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甘い血-3

ผู้เขียน: よつば 綴
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-03-20 06:00:00

「ヌェーヴェル!」

 本館の方へ戻ると、ノウェルが駆け寄ってきた。そして、わざわざ俺の手を握り、鬱陶しいほど瞳を輝かせる。

「またお前か。さっき会っただろうが」

「何度だって会いたいさ。それより、母様には会えたのかい?」

「ああ、用も済んだし帰るよ」

 見るからにしょぼくれるノウェル。子犬のような潤んだ瞳に、僅かながら罪悪感を覚えてしまう。

「君はいつも忙しそうにしているね。そうだ、この薔薇を君に」

「こういう物は女にくれてやれ····って、これはお母上の薔薇か?」

「そうだよ。とても甘い香りがするだろう?」

 確かに、嗅ぎ覚えのある香りだ。だから、そうなのかと確かめたわけなのだが。

「そう言えば、君からも同じような香りがするね。ああ、ヌェーヴェルはまさに“薔薇の君”だ。我が家はこの薔薇で埋め尽くされているから、鼻が慣れてしまったのかな。今の今まで気づかなかったよ」

 近い。とにかく近い。首筋を嗅がれた時はヒヤッとした。アイツらに齧《かぶ》りつかれる時のような感覚に陥り、身体が勝手に硬直してしまう。

 それよりも、これは偶然なのか? いや違う。この世に偶然など存在しない。起こる事象は全て必然だ。

 ノウェルの言う、俺から発している甘い香りと、この薔薇の香りが同じだとするのなら、吸血行為と関係があるのではないか。俺たちのそれが、恋だのと戯れ言を吐《ぬ》かすつもりはないが、全くの無関係という事もないだろう。

 そうするとだ。もしやこの薔薇、ローズが言っていた『恋の成分』とやらが含まれているのか? これは一体どういうことだ。くそっ、考えがまとまらない。

「ノウェル、この薔薇は····お母上はいつからこの薔薇を?」

「そうだなぁ····10年くらい前かな。確か、父様が研究に明け暮れて、家に帰らなくなった頃からだよ」

「···&m
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     いやまぁ、そうかそうか。ノーヴァにも恋をする心があったんだな。少し安心した。 特殊な生い立ちの所為か、感情が少し欠落していると思っていたのだが、そうか、そうだったのか。良かったじゃないか。 ····いや、何も良くない。ノーヴァに感情が芽生えているのは喜ばしいが、俺の置かれた状況は変わらないのだから。なんなんだ、この無駄なモテ期は。 それにしても、誰より不憫なのはノウェルだ。こいつらの色恋沙汰に巻き込まれた挙句、ヴァニルに嬲られてるんだからな。どうにかしてやらないと。 そんな事を考えていると、ヴァニルがまたとんでもない事を暴露した。 喉を焼くほどの甘さへ到達するには、双方の想いがなければならないらしい。つまりは、両想いということだ。「ちょっと待て。じゃぁなんでヴァニルの喉が焼けるんだ」「おや。やっと気づきましたか」 俺がヴァニルへ想いを寄せていると言うのか。この俺が、こんな変態を? 好きかと問われようものなら、間違ってもイエスとは言わない。なのに、どうして両想いという事になっているのだ。「貴方が阿呆だからですよ、ヌェーヴェル。貴方、とっくに私のこと好きじゃないですか。主に身体が」「なっ!? 心の話じゃないのか」「そうなんですけどね。身体から引っ張られてくる心というものもあるんですよ」 身体を懐柔され、知らぬうちに心までヴァニルの良いようにされていたという事か。言われてみれば、口では拒絶するような事ばかり言っていたが、心から拒絶した事はなかった。 むしろ、コイツらを求めて身体が疼く事もあった。アレはただの性欲だと思っていたが、そこに想いが混じっていたという事だろうか。 いや、そんなはずはない。断じて有り得ない。そんな事があってはならないのだ。それでも、思い当たる節がないわけではないから反論もできない。 コイツの言い分を認めてしまえば、幾らか楽になるのだろう。しかし、俺は難儀な性格をしているらしく、心の整理ができるまでは認められそうにない。 だが──「も

  • ヴァールス家 嫡男の憂鬱   血の真実-2

     甘い血を求めるのは吸血鬼の本能。ローズが言う恋の成分を含んだもの、それを探知する為の能力らしい。 けれど、ほんのりと甘く絶品なのは片想いの間だけ。両想いになると、喉が焼けるほど甘く感じるようになる。曰く、恋い慕う人間の愛を手に入れる代償なのだと言う。 それはおそらく、人間と吸血鬼が交わる禁忌への戒めでもあるのだろう。混血は禍いをもたらすという、古代人の意味不明な迷信に過ぎないが。現に、ノウェルは特段禍いの種になどなっていないのだから。 だが、より甘くなるなら代償とは言わないのではないだろうか。吸血鬼の感性はよく分からん。「なぁ、なんでもっと甘くなるのがいけないんだ? 吸血鬼って甘いの苦手なのか?」「いえ、本当に喉が焼けるんですよ」「はぁ!? いや、待て。ローズの喉は焼けてないぞ。そんな話、一度も····」 俺が取り乱すと、ヴァニルは不機嫌そうに顔を歪めた。「チッ··ローズって誰ですか? その方の事は知りませんが、きっと喉は焼け爛れている筈ですよ」「そんな事····」 愕然とした俺を見て、歪めていた表情を戻したヴァニル。今度はとても穏やかな表情で、そして、慈しむような声で囁くように言葉を置く。「それでも飲み続けるという事は、よほど番を愛しているのでしょうね」「番って····。つぅか、喉が爛れて飲めるものなのか?」 半信半疑な俺を見て、ヴァニルはフンッと鼻を鳴らした。「まぁ、吸血鬼ですし回復はお手の物ですから」「なるほどな」 納得している俺に、ヴァニルは注釈を添えるように言う。「····ただ、尋常ではない痛みに耐えている筈ですけどね。何度も自ら焼く覚悟、それはもう至極の愛ですよ」 うっとりとした表情を浮かべ、胸の前で指を絡めて語るヴァニル。

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