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第7話

我に返ってから再びもがき始めたが、うっかり足首の傷口を引っ張ってしまい、一瞬痛みで歯を食いしばった。

小林銘祐は私をしっかりと抱きしめ、私の抵抗を無視して、一気に6階まで上がった。

家の前に到着したとき、彼はやっと私を下ろした。

私はすぐに警戒し、彼と距離を置いた。

あのセクトのことなら、多少は知っていた。奴らにお金を払えば何でもするから、私はそんな波に巻き込まれたくなかった。

前半生は我儘に過ごしてきたが、私は一応良家の娘であり、常軌を逸することはしてこなかった。そんな取引には応じたくない。

小林銘祐は一瞬戸惑ったが、すぐに笑い始めた。低い声で話す彼の言葉は、私にはほとんど聞き取れなかった。

ただ「まあいい、忘れたか」といったようなことがかすかに聞こえた。

彼は手に持っていた薬酒を再び私に渡した。「受け取って。今は動きにくいから、こんな状態で薬を塗らないわけにはいかない」

彼の再三の勧めで、私は結局彼の好意を受け入れた。

彼に呼ばれるとは、本当に思ってもみなかった。

彼はコーヒーを一杯注文し、その間中、彼の熱い視線を感じた。「昨日の話、どう考えている?」

私は一瞬ぎょっとして、昨日の帰り際の彼の言葉を思い出し、顔が赤くなった。

彼は言った。「離婚後、再婚したいなら、俺を第一候補にしてくれる?」

しかし、私は今、離婚の話など全く進んでいないのに、そんな条件に軽々しく応じるわけにはいかなかった。

「もし、俺の手元に柳薫里の秘密を持っているなら、君を助けられる」

私は疑問に思った。「柳薫里?柳薫里って誰です?」

彼は少し意外だったが、すぐに感情を抑え、冷静に言った。「昨日、木村沢男のそばにいた女だよ」

彼女が柳薫里という名前だと知った。

私は目を伏せ、指が絡まり合い、もつれた状態になった。

まだ二度しか会ったことのない人と結婚するのは、あまりにも軽率ではないか?

木村沢男とは十年以上の付き合いがあり、結局この結果に至ったのだから、ましてや目の前の人とは二度しか会ったことがなかった。

彼の家柄や人柄すら分からなかった。

しかし、木村沢男が初恋の機嫌を取るために二十億円で買ったアクセサリーのことや、彼のすべての嘘を思い出すと、心が揺れ動いた。

私は確かに彼に復讐したいと思った。私がこんなに苦しんだのに、彼の軽々しい謝罪で何が償
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