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第7話

裁判所の判決はすぐに下された。

山本靖と数名の事件に関わる同級生は、有罪の判決を受けた。

裁判所はまた、山本靖に対し私に一定の金額を賠償するという民事判決を下した。

山本和美が保護者として賠償を行ったが、私はそのお金を赤十字社に寄付した。

山本和美は長期休暇を取り、この期間学校に来ていない。近所の人たちの指摘を受けて、こっそりと引越ししたと聞いた。

石川孝信も停職となり、渡辺智也が彼の受け取り賄賂の証拠を見つけ出したため、現在調査中だ。

生活は表面上は正常に戻ったように見えるが、私の心は決して穏やかではない。

学校を歩いている時、時々足を止め、目の前には健一の姿が現れるかのようだ。

バスケットボールコートで、その細身の少年が汗を流しながらダンクシュートを決め、星選手に劣らない動作を見せている。

プラスチック製のトラックで、少年は毎日の早朝にランニングを続け、お菓子を我慢できない母親にとって、自制心が羨ましいくらいだ。

教室で、一生懸命に勉強している少年は、少し成熟が増した目元でも、ふと私を見るときは、まだ少年らしい笑顔を見せてくれる。

雨の日、彼が雨傘を持って階段の口で私の退勤を待っていて、いつもなぜ女の子を家まで送らないのかとからかう。

その時、彼はきっと私をじっと見て、「もし本当に恋愛したら、早く私の頭を叩くだろう」と言った。

残業するとき、彼はオフィスで宿題をしながら私を待っていて、同僚たちは私が素晴らしい子供を持っていると褒めていたが、彼はただ私の夜歩きを心配しているだけだ。

「ママ、パパがあなたを守ってくれなくても、僕が守ってあげられるよ。僕も男だ」。これは健一がいつも言っていた言葉だ。

こんなに素晴らしい少年、こんなに良い子供が、最も輝かしい笑顔を狭い写真の中に残してしまった。

私は健一の遺影に向かって、よよと泣き崩れた……

私は仕事を辞め、この街を離れた。

馴染みのある風景や人々を見てただ悲しさが増すだけだ。

私は一つの私立学校で教師をしている。

数ヶ月前、石川孝信はよく私にメッセージを送ってきた。それぞれが長い論文のようだった。

最初の一目惚れから後の相互尊重まで、言葉は感情に満ちている。

このような悲痛な過去がなければ、彼は感情豊かな国語の教師だと思うかもしれない。

私は彼に返信せず、直接彼をブロックし
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