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第6話

梓川上野は本当に浅川梨奈に弁護士届を伝えた。

私にお金を返すために、浅川梨奈は川原和馬に買ってもらった首飾りを売り、賃貸していた高級マンションも引き払った。

川原和馬からもらった大金や小遣いをまとめて、まだ二千万円以上も足りなかった。

川原和馬はまたやってきた。

特別に私の大好きな赤いバラを持ってきてくれた。

私は彼を中に入れず、ドアの前に立って彼に尋ねた。

「浅川梨奈のためにおねだりしに来たの」

川原和馬は急いで私の手に赤いバラを押しつけ、眉を下げた。

「絵里、梨奈はもう首飾りを売ってしまったし、家賃を払ってしまったから、いい加減にしろ」

私は赤いバラをゴミ箱に捨てた。

「うちの子は死んだばかりなのに、こんな色鮮やかなバラを玄関まで持ってきて、高嶺の花を放ってもらうなんて、バカバカしいよ」

「彼女はお金を返すか、あるいは訴えられるのを待つか、我慢できなくなら死ねばいい、私は甘やかされていないよ」

川原和馬はすぐに怒った。

「絵里、これは揚げ足を取っているよ。彼女は離婚して子供もいるし、国内で家族もいないし、なぜそんなに冷たいの」

「彼女はあなたの高嶺の花だよ、あなたは無視しても構わない。しかし、彼女は私の子供を殺した殺人者なのだ、彼女に冷たい顔をしても当然だろう。あなたが受け入れないなら、彼女をサポートするために自分の能力に頼ることができるよ。それは私とは何の関係もない」

「あなたは冷酷すぎるわよ、絵里」

私は川原和馬を平手打ちした。

「お前こそ冷酷だ。泰一と晴美はお前のような父親がいることが本当に恥ずかしい。絶対あたしはあなたを許さない、子供たちもあなたを許さない」

刺激されたのか、川原和馬は居酒屋でぐでんぐでんに酔っ払い、そこらじゅうで嘔吐した。

しかしその夜、浅川梨奈はまたlineを更新した。

浅川梨奈や浅川雪、そして見知らぬ男の人が高級レストランで食事をしていた。

浅川雪の眉と目はこの男の人によく似ていた。

浅川梨奈のlineに、「嵐をようやく乗り越え、私に何ができるの」という文字をつけた。

挑発されたのを感じているようだ。

翌日、もう一度見ると、浅川梨奈のlineはすでに見えなかった。

川原和馬の高嶺の花なの。あら、浅川梨奈が突然離婚して、帰国したのはきっと大きな問題があるだろうと察した。

私はこの難し
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