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第74章 星の光が溢れる

三井鈴は体育館に到着した。

三井助のマネージャーはすでに入口で待っており、鍵をマネージャーに渡すと、三井助が予約したVVIP席に向かった。そこはステージから一歩の距離しかない場所だった。

体育館の観客席は全て青色の応援プレートで埋め尽くされており、それは三井助専用の応援カラーで、プレートには彼の芸名「サイモン」と書かれていた。

照明が暗くなり、ファンたちは手に持ったペンライトを振り、一瞬で青い海のようになった。

心臓を打つような迫力ある音楽が鈴の胸を突き動かし、整然としたダンサーたちの中で、彼女は一瞬で三井助を見つけた。

リズムの速い歌とダンスを終えたばかりの三井助は、息を切らしながらステージの中央でポーズを決めていた。その時、スポットライトが彼に集中し、彼はまるでこの音楽の世界の王者のようだった。

ファンたちは歓声を上げ、心からの愛を叫んだ。

「サイモン!愛してる!」

「あなた以外には嫁がない!」

三井助は三井鈴を見つけ、魅力的な笑顔を浮かべた。その瞬間、カメラが彼を捉え、大スクリーンに映し出された。観客席の女性ファンたちはさらに狂喜し、興奮のあまり気絶する者もいた。

三井助はマイクの位置を確認し、目に輝きを宿していた。

「今日はとても嬉しいです。なぜなら、私の人生で最も大切な人が今ここにいるからです」

「わあああああ!!」

女性ファンたちは沸き立った。

誰?一体誰がサイモンにとって最も大切な人なのか?

歓声の後、広い会場は一瞬で静まり返り、皆が神聖な存在を扱うかのように息を呑んで聞き入った。

三井助は長い指を第一列の方向に指し示した。

「私の小さなプリンセス——三井鈴!」

カメラは人混みの中で目標を探し、最終的に三井鈴の位置を捉えた。スポットライトがステージから彼女に移り、大スクリーンには彼女の冷たくも華やかな顔が映し出された。

ファンたちは大スクリーンを通して彼女を見て、呆然とした。

三井鈴のメイクは完璧で、柔らかい黒髪が耳の後ろに垂れ、眉目には自信と明るさがあり、目には星の光が満ちていた。彼女は控えめながらもデザイン性の高い高級オーダーメイドの服を着ており、首にちらりと見えるブルーダイヤモンドが極めて高貴な雰囲気を醸し出していた。

彼女の周りから放たれる光はあまりにも眩しく、一瞬ファンたちは怒るべきか嫉妬するべきか祝
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