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第 0036 話

それは秋辞が望まなかっただけのことだ。

彼女に野心がないこともあり、そんな適当な仕事で満足しているなら、彼は特に言うこともなく、ただの怠け者とみなしていた。

秋辞は彼の当然のような態度に腹が立ち、笑いたくなった。ハンマーで彼の頭を叩き割って、中に何が詰まっているのか見てみたい気分だった。

「そうね、私たちはこのやり方を暗黙の理解としてきたわ。だから、今私があなたと離婚しようとしているのも、結婚した時に約束したことの一つよ」

秋辞はもう一つ一つ整理する気力もなく、服を丸めてスーツケースに押し込んで、ジッパーを閉めた。「残りは明日また取りに来るわ。月曜日には離婚届を出しに行きましょう。お互いの時間
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