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第537話 あなたは私を脅せない。

 「友達に会いに行くわ!」瑠美は一言残し、服を着て部屋を出た。

ドアを開けた瞬間、部屋から出てきた静恵と遭遇した。

瑠美は彼女を一瞥し、何も言わずに階段口へ向かって歩き出した。

「瑠美、前に助けてくれてありがとう」静恵が瑠美の後ろから声をかけた。

この言葉は、ちょうど部屋を出た真由に聞かれた。

真由は眉をひそめ、ドアの内側から外の音を聞いていた。

瑠美は振り返った。「私を利用しておいて、最後に飴を一つくれる?静恵、あなたの感謝はあまりにも気持ち悪いわ!」

静恵は瑠美に近づいた。「そんな言い方をやめて。あなたがいなければ、今頃私は晋太郎に近づけなかったわ」

「警告するわ、二股をかけないで!」瑠美は歯を食いしばりながら言った。「晋太郎兄さんを汚さないで!」

静恵は腕を組んだ。「どうしてそんなに慌てているの?まさか、密告しようとしているの?晋太郎が信じると思う?」

瑠美は顔が赤くなった。「あんた!!」

「おじいさまが私を追いかけてるのは、あなたが耳打ちしているんじゃないの?」静恵は嘲笑した。

「それがどうした!」瑠美は言った。「次郎に近づくのは構わないが、私を利用して晋太郎兄さんに近づくのは我慢できない!

静恵、言っておく!晋太郎兄さんから離れないなら、絶対に楽にはさせないから!」

「お父さんが再びおじいさまに解雇されるのが怖くないの?」

「おじいさまは今入院中で、年明けには渡辺家の百年祭があるのよ!おじいさまが今お父さんを解雇するわけがない!あなたは私を脅せないわ!」

静恵の表情は次第に冷たくなった。「あなたは私と対立するつもりなの?」

「その通り!」瑠美は冷たく彼女を睨みつけた。「静恵、あまり調子に乗らないで!そうでないと、転んだ時、誰でもあなたを踏みつけるよ、私も!」

「ふふ」静恵は冷笑した。「瑠美、あなたがどれだけ私に対抗できるか、楽しみね」

「それなら、見せてあげる!」瑠美は言い返した。

瑠美の言葉を聞いて、真由は驚愕した。

瑠美はどうして落ち着いていられないのか?!

静恵は良い人間ではない。私たちはそれを見抜いている。こんなに強硬に対抗すれば、後で傷つくのは瑠美だ!

ダメだ!

何とかして静恵をこの家から追い出さなければならない。

瑠美を守るため、そして紀美子が早く渡辺家に戻るために!

午後2時。

真由と紀美
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