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第68話

……

私は思わず笑ってしまった。

江川宏は彼女に責任を取った。

じゃあなぜ彼女は私のところに来た?

江川宏を探そうよ。

江川アナはお腹をなでながら言った。「離婚手続きは早く進めないと、私の子供の戸籍が遅れるわよ」

「それなら、江川宏に言え」

ビルの中は一年中恒温のエアコンがあって、私はコートを脱いで掛け、スプレーボトルを持ち上げて、床に並んだ植物に水をやった。

江川宏が距離を置こうとしないなら、私も急がなかった。

江川アナにやらせておけばよかった。

江川アナは冷笑した。「興味がないように見せかけながら、宏を引き留め続ける。その手段はためてくれない。

「実は、お前の気持ちがわかるわ。親もいなくて、孤児で、江川家という安定した生活を提供してくれる大きな木にしがみついているから、手放したくないのは普通だよ。

「でも、清水南、女としては、少し恥を知るほうがいいわ」

彼女は腕を組んで軽く笑った。「男のために必死になるのはやめなさい。それが広まったら恥ずかしいわ」

私は眉をひそめて言った。「……私たちはもう何度か会っているけど、なぜまだ自己紹介をするの?」

江川アナは私にちょっと噛みついて、軽く唸った後、立ち上がって歩いてきた。

「くそ爺がお前を支えているからといって、安心すると思うなよ。彼の80歳の誕生日を待つだけだろう、その後にどんな理由で手放さないのか、楽しみだよ」

「話し終わった?」

「なに?」

「終わったら出ていけ」

私はオフィスのドアの方を指した。

彼女は歯を食いしばった。「急いで私を追い出さないでよ。MSデザインコンテストに参加したくないのか?」

「参加枠は2つしかないが、お前はそんなに親切なのか?」

「もちろん」

彼女は顎を上げ、施しのように言った。「私が1つ、お前が1つ、どう?」

彼女は私の興味を引くために意図的にやっているのかと思ったが、彼女は外に手を振った。

彼女の助手が書類を持って入ってきた。

彼女は私に手渡して言った。「ほら、MSデザインコンテストの要求だ。確認しなさい。締め切りは来週の金曜日で、水曜日までにデザイン案を私のメールに送って」

私は受け取ってめくってみた。「ここに書いてあるが、作品は会社の名前を署名した後、直接MSのメールに送るだけでいいんだ?」

なぜか、自分の作品を彼女に渡すこと
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