憧れに手を伸ばせ

憧れに手を伸ばせ

last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-13
Oleh:  結城 木綿希Baru saja diperbarui
Bahasa: Japanese
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 街頭ビジョンに映るVTuber達に憧れた一人の少女がいた。お世辞にも良いとは言えない彼女の家庭環境では憧れに手を伸ばすことすら叶わない。  しかし、それは彼女が諦める理由にはならない。家を出て就職し、プライベート全てを憧れに近付くための自己鍛錬に費やした。 いくら彼女に才があろうと努力をしようと両親から逃げ続けている以上は表舞台には上がれないし、憧れ続けたVTuberにもなれない。彼女は最期までVTuberにはなれず、来世を夢見て死んでいった。  これは、そんな彼女の来世が舞台のシンデレラストーリー。

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#0 原点

 当時はまだ幼稚園児だった私は、街頭ビジョンの中の彼らの輝きに心を奪われてしまった。恋焦がれてしまった。 ある者は圧倒的な歌唱力で他者の心を揺さぶった。ある者は七色の声を駆使してありとあらゆる魅力的なキャラを演じた。ある者は自らVTuberとしての身体を作成し数多くのVTuberの生みの親にもなった。 彼らはある種の劇物だった。まだ純粋で未熟な一人の少女の行く末を容易く狂わせてしまうほどの。彼女は天に手を伸ばし、止まることなく歩み続けた。 だが、過ぎたる望みはその身を亡ぼす。それでもかつて憧れ、好いた彼らが熱中するものを少しでも知るために彼女は進む。 好きな人の好きなものを知りたい。自分もそれを好きでいたい。そんな乙女心が彼女の原点なのかもしれない……。──────────────────────────────  私はいつかVTuberになることを夢見て、自らの人生の全てを推したちがしていた数多くのことを極めるためにプライベートを費やしてきた。楽器に作詞作曲、小説、ダンス、歌。数え切れないほど多くのことに挑戦し続けた。推し全員の真似をしたいっていうのはちょっと欲張りだったかなぁ……。いや、ファンたるものそのくらいの気概がないといけないよね! そんな自分の人生に後悔はない……と言ったら嘘になる。私はこれまでいろんなものを犠牲にしてきたから。好きな人と出会い、交際し結婚して子供を産み、夫婦で力を合わせて育て上げる。そんな人並みの幸せというものにも触れてこなかった。そんな幸せの中にはこの憧れを超える何かとの出会いはないにしても人として成長する機会があったかもしれない。表現の糧になったかもしれない。 でも、ここまで来れば後戻りは出来ない。そもそも死ぬ間際にこんなこと考えたってしょうがない。あとは来世までこの記憶を持ち越すのみ!魂に思いを刻め!この人生を無駄にしてなるものか。 文字通り人生を懸けた修行回が今日、終わる。 あぁ……楽しみだなぁ。来世はどんな人と出会えるだろう。VTuber……なれるといいな。 私はこの目標のために人生をかけてきたんだもん。この経験を、磨いた技術を、想いを忘れるわけにはいかない。 私の目標を応援してくれる人もたくさん……かは置いといていてくれた! だから私はこの意志を、記憶を来世に繋げて絶対に夢を…… 叶えるんだ!...

