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愛の破滅:夫が養妹のために私をプールに閉じ込める
愛の破滅:夫が養妹のために私をプールに閉じ込める
著者: 涙海拾貝姫

第1話

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昼の11時、明宏はテーブルに並べられた料理を見つめながら眉をひそめた。

「あの毒婦、最近飯を持ってこないのか?いつもは食事の時間に合わせて持ってくるはずだろう?」

「罰を受けて気が緩んだんじゃないか?一体誰が彼女にそんな度胸を与えた?」

箸を並べていた秘書の手がピタリと止まり、すぐに恭しく返答した。

「中島社長、高橋様......彼女はまだプールに閉じ込められたままです」

座ろうとしていた明宏の動きが一瞬止まり、その目に驚きがよぎった。

だが、すぐにその感情を押し殺し、無関心そうに言い放った。

「問題ない。あと数日閉じ込めておけばいい」

秘書は何か言いたそうに一瞬彼を見たが、躊躇した後、口を開いた。

「しかし......中島社長、高橋様のいる部屋から悪臭が漂い始めています」

「恐らく......何かがあったのかもしれません」

「確認しに行かれませんか?」

明宏は手を止めることなく、冷たく言い放った。

「臭い?当然だろう」

「糞尿まみれの部屋だ。臭いに決まってるだろ」

「心配するな。彼女は生き残るための希望を手放さない女だから、大丈夫だ」

秘書がさらに何かを言いかけたが、明宏は不機嫌そうに眉をひそめ、彼を遮った。

「食事中だ。今はそんな気分の悪い話をするな」

「でも、ここ数日で彼女も自分の過ちに気づいたはずだ。出てきたら由紀にちゃんと謝れば、これで一件落着だ」

彼が言い終わった直後、由紀が突然ドアを開けて入ってきた。

「お兄ちゃん......」

明宏はすぐに柔らかい表情を見せ、立ち上がり、彼女を優しく抱きしめた。

「由紀、どうしたんだ?一人で家にいるのが怖かったのかい?」

そう言いながら、彼は優しく由紀の手を握りしめた。

「もう怖がらなくていい。高橋由美子には厳しい罰を与えたからな」

「だから、由紀ももう悲しまないでくれ」

由紀は顔を明宏の胸に埋め、甘えた声で言った。

「お兄ちゃんが一番優しいってわかってたよ」

「でも、私はただ由美子姉さんに謝ってほしかっただけで、罰を与えてほしいとは思わなかったんだ。お兄ちゃん、こんなことをしたら由美子姉さんに恨まれないかな?」

明宏は彼女の背中を優しく撫でながら、冷酷な口調で言った。

「心配するな、彼女にはそんなことをする度胸なんてないよ」

彼らの異常なほど親密なやりとりを見て、私は思わず笑い出した。

しかし、その笑い声を聞く者は誰もいなかった。

だって、私はもうすでに死んでいたから。

死に瀕した最後の瞬間まで、私はそのプールから抜け出せなかった。

第三者の視点で見れば、広々としたプールの水は、もう鮮血で真っ赤に染まっていた。

プールの上部は溶接され、まるでその中にいる者を永遠に封じ込めようとしているかのようだった。

永遠に、輪廻することなく。

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