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第 0950 話

Author: 水原信
四肢を奪った――そんな言葉、海咲はこれまで本や映画の中でしか目にしたことがなかった。しかし、ファラオがここまで冷酷な行為に及ぶことができるとは、彼女は予想していなかった。

とはいえ、イ族がかつて行った焼き討ちや略奪を思えば、これも不思議ではなかった。

海咲は深く息を吸い込み、冷静さを取り戻そうとした。

「私はイ族のことを管理したくない。来た時にも言った通り、ただ協力するために来ただけよ……」

「でも海咲、僕たちとの血縁は切り離せないんだ。君は一生、僕たちを認めないつもりなのか?」

清墨はこれまで海咲に強要したこともなければ、厳しい言葉を投げかけたこともなかった。しかし、この瞬間、彼は海咲に伝え
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