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第 1008 話

Author: 水原信
海咲も一つだけはよくわかっていた。この状況で、モスが再び彼らと関わることはないだろう。

しかし、モスは彼らを放っておいても、染子はそうはいかない。染子は州平の前に飛び出し、彼らの進路を遮った。

「州平、あなたは彼女を連れて行こうとしているけど、私に確認したの?私はあなたの婚約者よ、そんなこと許さない!」

「それはモスが手配したことだ。俺が望んだわけではない。海咲こそが私の妻だ、だから君は他の良い人を見つけなさい」

州平は冷淡に言い、直接海咲を抱えて外に向かって歩き出した。染子は追いかけようとしたが、怒声で止められた。

「染子、そこを動くな!」

仕方なく、染子はその場で立ち止まった。しかし、彼女
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