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21 Bab
#0 原点
 当時はまだ幼稚園児だった私は、街頭ビジョンの中の彼らの輝きに心を奪われてしまった。恋焦がれてしまった。 ある者は圧倒的な歌唱力で他者の心を揺さぶった。ある者は七色の声を駆使してありとあらゆる魅力的なキャラを演じた。ある者は自らVTuberとしての身体を作成し数多くのVTuberの生みの親にもなった。 彼らはある種の劇物だった。まだ純粋で未熟な一人の少女の行く末を容易く狂わせてしまうほどの。彼女は天に手を伸ばし、止まることなく歩み続けた。 だが、過ぎたる望みはその身を亡ぼす。それでもかつて憧れ、好いた彼らが熱中するものを少しでも知るために彼女は進む。 好きな人の好きなものを知りたい。自分もそれを好きでいたい。そんな乙女心が彼女の原点なのかもしれない……。──────────────────────────────  私はいつかVTuberになることを夢見て、自らの人生の全てを推したちがしていた数多くのことを極めるためにプライベートを費やしてきた。楽器に作詞作曲、小説、ダンス、歌。数え切れないほど多くのことに挑戦し続けた。推し全員の真似をしたいっていうのはちょっと欲張りだったかなぁ……。いや、ファンたるものそのくらいの気概がないといけないよね! そんな自分の人生に後悔はない……と言ったら嘘になる。私はこれまでいろんなものを犠牲にしてきたから。好きな人と出会い、交際し結婚して子供を産み、夫婦で力を合わせて育て上げる。そんな人並みの幸せというものにも触れてこなかった。そんな幸せの中にはこの憧れを超える何かとの出会いはないにしても人として成長する機会があったかもしれない。表現の糧になったかもしれない。 でも、ここまで来れば後戻りは出来ない。そもそも死ぬ間際にこんなこと考えたってしょうがない。あとは来世までこの記憶を持ち越すのみ!魂に思いを刻め!この人生を無駄にしてなるものか。 文字通り人生を懸けた修行回が今日、終わる。 あぁ……楽しみだなぁ。来世はどんな人と出会えるだろう。VTuber……なれるといいな。 私はこの目標のために人生をかけてきたんだもん。この経験を、磨いた技術を、想いを忘れるわけにはいかない。 私の目標を応援してくれる人もたくさん……かは置いといていてくれた! だから私はこの意志を、記憶を来世に繋げて絶対に夢を…… 叶えるんだ!
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-15
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#1 邂逅
[え〜っと……ここどこ?] 私はあの時確かに死んだはずだ。仮に生きていたとしても私がいるはずなのは病院の病室であって、こんな生活感丸出しの知らない誰かの寝室なんかじゃない。[ッ!?] 突然現れた何者かの気配に振り返るとそこにいたのは中性的な容姿の神だった。私の魂がこの方こそが神であると、逆らってはいけない存在だと叫んでいた。平伏すべき相手だと魂から感じる割に圧迫感がない。私にはチグハグな存在に思えた。まるで意図的に存在の格を落としているかのように……。   『初めまして、石塚有里。僕の名前はアサナシア。以後よろしく。』[アサナ……シア様?] 聞いたことあるようなないような?うーん……。『おいおいおい、そりゃないよぉ!マジで名前も知らないの?うわぁショックだわぁ……。僕もそこそこ知名度あると思ったんだけどなぁ。』[名前くらいなら……一応、はい。] たしか命を扱ってる神様たちの一人だったような……。神話って解釈わかれるし名前違うだけで同じ神様だとか違う神様だとか結構ややこしいから全容把握は無理だよ。   『え?マジマジ?でもやっぱりどういう神かはみんな知らないのか〜。サーナトス君とかならもっと「え!?あの冥界神様!?」みたいな反応になるんだろうな。あぁ〜悔しい!サーナトス君ずるい!冥界神ってなにさ!かっこよすぎんだろ!しかもあいつ僕と存在混同して知名度かっさらってくしさぁ!もうまじでなんなの!あぁ~むしゃくしゃしてきた!仕事丸々押し付けてやろうかな。』 アサナシア様は可哀そうだけど、ぶっちゃけ冥界神のサーナトス様はバリバリ知られてて漫画とかにも登場しててめっちゃ人気。