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第 319 話

Author: 水原信
見ろよ。

海咲はそれに気づいていたが、何も言わなかった。しかし、美音は州平が自分を追及しようとしていると勘違いし、得意気にその場を立ち去った。

「じゃあ、どうしてさっき何も言わなかったんだ?」州平は眉をひそめた。

海咲の言葉が、彼に問題を認識させた。

海咲の口元には冷笑が浮かんでいた。「君が一度決めたこと、私が何か言ったからって、変わることなんてあるのですか?」

そう言い終えると、海咲は州平の手を振り払った。

そして、何も言わずに彼に背を向けて歩き出した。

州平は追いかけることも、彼女を呼び止めることもなかった。

ただ、その黒い瞳はずっと海咲の背中を見つめ続けていた。

州平が一服煙草に火を点け
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千恵
俺が間違ってたと謝らないの? ほんと最低
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