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第 0193 話

しかし、いまさらもう無意味なことだと思っていた。もし心配があったとしたら、初めからそんなことはしないし、逃げる時には彼女を連れていかないこともしないだろう。

「助けてあげるつもりはない。そもそもその力もないの」瀬川秋辞は話した。

そして、一言も話さなかった薄野荊州を振り返った。「彼女を助けることは許さない。もし助けてあげたら私には関係ない」

もう全部録音したと言わんばかりに彼女は携帯電話を持ち上げた。

見抜かれないように、辛いのに、自分とは関係ないという凄まじい表情をした彼女を見たら、薄野荊州は笑ってしまった。しかし、ただ口角を少し上げただけで、すぐに引き締めたから、誰にも見られなかった。

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