アサナシア様、どんまい。   [そ、それにしても神様ってほんとにいるんですねー。]『そりゃそうだよ!あったりまえでしょ?無から有を生み出すのは神の御業だからね。』 空気が……変わった!?さっきまでのチグハグさがない。あぁこれが、神……。『そしてそれに例外は存在しない。今に伝わる神話こそが神の実在の証明なんだ。もちろん現在に伝わる神話が全部が全部史実通りという訳ではないがね。物語において誇張、脚色は当たり前に行われているだろ?別にそれはいいんだ。事実の羅列じゃつまらない。つまらなければ、人々が熱狂しなければ……それは後世に残らない。物語は後世に残ってこそだから
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-15
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#2 チャラい神
 はぁ……死ぬかと思ったわ。そういや私もう死んd(ry え?天丼はつまんないって?うるさいなぁ。ていうかお前は誰なんだよ。[さっきまで身体透けるどころか消えかかってたので聞く余裕がなかったんです。なので正直内容が一ミリ頭にも入ってないです。]『ならもうちょっと早く言ってよぉ。聞けてなかったなら、もう一回この話をしてあげようか?』 アサナシア様もお忙しいでしょうし、そのお話はまたの機会にお願いします。「興味ないです。」 あ、うっかりうっかり!建前と本音が逆になっちゃったよ(棒)。てへぺろっ!なんだよイタイってさぁ!死んでんだからこの際年齢とかはいいだろ!てかマジで誰なんだよ!『いやだからこれは世界の根幹に関わる内容で……』 はぁ……。[質問への回答を要求します。] 神様なんだからさぁ。『学者たちが追い求めている世界の真理で……』 これくらい察してよ。   [質問への回答を要求します。]   『あ、はい……話します。』[アサナシア様、ありがとうございます。]『君もう既に死んでいる。ここまではもうすでに理解しているね?』[えぇ、まぁこんだけ身体透けてりゃ自分は霊体になっちゃったんだなぁ〜って気付きますよ。声もまともに出ないですし、アサナシア様の声は無駄に頭に響きますし。幽霊ってこんな感じなんですね。そんなくだらない私の感想はさておき、ここは死後の世界という認識でいいのでしょうか。]『その認識でだいたい合ってるよ。より正確に言うなら天界。君ら人間が言うところのあの世。そしてここはその最奥。とは言ってもここは僕の私室だし、そう肩肘張る必要はないよ。適当なところに座っちゃって〜。』[チャラ……。] チャラいのもそうなんだけど妙に人間臭い。そもそもいまこうして同じ目線で話せているのもおかしい。IQが20違うと会話が成立しないという俗説もあるくらいだ。 「え、嘘だよね?」    私は人より幅広い知識を持っている自信があるし、実際そうだろう。無駄に長く生きてないからね。だがそれも所詮は人間の尺度での話だ。神であるアサナシア様は他の人間より多少優れた程度の私の存在など歯牙にもかけないはずなんだよ。   『何も言わないってことは。そっか僕ってそんな軽薄そうなのか。まじかぁ……こう、精神的に来るものがあるね。いやまじかぁ。』 だから
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-15
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#3 輪廻
[そういえば貴方様は何の神様なのでしょうか。]『す~ごい今更だね君!そういうの聞くタイミングもっとあったでしょ!“邂逅"の時とかさぁ。ま、まあ別にいいんだけどさぁ……。僕が何の神様かだっけ?』[さっきまでは自室に今会ったばかりの女性を連れ込むチャラ神だったのであまり貴方様に興味がなく……。]   『ぶっちゃけ過ぎじゃないかなぁ君!そして否定出来ないのがつらすぎる。気を取り直して自己紹介をしようじゃないか。【我は輪廻神アサナシア。我こそが滅びすべてを掌握せし不滅の王にして、生命の核たる魂魄を導く者。定命の者たちを悠久の昔より見守り、その終焉を見届ける者でもある。】どうだい?僕のこと見直したかい?滅王だよ滅王!かっこいいでしょ?』[ぶっちゃけ最後ので台無しですね。