第88話

青木麻央はこの時非常にみすぼらしく、外勁の達人として、まさか人に酒に薬を盛られるほど不注意になるとは。

その結果、今は体内の真気がすべてなくなり、体のどこにも力が入らない。

彼女は美しい目を見開いて言った。

「私は函館市SATの隊長の青木麻央です。貴方たちのSQ Clubで不法な活動があると疑って、私服で捜査に来ました。

「すぐに私を解放してくれ。さもなければ、すぐにSATがここを踏みつぶしに来る」

彼女の言葉が落ちると、皆が大笑いし、

「あ、SATの隊長がすごいね」と言った。

「君はSQ Clubの背景が何か知ってる？君がSATの隊長だろうと、函館市の警視庁の警視長でさえ、私たちに手出しすることを敢えてしない」

出雲正実は煙を吸いながら意味深長に言った。

「青木隊長であるなら、殺すわけにはいかない。しかし、このまま解放したら、私たちの面子もなくなる」

「じゃ、青木隊長、こちらに何かを残していくのはどうか？そうすれば説明がつく」

「何を残せというのか？」と青木麻央は上を向いて尋ねた。

「あなたの貞潔だ」出雲正実は陰湿に笑って、「私の兄弟たちを満足させたら、あなたを安全に去らせてやる」と言った。

皆が口笛を吹きながら青木麻央をからかい始めた。

「この女の肌は本当に白くて、顔もいい、彼女と一晩過ごせて、きっとどれだけ楽しいか」

竹辺雄三はさらに先頭に立って、青木麻央の顎をつかんで悪笑し、

「俺が弄った女は数知れず！空港のスチュワーデス、幼稚園の先生、看護師、学生といろいろだ。だが、君みたいなSATの隊長は初めてだ」

彼は小さなナイフで相手の襟元を軽く一切りして、魅惑的な光景を露わにした。

青木麻央は怒りで顔が真っ白になり、

「卑しい！私に手を出したら、共に滅びる」

この話はかえって竹辺雄三の征服欲を刺激した。

「出雲さん、この女が気に入ったが、最初に私がいいですか？」

「勝手にどうぞ」出雲正実も意味ありげに笑った。

竹辺雄三はすぐに飛び跳ねて、青木麻央を完全に脱がそうとして、この女がどう叫ぶか見てみたい。

ところが、青木麻央の上に覆いかぶさる前に、伊吹嵐が一蹴りで彼のお尻を蹴り、その場から飛ばした。

竹辺雄三は悲鳴を上げ、ガラス壁にぶつかり、顔中がガラスの破片と血肉で覆われ、顔を押さえて叫んだ。

「くそっ！伊吹嵐、何してるんだ？和解したんじゃないのか？」

出雲正実もわず