「真昼さん、明日手術ですね。今夜は絶対に水分も食事も控えてください。でないと、手術が延期になっちゃいますよ」 どうして病院にいるんだろう?私、たしかに死んだはずなのに。 「ちょっと待ってください。明日って、どんな手術をするんですか?」 看護師さんは怪訝そうな顔をしながらも、親切に答えてくれた。 「子宮頸部の簡単な処置です。大丈夫ですよ。ちょっとした手術なので、先生が目を閉じてやっても問題ないくらい簡単なものです」 その言葉を聞いて、私は思わず苦笑いしてしまった。この看護師さん、なんて見事に死亡フラグを立てるのだろう。冗談みたいだけど、本当にそんな気がしてしまう。 目を閉じて深呼吸をした。誰が想像できるだろう?この「簡単だから安心」と言われた手術が、私の人生を全て破壊したなんて。 いや、違う。私の人生を壊したのは手術そのものじゃない。 全ての原因は、この手術を執刀した義妹――御堂静琉(みどう・しずる)だ。 それにしても、どうやって実習生が執刀医になれるのだろう? さらに言えば、どうしてこんなに簡単な手術で、子宮を取り除くような大失敗が起きるのか?
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