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第6話

帰る途中、いつも健太が行きたがっていたけど、私がずっと買わなかったファーストフード店の前を通りかかった時、突然気が変わって、彼にハンバーガーを買ってあげようと思った。

しかし、ガラス越しに、洋平が彼と莉子を連れて、普段私が絶対に食べさせないジャンクフードを一緒に食べているのが見えた。

私はぼんやりと外に立っていて、健太の軽蔑に満ちた声が聞こえてきた。

「莉子さん、おばちゃんが言っていました。父は最初にあなたを嫁に迎えるつもりだったそうです」

「お父さんが酔っ払って寝ている間に、お母さんが彼のベッドに入ったのは私の母です。心配しないでください、僕が母を追い出す手助けをしますから」

洋平は微笑みながら彼を見つめ、何も言わなかった。

実は言い訳が口元にあったが、私は思わず中に入って彼に「違うんだ」と言いたかった。

洋平は私の感情を利用して、義母が彼に莉子と結婚させようとする考えを断ち切った。

彼は自分はまだ若いし、遊び足りていないと言った。莉子と結婚したくないし、私とも結婚したくない。

もし予期せぬ妊娠がなければ、おそらく彼と結婚しなかったでしょう。

彼は小さなミスは大きなミスにしてしまった。

私の手はドアノブにかかっていて、健太が洋平を崇拝するような目で見ているのを見ていた。

突然、手がふっと下ろされた。

彼は洋平を愛し、彼を最も尊敬する人として扱っている。

私は彼を失望させたくない。

私はその日がどのように家に帰ったのか覚えていなかった。

彼らが戻ってきた時、健太の嫌そうな視線が僕に向けられているのを見た。

かつての悔しさや苦しみ、報われなかった思いが全部胸に詰まって、つい涙が出そうになる。

僕は深く息を吸い込んで、健太に向かって笑ってみせた。

その後、彼を洋平と一緒に外に押し出した。

ドアを閉めた瞬間、涙がこぼれ落ちた。

すべての感情はこれで終わりにし、もう二度と絡むことはない。

三ヶ月後、私は福祉施設を退職した。

私は残り少ない貯金で町に小さな食堂を開いた。

店は広くないが、僕の手で思い切り温かみのある雰囲気に仕上げた。

周囲にはいくつかの学校があるので、客も少なくなかった。

実は私の料理は結構美味しいんだけど、ただ以前には健太から一言の褒め言葉をもらったことがなかっただけだ。

彼は外でのハンバーガーやピザを好
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