私はついに5日間のスケジュールをこっそりと確認することに成功した。 初日は「パートナー交換」、2日目は「獣人ゲーム」と書かれていた。 嫌な予感がして、昔テレビで見た犬を使って囚人を襲わせるシーンが脳裏をよぎった。 頭を振って、「まさか、そんなはずがない。命に関わることだ」と思い直した。 直樹も5日間のイベントに参加するのだから、私が死ぬようなことにはならないだろう。広場の中央にはいくつもの鉄の檻が並べられていて、その周囲には富豪たちが席に座っていた。 「始まります、さあ賭けをどうぞ!」 司会者が富豪たちにチップを配り始めた。 直樹が私を軽く押し、「さあ、衣装をもらってこい。勝ったら百万円やる」と言った。 断る権利はなかった。状況が飲み込めないまま、私は黄色いスポーツウェアを渡された。胸元には「3」の番号が記されている。私と他の数人の女性が、それぞれの鉄の檻に入った。檻は全部で6つだった。 「賭けを始めてください!」直樹は二百万円のチップをスタッフのトレーに置き、「3番に賭ける!」と宣言した。
Last Updated : 2024-10-30 Read more