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第6話

どうして彼はここが出口ではないと知っているのか。

彼は一体何者なのか。

彼は私を助けようとしているの?

でも、彼はお金を払って楽しみを求めに来たクズじゃなかったのか、一体どうして......

次々と疑問が頭に浮かび、私は俯いて、もはや抵抗する力もなくなってしまった。

考える余裕もないまま、私は地面に倒れ、意識を完全に失った。

どれほどの時間が経ったのか分からないが、ぼんやりとした意識の中で誰かの話し声が耳に響いてきた。

軽くもなく強くもないビンタが私の頬に落ちる。

「おい、起きろ、ほら、起きろってば」

私は口を開け、目をゆっくりと開けた。すると、自分が硬いコンクリートの地面に横たわっていることに気がついた。

視界に入ったのは暗灰色の空。私は驚いて体を起こした。

頭の鈍い痛みを感じながら、私は先ほど麻酔薬を使われて気絶したのだと思い出した。

「やっと目が覚めたか」

突然の声に驚いて振り向くと、私を買った男がすぐそばに座っていた。

彼は面倒くさそうに舌打ちし、鼻に壊れた眼鏡をかけていた。

でも、彼はなぜ私を助けたのだろう?

問いただそうとする前に、彼は私に手を差し出した。「俺はチームから派遣された援軍、中川だ」

中川?

聞いたことのない名前だ。

私の疑念を感じ取ったのか、彼は咳払いをしてから言った。

「この組織は少し手強いんだ。疑われないように、俺もお前と同じく他の地域から臨時で派遣されたんだよ」

私はうなずき、体の痛みに耐えながら立ち上がった。

それで、私たちはこれからどうするのだろう?

中川は顎を撫で、不敵な表情を浮かべている。

私はしばらく待っていたが、彼は何も言わない。

「何か考えはあるの?」と私が尋ねると、彼は肩をすくめて言った。「ないね」

私は呆れ返った。この人、本当に頼りになるのか、それとも足を引っ張るために派遣された援軍なのか。

夜が訪れ、中川は取引で決められた時間に合わせ、私を再びあの隠れた地下室へと連れて行った。

それは山の麓にある古びた家で、その中に地下への抜け道があり、私と他の五、六人の少女たちが閉じ込められていた。

「おい、どうだった?楽しめたか?」

私の頭には袋が被
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