第361話

以前、二人は一度別れたことがあったが、すみれが海外の資産を売却し、600億円を手に入れた後、この男は彼女の元に戻ってきた。

「小林さん、常盤奏があなたの娘に200億円を渡したって聞いたけど、ホントかしら？」すみれはわざと大声で話した。

健介もとわこに気づき、自慢げに言った。「そうさ！昨日渡したんだ」

「彼女にそのお金を私のところに投資させたら？200億円を400億円、600億円にしてあげるわよ！」すみれは笑いながら提案した。

「いいね！家に帰ったら彼女と相談してみるよ。実は彼女も君のことを高く評価していて、僕たちが一緒になるのも応援してくれてるんだ」

すみれは得意げな表情で、近づいてきたとわこに声をかけた。「三千院とわこ、私、戻ってきたわよ！」

とわこは立ち止まり、冷たく彼女を一瞥して言った。「それは良かったわ。たとえあなたが帰国しなかったとしても、私はあなたを探しに海外へ行ってたね」

「そう……実はあなたのために帰ってきたのよ。私の娘と弟、二つの命に対して、あなたの母親の命一つじゃ足りないわ！」すみれは眉を吊り上げて言った。「あなた、常盤奏が大好きなんだろう？じゃあ、彼が小林はるかに渡したお金で、あなたを叩き潰してやるわ」

「いいわよ！」とわこは淡々と言い返した。「死ぬか、生き残るか、どちらかね」

「私も同じことを考えてたのよ！あなたがそんなに手強い相手だと知っていたら、早くに始末していたのに！」すみれは冷酷に笑った。

「あなたが毒瘤だと分かっていたら、私もすぐにあなたを除去していたわ」とわこは彼女に返した。

二人の言葉が交わされるにつれ、感情はますます高ぶっていった。

健介は二人が店内で暴力沙汰を起こすのを恐れて、すぐにすみれを引っ張ってその場を離れた。

とわこは家に帰ると、芝生にまかれた赤い塗料を見て、すぐにホースを手に取り、芝生を洗い流し始めた。

彼女の頭の中には、自然と母親の顔が浮かんだ。

母親が生きていた頃、庭にはたくさんの野菜が植えられており、庭はきちんと整えられていた。

今では庭は空っぽで、寂れて荒れ果てた様子が漂っていた。

彼女は決してすみれを許さない！

必ず母親の仇を討つ！

翌日、とわこは早起きして花市場へ向かった。たくさんの花や観葉植物を購入し、庭を新たに飾りつけた後、彼女は瞳と真に、夜のバ