共有

オークションにかけられたキャンパスの女神
オークションにかけられたキャンパスの女神
著者: 九野

第1話

プロジェクトのお金が振り込まれたら、しばらくリラックスしようと思っていた。

そこで、友達に旅行先をお勧めしてもらおうと、SNSに投稿した。

投稿した直後、早速誰かからDMが来た。

メッセージを送ってきたのは、友達リストにいたガイドの山本だ。彼の熱心な話を聞いているうちに、タイに行ってみるのもいいかなと思った。

理由は2つある。まず、まだ海外に行ったことがない。そして、タイ旅行はコスパがいいと聞いたからだ。

私は団体ツアーではなく、プライベートツアーを予約した。山本は私の興味に合わせて特別なルートを組んでくれる。

だから、彼に「お兄さん、タイでは何を楽しみたいんですか?」と聞かれたとき、少し迷った。

あれこれ考えた末、「地元の特色が感じられるところで、君に任せるよ」とだけ返信した。

山本はすぐに、ニヤリとした絵文字を2つ送ってきて、「分かりました」と答えてくれた。

タイに到着してから最初の2日間、山本はたくさんの観光名所や美味しい食べ物を案内してくれた。夜、ホテルに戻って、彼のここ数日の働きに感謝して、少しばかりの心付けを送った。

すると彼は、「お兄さん、明日行くところはもっと気に入ると思いますよ」と返事をくれた。

しかも、明日はゆっくり寝ていいと強調された。その場所は夜しか開かないからだ。

彼の神秘的な言葉に、私は好奇心でいっぱいになったが、いくら尋ねても、山本は「企業秘密だ」として一切答えなかった。

当時は、これは旅行会社の規定かと思っていたが、後で知ったのは、行く場所が厳重な秘密を必要とするということだった。

翌日、日が暮れる頃、山本がホテルに迎えに来た。

彼が連れて行ってくれたのは、オークション会場だった。

車で30分ほど走り、私たちは人里離れた倉庫に到着した。

入り口には黒い服を着たボディガードが巡回していて、その様子を見て私は「ひょっとしたら今夜、本当にいい物を見つけるかもしれない」と思った。

車を降りると、山本は私が読めない書類を2枚取り出して、チケット係に渡した。

相手は私を一瞥し、その書類を隣のシュレッダーに放り込み、2つの仮面と番号札を渡して、私たちは中に入った。

中に入ると、そこは本当に別世界だった。

耳をつんざくような音響、そしてほとんど裸のバニーガールがシャンパンを運び回っている。

一部の人々は、彼女たちに手を伸ばし、柔らかい体を弄んでいた。驚くことに、彼女たちは怒るどころか、まるで骨がないように男たちに甘える。そして、さらに進んで口移しで酒を飲ませていた。

私は金髪の女性たちの大胆さに驚き、また、会場内の豪華な装飾にも目を見張った。思わず山本に「ここで本当に何かいい物が見つかるのか?」と尋ねた。

山本はニヤリとして、「お兄さん、ちょうどいいタイミングで来ましたよ。もしかしたら女の子を落札して持ち帰れるかもしれませんよ」と答えた。

「なんだって!?」

関連チャプター

最新チャプター

DMCA.com Protection Status