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第 952 話

ผู้เขียน: 水原信
海咲は心の中で葛藤していた。許そうとするたびに、その言葉が喉元で止まり、どうしても口に出すことができなかった。過去の出来事を割り切ることもできない。

それに加えて、ファラオと淡路朔都がかつて行ったこと、そして自分が目にした数々の惨劇が、映画のワンシーンのように彼女の頭の中に何度も何度も浮かび上がってきた。

ファラオは彼女に手を振り、別れを告げた。何も言葉を発しなかったが、その「無言の別れ」は、どんな言葉よりも強い訴えかけを持っていた。

清墨はこの光景を目にしてしばらく沈黙していたが、やがてゆっくりと海咲に口を開いた。

「海咲、今のこの瞬間を見て、まだ彼が悪人だと思う?」

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