猫被り女キラー
番組に出演する前、私はカメラの前に立つだけで足がすくむほどの重度な人見知りだった。
そんな私が、未来の姑に背中を押され、一念発起してバラエティ番組に出演することに。
ところが、婚約者の元カノがまさかの「猫被り女」だったなんて知る由もなかった。
私は彼女の策略を逆手に取り、絶対に追い詰めてやると心に決めた。
元カノは涙を浮かべて私に訴えかけた。「ねぇ、凜華ちゃん、一杯のお水を汲むくらいのこと、イヤなの?」
私はニッコリ笑いながら、彼女に水をぶっかけた。そして、自分の太ももを思いきり叩き、涙ぐみながらこう言い放った。
「お姉さん、こんなドジな私のこと、きっと許してくれるんですよね?」
元カノは歯を食いしばりながら、必死に怒りを抑え込んでいた。
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