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第4話

「ちょっとお手洗い行ってくるから、みんなはゆっくり飲んでてね」

私はそう言って席を立つと、さっさとトイレに向かい、鍵をかけるやいなや、喉を押さえて必死に吐き出した。口に含んだ酒を、できる限り全部吐き出すために。

ようやく飲んだ酒をすべて吐き切って、口をすすぎ、深呼吸を一つ。心を落ち着かせてから、ドアのノブに手をかけたその瞬間だった。

ドア越しに、外から奴らの話し声が聞こえてきた。

「さっき飲ませた薬、効いてるんだろうな?もうそろそろ効き目が出る頃じゃないか?」

小姑の夫が小声で聞いている。

「もちろん!私が選んだ薬に間違いなんてあるわけないでしょ!」

小姑が嬉しそうに答える声がする。

「お店の人が効果抜群って保証してくれたんだから。これなら、あと半時間もすればバッチリ昏倒して動かなくなるわよ!

ただ、うまく妊娠させられるかどうかは......ね」

小姑の夫がため息をつきながら呟くと、次に耳をつんざくような夫の声が聞こえてきた。

「まぁ、心配すんなって

絶対にお前たちに、元気な男の子を産ませてやるよ!

それに、もしうまくいかなかったとしても、何度か試してればそのうちにできるだろうよ」

夫のこの言葉に、私はしばらく呆然としてしまった。

まさか、最初からこんな算段をしていたなんて......だから、前の人生でも平然と小姑の夫に加担して、私に暴力を振るったりしていたんだ!このクズ......!計画通りってわけね!

怒りで胸が上下する。今すぐその場に飛び出して、あいつらを粉々にしてやりたい......だけど、まだその時じゃない。

そうこうしている間にも、吐き気がするような会話が続く。

「それにしても、お姉さん、あんなに綺麗だとちょっともったいなくない?」

小姑の夫の下卑た声が漏れる。

でも、夫はその百倍は下劣な言葉を返してきた。

「はっ、世の中、いい女なんていくらでもいるんだよ。あいつ一人にこだわるわけないだろ」

「お前が満足するまで好きに遊べばいいさ!」

「やった!今日は好きにさせてもらうわね!」小姑が嬉しそうに笑う声も聞こえる。

カチン、とグラスがぶつかる音がして、奴らの声が聞こえてきた。どれもこれも、期待と興奮に満ちている。

「よし、俺も待ちきれねぇよ!」

小姑の夫の声は、抑えきれない喜びに震えている。

「産まれてく
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