第 0037 話

翌朝早く、秋辞は荊州の弁護士から電話を受け、近くのカフェで会うことになった。念のため、彼女も藤原弁護士に電話をかけた。

昨夜、荊州が離婚に同意したその態度を考えると、今日はすんなりいくとは思えなかった。

秋辞が着いたときに、薄野グループの弁護士はすでに来ていた。彼女の知っている人物だった――

高桥霆东、薄野グループ弁護士団のリーダーで、彼は主に巨額の経済案件を扱っており、離婚のような小さな案件を担当することは聞いたことがなかった。

だが、すぐに秋辞はこれが小さな案件ではないことを悟った。

財産分割の欄を見ると、総額が3億円を超えていたのだ！

「高桥弁護士、これはどういう意味ですか？」