時の回答に正解は無いが、世の男達にとって永遠の課題である。  無難なのは、ナタリアがどっちが好きかを聞いて、俺もそっちが好きと答える安定パターンなのだが。勇太:みんな、力を貸してくれ! コメ:ワンピースは白いの買ったから赤い方かなぁ? コメ:どっちも買うのが男だぞ! コメ:お前ら大丈夫か? 可愛い系とセクシー系のどっちに成長するかの重要な分岐だぞここ。ちなピンク一択! コメ:ギャルゲー脳は帰ってどうぞw コメ:俺もどっちも派。 コメ:俺達の勇太はどこに行っちまったんだ? 脳なしのお前は何も考えずにここまで来たんだろ! 迷う前に買え! 勇太:そうでした……。俺
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オウッティ山脈

 ファッションショーから五日が経過した。 ナタリアは少し背が伸びたくらいで、今までのような異常な成長は見られない。 今日のナタリアは白いワンピースを着ている。 兵士に三つ編みのやり方を教わったらしく、色々と工夫を重ねた結果、右耳の上あたりからふんわりと編み始めて横に流したサイドテールになっている。 清楚で上品なお嬢様の出来上がりだ。 アルも先日購入したセクシーニットの組み合わせだ。 ナタリアに三つ編みにされたらしく、ナタリアと逆方向のサイドテールになっている。 アルの膝上に横向きで座っているナタリアと楽しそうに会話しているアルを見ると、歳の離れた姉妹に見える。 歳といえば、二日前にナタリアの成長は普通なのかと聞いてみた。 ランデルは、早すぎると言っていた。 自分がナタリアと同じくらいの時は、友達の誰々とこんな遊びをしただのと昔話を始めた。 あまりにも長かったので口を封じて無理矢理やめさせた。 アルもナタリアと同じだったらしく、生後五日程で今のナタリアくらいまで成長したのだとか。 そこから一か月かけて大人になり、その姿を維持し続けているらしい。 気になったので年齢を聞いてみたのだが、教えてもらえなかった。 俺より年上とだけ知る事が出来た。 ランデルは、「ワシよりは年下ですかな?」と聞いた瞬間に平手打ちされていた。 アルの動きがあまりにも速く、パシィンという乾いた音しか聞こえなかったのだが、ランデルの左頬に真っ赤な紅葉が浮かび上がったので分かったというのが正しい。 日本では女性に聞いてはいけない事ランキング一位の質問なので、ランデルの左顔面が骨折したかのように腫れあがったのも仕方がないのかもしれない。 翌日には元通りのイカつい顔に戻っていたが。 馬車は森を抜けて高原地帯を走っている。 丈の短い雑草に覆われた大地は緩やかに起伏しており、所々に岩が露出している。 路面は段々と荒れてきて、馬車の揺れがお尻の皮膚を削り取ってくる。 尾てい骨と腰が悲鳴を上げ始めた。 そう
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