共有

第2話

なぜか彼が近づくと、私は急に心が緊張してきた。

その上、昨晩お風呂で彼とのことを想像していたことを思い出すと、瞬間的に胸の中に恥ずかしさが湧き上がってきた。

私は彼を一瞬見つめたが、視線が自然と下へと移動してしまった。

その瞬間、私は思わず息を呑んでしまった。

私の夫のあれも、それなりに良かったけど。

しかし今は、私は吉野の方が夫よりももっと際立っているように感じてしまった。

彼の彼女、さぞ……

そんなことを考えた瞬間、私は再び熱くなり、同時に自分が上司であることを思い出して、こんなことを考えるのはあまりにも下品だと思えてきた。

私は心の中で他の方をちらりと見て、彼に言い訳をして「大丈夫」と答えた。

吉野はしつこく聞いてきた。「おばさん、何もないわけないでしょう。朝からずっと観察していましたけど、あなたの気分が良くないみたいです」

さっき押さえ込んだ心が、彼のその一言で再び波立ち始めた。

しかし、言ってみれば、彼は私の息子の同級生。二人は仲が良いのだから、私に気を使ってくれるのも普通のことだ。

それで、私は再び言った。「本当に大丈夫よ」

吉野はまるで何が何でも真相を突き止めようとするような顔をして、私にしつこく尋ね続けた。私たちが絡み合っているうちに、ふと足元が滑り、私は危うく転びそうになった。

慌てているうちに、私は吉野のを掴んで……掴んでしまった。

関連チャプター

最新チャプター

DMCA.com Protection Status