途中まで威厳たっぷりで神々しかったんですけど。]『正式に名乗るに当たってこの肉体端末の格をちょっぴり上げたからね。さすがにあれを常時となるといろいろ影響出てきちゃうからすぐに戻したんだけど……。(友理ちゃんの魂ちょっぴり変異しちゃったかもしれないなぁ。でもまぁ彼女の転生は元々イレギュラー尽くしだし影響はさほど大きくはないはず。)うん、大丈夫そうだね。』[それで魂の管理とかいう仕事を大量に抱えてて休みなんてとれなさそうなアサナシア様が私みたいな一般人に何の御用で?]『君は本来の手順で転生できないっぽいんだよね。』[それはまた何故?]『本来なら前世の魂の記憶を消してから転生先をランダムに決めて転生させるんだけど、君の魂に意思やら記憶やらがべったりこびりついてて全然落ちないんだよね……。』[人の魂をカレーうどんのスープを跳ねさせちゃった白シャツみたいに言わないでくださいよ。] 例えツッコミが長ったらしい?だからお前は誰なんだよ!名前を言え名前を!   『言い得て妙だね。まさに魂の漂白作業なんだよ。落とせないこともないけど、転生はさせなきゃだから無理に汚れ落として魂が痛んじゃったら本末転倒なわけ。今慎重にやってるんよ、だからちょっと待ち中。まぁたぶん無理だし例外的に記憶持ちでの転生になるよ。』 こいつ遂に人の記憶を汚れっつったぞ。[前世の記憶を持って転生出来たから今世ではつよつよVTuberを目指す!ってことですね!]『よく分かんないけどたぶんそんな感じ。君実は前世もそうなん
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-15
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#4 ソシャゲ
『転生ガチャは君と同じ境遇の子がちょいちょいいるからその子らがこっち来たときに使ってるんだよ。前世持ちの救済用ってところかな?なんだかよく分からないまま転生させられるとなると理不尽に感じるだろうからさ。』 なるほど……。神様に勝手にクソ親の子供にされるより自分の運でクソ親になる方がまだマシだろうからな。まぁ両方クソで誤差みたいなもんだけども……。『前世の記憶のせいで産まれた時から自我があると尚更ね!だからここで自ら引いて決めることで心の準備をしてもらうってのがこれの目的だよ。』 心の準備か。ちょっと緊張してきたな。『よし、着いた。それじゃあドンドン引いてって〜』 しばらく歩いた先にあったのは日本でよく見るガチャガチャだった。バン〇イのアレである。それはさておき1つの疑問が私の中に生まれていた。 そういえば神様のくせになんで移動で普通に歩いてんだろう……。[そういえばなんで徒歩移動だったんですか?]『わ、忘れちゃって(((ぼそっ』 神ともあろうものが……忘れる?き、聞き間違いだよね?   [え?なんて?]『ひ、久々に転生ガチャ使うからどこに仕舞っておいたか忘れちゃってさ。』[え?冗談ですよね?だってアサナシア様は神様で……。だからどこに仕舞ったか忘れるなんてそんなミスするわけ……。しかもそれを神たる貴方様が誤魔化すために余計に歩いて時間稼ぎ!?]『すんませんした。いや、でもだって使うのなんて250年振りだし……』 まじかぁ……。この人まじかぁ……。   [アサナシア様の言い訳とか私、聞きたくないです。]『はい……時間も押してるし引いちゃってください。』[時間押してるの誰のせいだと……もういいですよ。で?前世のガチャと同じ感じで全部引けばいんですか?]『ホントすんません。うん、全部引いちゃってもろて。』[最初は〜これか、親ガチャ(母)?とりあえず引くか。]『提供割合としてはこんな感じ』 え?提供割合?聞き覚えある単語だなぁ。この先知りたくないなぁ。す~ごい嫌な予感するんだけど。やめてね?これ以上私の中の転生のイメージを壊さないd……    ★6   0.5%  ★5   1.5%  ★4   6.0%  ★3  12.0%  ★2  20.5%  ★‪1  60.5%こんなの……こんなの……   [ソシャ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-15
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#5 ガチャガチャ
