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第 0637 話

作者: 水原信
紅は、海咲の変化があまりにも急だと感じていた。

海咲のことをそこまでよく知っているわけではないが、紅が一度努力してみると言ったにもかかわらず、彼女はそれを拒絶した。

普通なら、命の危機に瀕したときには、誰もが生き延びることを第一に考えるはずだ。

だが、海咲は彼ら全員を突き放し、その態度がどうにも異常に思えた。

紅が思いついたのは、ただ一つ。海咲が彼らを巻き込みたくないと考えている可能性だ。

白夜は紅を見つめ、彼女の言葉に一理あると思った。

海咲は白夜の素性が普通ではないと知ったときでさえ、特に拒絶する素振りは見せなかった。それなのに今、彼女は白夜だけでなく、他の人たちも押し返している.....
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