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第5話

Author: 二宮美月
ネットユーザーたちの議論は盛り上がっていた。

「一千万円を出さなければ命を奪う」という言葉を、堂々と叫ぶ奏太と、すぐに地面に倒れて冤罪を訴える奏太は、まるで別人のようだ。この奏太は年を取って威張っているだけだろう。

「どうやってその動画が本物であることを証明するの?美咲の動画では、奏太は心優しく、悪い人ではないと書いてある。それに、床に黒々とした油が付いていることから、山野記は明らかに怪しい店だ。彼らが公開した動画は信用できない」

「事実を無視して、最後に怪我をして入院したのは奏太ではないのか?あなたたちは同情心がない。奏太がこんなに怪我をしたのに、店長の味方をするとは、世の中の情けなさがわかる」

「山野記はすでに数日間閉店している。この騒動で彼らの生計はほとんど断たれた。あなたたちの言い分では、山野店長が自分の手を切らない限り、彼が真実を言っているとは認めないのか?」

「それは不可能ではない……古代ではそうだったのではないか?」

「馬鹿だね」

「……」

俺は重要な証拠を握っていますが、ただ両者の争いを見守るだけだった。

どちらも深く掘り下げられれば、最後は両敗俱傷に終わるだろう

そんな中、ある日、村晴が俺の娘の動画をネットに投稿した。

動画の中で、俺の娘は学校を出て、お母さんを待っていた。

村晴がキャンディを持って近づき、笑顔で言った。

「こんにちは、お嬢さん。俺はあなたのお父さんの友達です。キャンディをあげるよ」

娘は唇を尖らせて断った。

「いらない、お父さんは知らない人にものを受け取ってはいけないと教えてくれた」

村晴は笑いながら携帯電話を取り出し、奏太と翔輝の写真を指して尋ねました。

「じゃあ、彼らは知らない人かな?何かもらったことがある?」

娘は頭を上げて考え、うなずいた。

「彼らは私たちの隣人で、向かいに住んでいます。以前に一度キャンディをくれたことがあります」

村晴の目が輝き、尋ねた。

「この隣人との関係はどうなっていますか?」

娘は長い間犹豫し、最後に言った。

「お父さんとお母さんは、必ず近所付き合いを大切にしなければならないと言いますが、でも……」

動画はここで突然終わった。

動画の他に、村晴は俺の店の情報、住所、そして奏太と俺家の位置関係をネットに掲載した。

村晴は投稿で次のように書いた。

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