第 0335 話

州平は彼女と同じように風に吹かれながら、淡々と話し始めた。「もう慣れてる。変えようとは思わないさ。どうせどれも同じだ」

どれも同じ？

海咲は彼を理解しているつもりだったが、彼にはまだ多くの秘密があることに気づいた。彼の横顔を見つめながら、「前からもそんな感じだったの？孤立されてたの？」と尋ねた。

どうしてだろう？

明らかにこの人たちは、年上なのに、あんなに由依を可愛がっているのに、州平にはなぜ寛容でないのか。

彼が兵役に就いたのはかなり若かったのではないかと考えた。

州平は簡単に答えた。「今後、あいつらとはあまり会うこともない。気にするな」

「あなた、軍隊にいたことを私に話したことなかったわ」