 いやはや、生前こういうの好きだったとはいえまさか死んでからもガチャガチャを回すことになるとはねぇ。感慨深いですなぁ。さて、私の来世のお母さんはどんな人なのか……ええいっえままよ!“ガタガタガタガタ……ゴロンッ” 黒髪スタイル抜群の儚げ美人じゃん!最高じゃ……え?死亡?[ふぇ?はぁ!?死ぬの?私のお母さん死んじゃうの!?ま?も、もう少しちゃんと見てみるか……。え〜っと……あぁなるほどね。産後の肥立ちが悪く死んじゃうのか。] ま〜じ〜か〜幸先わっる!とはいえまだあったこともないしいまいち実感がわかないというか愛着ないから心が大して動かないというか……。そんなことより私のリアルラックどうなってるんだよ! [マジかよ……幸先悪っ……。]『え〜っと……ドンマイ?次は父親ね?』[ま、まぁ私が気にしたところで何かが変わる訳でもないですし?よっしゃー次引いてくぞー!]“ガタガタガタガタ……ゴロンッ” お!爽やかイケメンじゃん!でも私知ってる。自分の運がごみカスだって……。 “虐待” ほらー!!![……クソ親です。ありがとうございました〜!まぁ妻の死で自暴自棄になってっていうのは同情の余地がある……のか?いや、ないわ同情の余地。クソ親だよクソ親。] この人の本質としては別に悪人って訳じゃなさそうだし……。そうは言っても子供もまた母親を失って悲しいだろうに自分の悲しみを子供に当たり散らす時点でクソ親には変わりないんだけど……なんなの?そういう呪いでもかかってるん?『さぁさぁ次君自身のガチャ行ってみよ〜う!確率ってのは収束するからね。次こそ!次こそはいいの出るって!』 そうは言ってもさぁ……流れってあるじゃん?流れっていう意味で言うと現状ごみカスじゃん?もう私の心はボロボロだよ![おー!はぁ……。]ウジウジしてたって何も始まらん!気を切り替えて行くぞー!“ガタガタガタガタ……ゴロンッ” 可愛いーーー!!!なにこの超絶美少女!!!あ、来世の私か。[よっしゃ来たァァァァァァァ!!これで勝つる!]『うわっ』[性癖どストレートヤッター暗めの茶髪に青目の美少女だって?最高じゃないかァァァァァァァ!!最強ヤッターえへへへへ〜うへへへへ〜。]“ジュルリッ……”『う〜わぁ……』 [す、すいません。少々興奮しすぎてしまいました。見苦しいところをお見
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-19
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#6 才能の本質
[神様神様!才能的なのってないんですか?]『う~ん……。あるとも言えるし、ないとも言える。何をもって才能と呼ぶかにもよるかなぁ。』 つまりどういうことだってばよ。 [と、言いますと?]『周りの環境だったり、影の努力だったり関係なく。つまり先天的に人より上達が早いって事例はそこそこある。生まれ持った才能って呼ばれるやつね。』[ないとも言えるってのはなんなんです?]『その生まれ持った才能のにも由来があるからさ。知識や経験なんてないはずなのにただ漠然とどうすればいいのかわかる。そんな感覚、君にも覚えがあるんじゃないかい?』「あり……ます。」『定命の者たちは生まれ変わりを繰り返す。その前世の経験というのは基本的に消される。我々の手によってね。そう、基本的にはなんだ。つまり……例外が存在する。その例外中の例外。それが……』「ま、まさか……。」『そう、君たちだ。前世の記憶ってのは意外と多くの人の脳の奥底にに刻まれているんだよ。みんな、ちゃんと知っているはずなのに忘れてしまっているんだ。とはいっても、君たちのようにすべてを持ち越すのは本当に極稀なことだけどね。必死に努力しことは情報量の多い少いはあれど魂に刻まれる。その前世を、定命の者たちの努力の証を、才能なんて陳腐な言葉で僕は済ませたくないかな。さて、そろそろ転生の時間だよ。心の準備はいいかい?』 そっか、神様目線だと魂としては地続きだからあくまで努力の成果なのか。たしかにそうだよね、必死こいて努力したのにその過程をなんも知らない人に才能あって羨ましいとか言われたら嫌だしね。私だったらキレちゃうかもしれない。[私もついに転生かぁ。楽しみだなぁ〜クソ親だから環境はアレですけど。] 今の私には長く生きてきた知識と経験がある。今までの無力な幼少期とは違う。周りへの頼り方も知っているし、祖父母も元気でやさしい人たちらしい。なら私には十分だ。『うんうん、生を楽しむ気持ちがあれば次の人生も大丈夫そうだね。』[短い時間でしたがお世話になりました。]『最後くらいは神様っぽく締めようじゃないか。ゴホンッ――不遇の時を生き抜きし魂よ、転生の理を超えし魂よ、そなたの新たなる人生が幸多からんことを祈り、霊魂の見守り手たる我が祝福を汝に与えん。では、良き人生を。』[運良く新たな人生を歩めるようになりましたし、やり残し
