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第2話

今、私は浅川梨奈のことを話しかけたくない、ただ彼に子供に輸血をしてもらいたいだけなのだ。

「川原和馬、子供たちが輸血しなければならない。状態が緊張しているから、早く来てね、お願い」

「輸血」

「そう」

浅川梨奈の方から悲鳴が聞こえた。

「梨奈、大丈夫なの」

「先輩、めまいがしそうだ。しばらく休めば治るから、絵里さんと子供たちを見ていってね。誤解されたくないから」

川原和馬の声が受話器から伝えてきた。

「これは何時代なの、どこの病院の血液バンクが血液を切らすことができるの。絵里、どうして今まで気が小さいの。私が梨奈を病院に送ったのを見て、私を引き戻そうとするなんて、信じられない」

川原和馬は電話を切った。もう一度電話をかけたが、「おかけになった電話は電波の届かない場所にあるか電源が入っていないためかかかりません」という言葉が伝えてきた。

川原和馬は実際に電話を「お休み」モードにしていた。

私は唖然とした。この人は私が四年間にして結婚した人で、私の子供たちが恋しがっている父親なのだ。

4年経っても、彼は子供たちの血液型を覚えていなかったし、気にもしていなかった。

RH血液型は珍しく、病院は途方に暮れた。

結局、子どもたち2人は重傷のため、輸血が間に合わなかったから、亡くなってしまった。

看護師が私の子供たちを病室から押し出したとき、私は大泣きし、心臓を全部引きちぎられたような気がした。

私が廊下で物狂いのように、皆に囲まれている時、隣には川原和馬が雪ちゃんの耳をふさいだ。

「外で何が起こっているの」と浅川梨奈が尋ねた。

「病院よね、死亡のことが普通だよ。あなたと雪が怖がらないでね、僕がいるから」

私は死体安置所の外で泣きながら、何度気を失ったかわからない、携帯電話を見たところ。

浅川梨奈はlineで配信した。川原和馬は病院のベッドに座って、彼女と雪を囲んでいた。

家族3人の幸せそうな表情だ。

「困難の後、私たちは愛し合う家族になった」という文字をつけていた。

それを読んだ後、私は突然笑い出し、4年間維持してきた結婚生活が大きな冗談だと感じた。

私はいつも、川原和馬はただの荒くれ者だと思っていた。

仕事が忙しく、そこまで手が回らないこともある。

でも、彼は人を気遣うことを知らないのではなく、私たちのことを気にかけていないだけなのだ。

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