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第 0196 話

オークションに参加に来たのは同じサークルの人たちで、普段でもいろんな場所でよく顔を合わせる。その言葉に隣の人がすぐ疑問を呈した。「本当に?どこで見たの?」

入口では招待状の提示が必要だが、松本唯寧はたった階段を上がったところだった。

「車を降りた時にちょうど彼女の招待状が落ちたので、チラッと見ると、表にある『薄野』の字が見えたような気がするの」

薄野というなら、ありふれた苗字じゃないから、地位や身分のある人を思うと、一瞬で薄野荊州を思いつくしかできなかった。

「あの二人、昔一緒にニュースに出てきたわ。あのダンサーはステージから落ちて、薄野社長に抱かれて行ったんだっけ。今日は薄野の招待状を持って
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