第6話

自分の子供に愛されることがそんなに簡単だと思っていた。

私は愛に満ちた家庭で育ったから、愛し方をよく知っている。

でも、義母は私にその機会を与えてくれなかった。

息子と一緒にハンバーガーを食べている時、義母は突然息子を奪っていった。

「高橋家の子供はマナーを学ばなければならない。外でハンバーガーを食べて、くちゃくちゃ食べてははいけない」

その時、美咲の挑発で、海斗や涼介との関係は最悪だった。

両親も亡くなり、実家の支えもない私は、義母に簡単に振り回されてしまった。

一週間に一度しか息子に会えない。

でも、彼の目に宿る冷たさや疎遠感はどんどん強くなっていった。

ある日、古い家で美咲を見かけた。

彼女は息子の隣に座り、絵本を読んでいた。

私は我を忘れて息子を抱きしめながら駆け寄った。

「あなたがどうして私の家にいるの？出て行け、出て行って！」

その時、心の奥では恐怖が渦巻いていた。

美咲は私の周りから多くの人を奪ってきた。息子まで彼女に奪われるのが怖かった。

「ママ、あなたはまるで狂った人みたいだ」

息子が私の腕の中でそう言った瞬間、私は気づくべきだった。

彼はすでに奪われてしまっていた。

今、私は病床に横たわり、口を開けて彼に答えるのがやっとだった。

「そう、私が死んだら、美咲があなたの新しいママになる」

「悠斗、私の枕元にあるコンセントが見える？」

「それを抜けば、美咲はあなたの新しいママになる」

息子の目に不気味な光が宿り、まるで私の言葉に影響されているかのようだった。

彼は一歩一歩、私の枕元に近づいてくる。

私は必死に頭を上げ、目を大きく見開いて彼を見つめた。

そう、そのコンセントは私の身体に繋がった不明な機器に繋がっている。でも、私は知っていた。電源を切れば、私は帰れる。

悠斗がコンセントに手をかけた瞬間、ドアが開かれた。

「悠斗、何をしているの？」

海斗の声が響く。

不思議だ。昔は彼らは私に会わないことを望んでいたのに、今は次々と現れる。

海斗は目が血走り、息子を引き寄せて言った。

「お前、コンセントを抜こうとしてるのか？」

「お前は頭がおかしいのか？そんなことをしたらお母さんが死んでしまう」

息子はまだ幼く、丸い目で海斗を見つめ、疑問を投げかける。

「おじちゃん、『死ぬ』って何？」

海斗