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-19
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#7 爆誕
[どうも、皆さんこんにちはスーパーアイドル(になる予定)のななしちゃんです!今世の名前はまだないです。その理由はまた後程!さて、私は今どこにいるでしょうか!] はぁ、私一人で何やってんだろ……。どうせ暇だし配信のイメトレがてらやってみるかって始めたものの……つらっ。 [うんうんうん。そうだよね、わかんないよね。だってここ真っ暗だもんね。ちょっぴり正解発表には早いですが……もうしちゃいましょうか、答え合わせ!実は今、子宮内の特設スタジオからお送りしております!]  私の正気度が削られていく気がする。辛いよう。何もしないのも何もしないので頭おかしくなりそうだしなぁ。でも……でも……一人でこのテンションはしんどいよ!  暇なんでいろいろ考えてたんだけど、逃れることのできない輪廻はある種魂の牢獄なんじゃないかって気付いたんだよね。それ以上考えたら辛くなりそうなんで考えるのやめちゃったんだけど。あ、そうそう!私がこの身体に入ったのはだいたい16週目みたいなんだよね。つまり肉体に魂が宿るタイミングもそのくらいってこと。暇な時間で考えに耽り、それが学問に繋がっていく……。そしてそれが大発見の礎、もしくは大発見そのものに。真理だよね。 何も自分を縛るものがないからこそ好きなだけ、自由で柔軟な発想で物事を考える。私は今古代ギリシャ人の気持ちを体感してます。つまり今の私のマインドは古代ギリシャ人!精神面はソクラテス。そう!今の私は平成のソクラテスなのだよ! 何故私が今こんなくっだらないことを考えている(くだらないっていう自覚あり)かというと、24週間が長いから!最初こそ大人しく寝て過ごしてた私ちゃん!でも計24週間も寝続けるなんて無理だからこんなクソほどの意味もないことを考えてるってわ……けよ。 眠くなってきたから1回寝るわ。じゃあおやすみなさ〜い。  なんやかんやありまして〜。 "私、爆誕!!" どうせつまらんからなんやかんやの説明は割愛するぜい。だって私がつまらなかった。異世界とかだったらね。胎児の頃から魔力を鍛えて……みたいなのもあると思う。ここ日本だぜ?私胎児だぜ?何しろってんだよ。寝て起きて、たわいもないこと考えてから寝るだけの日々。つまんな。 胎児のころから修行する人に言いたいんだけどさぁ。人の腹ん中で不思議エネルギー使って何やってんだと。ま
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-24
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#8 母親
 え〜改めまして、私の第2の人生の脳内実況はですね。私、天才アイドル(になる予定)のゆらちゃんが勤めさせていただきます!母親がそう呼んでたし、この名前でたぶん合ってる。リアルの私は泣いて食べて寝ての繰り返しなもんでつまらないと思うのでね。要所要所で状況把握も兼ねて実況しつつ今後の計画を整理しつつといった具合ですかね〜。 今更といえば今更なんだけどさぁ。生まれてからも独り言が一向に減らないことにはつっこまないでね。やっぱりさぁ、一人の時間が増えて人と話さなくなると独り言が増えちゃうんよ。もう胎児だった頃の独り言が多い状態に慣れちゃったからたぶんずっとこのままだね。別に口に出してるわけでもないし、脳内で喋ってる分には誰にも迷惑かけてないしモーマンタイ! そう、私は誰にも迷惑をかけていないのだ!だからツッコミも同情も私は受け付けま〜せん!はい、この話終わり!次行こ次! あ、そうそう!今世の両親の話してなかったね。まずはすぐに死んじゃう運命の超絶美人な母親!現状意識はないけどなんとか生きてはいる。まぁ私を産んだ段階で衰弱しちゃってたからね。でもまぁなんとか生きていてくれてるだけ良しとしよう。 その母親が生まれたての私のことを抱っこしてくれた。いくら赤子が軽いとは言っても衰弱しきった母親には大きな負担になると思う。それでも母親は力を振り絞って私のこと抱き上げてくれたんだよ。 これが母親ってやつなのかとそのとき本能的に理解したんだ。ただ抱っこされてるだけなのに安心感があったし、心も体もあたたかかった。前世の親からは感じなかった感覚だし、生みの親ではあるけど親っていう概念的なそれではなかったんだと思う。 今世の母親。いや、お母さんは産後すぐに死ぬ定めだ。きっとそれは覆すことのできない絶対的なものなんだろう。それでも、私はお母さんに一秒でも長く生きてほしい……。 湿っぽいのはやめだやめ!次に父親!何か私にそこまで興味無さそうだったんだよね。私には見向きもしないでお母さんに付きっきり。自分の妻のことが大好きなんだろうなって。私の扱いとしてはあくまで妻が大切にしているものって感じ。妻にとって大切だから大切にしてるって消極的な感じと言えばいいのかなぁ。あぁぁぁぁぁぁぁ!言語化難しい! もうヤダ疲れた!私は寝る!赤さんの仕事は「キャッキャッ」って笑って「おぎゃーおぎゃー」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-25
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#8.5 教えて神様
異世界への行き方の話 「神様〜異世界転生とかってないんですか?」『あるにはあるけど基本的には起こらないよ。異世界転生が起こる状況として2つのパターンが考えられる。というわけで説明用スライドドーン!』 1.何らかの事象の影響によって空間に歪みが生じて、その歪みを通って魂が異世界に迷い込んで転生してしまう場合。歪みは発生を感知し次第修正してはいる。ただ、修正前に穴に落ちたり、発生地点上に運悪く立っていて巻き込まれるといったことが稀に起こる。これは事故であり、神々が関知してないため転生先はランダム。2.地球では異世界召喚と呼ばれている他世界の働きかけによって界を跨いでしまう場合。これは比較的早い段階で神側が察知できるため、能力を与えたり転生先をある程度指定することができる。流れとしては、まず転生先の状況に応じて世界が選ばれる。で、選ばれた世界は転生者を選定して両世界の神立会いの下該当魂の受け渡しが行われるんだ。界を跨ぐ際に肉体が一度崩壊し再構築されるためこちらも転生と呼んでいる。』「意図的な異世界転移はないんですか?」『あるわけないじゃん。てか界跨いだら肉体崩壊するから転移扱いにならないって言ってるでしょ?まぁ神が主導してやればできなくはないけど過干渉は禁止だから事実上不可能。それにあんなのただの誘拐じゃん。しかも世界ぐるみの。まぁ昔はそんなことをしでかすバカがいたけどそんな神は堕天させられるからね。だからそんなことをするやつはもういないよ。』「堕天させられた元神々って今どうしてるんですか?」『各世界の地下奥深くに閉じ込められているよ。この世界だと僕の管轄であるタルタロス、いわゆる奈落だね。彼らは世界への反逆者だからこの牢獄にいるんだ。』「怖いですね……。」『怖がる必要はないよ。普通に生きてる分には関わることはないしね。よっぽどの大罪を犯さない限りはね。それこそ世界そのものへの反逆行為や神々に対する反逆、冒涜レベルのね。』「それなら大丈夫そうです。安心しました。」時間軸の話「私っていつの時代に転生するんですか?」『それに関してはちゃんとルールがあるんだよ。大前提として転生者を前世で生きていた時代より前の時代に転生させてはならない。それ以外は基本的には転生者に配慮したルールかな。他に決まってるのは転生者の前世での死後5世紀以上未来に転生させては
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-25
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