「ほら、ヌェーヴェルもノウェルの方を向いてください。貴方の心がノウェルへ向いたとしても、今貴方のナカに居るのが誰なのか、しっかりとここで感じてください」
ヴァニルは俺の下腹部を握って言った。意図して爪を立てられ、皮膚にくい込んだそこからタラッと違う流れる。
「イァ゙ァッ····」
痛みと快感が同時に走った。そこを刺激されると、俺の身体はイクように躾られているのだ。
「やっ、あぁっ♡ ぅあ゙あ゙ぁぁっ!! 爪っ、痛゙いぃ! やめっ、腹を握るなっ──んはぁっ····ヴァニル、嫌だ、そのまま奥抉るなぁぁ!!!」
ここから、ヴァニルの容赦のない責めが始まった。
ノウェルと向かい合わせにされ、互いの漏らす嬌声を耳元で受けながら、腹の奥をぐぼぐぼ抉られ続ける。ケツも腹も麻痺してきて、段々と感覚がなくなり、叩きつけるような衝撃が脳まで痺れさせる。 それなのに、快感がやまないのは何故なのだ。「ヌェーヴェル、息しててくださいよ。まだまだ、これからなんですから、ねっ」
「ンンッ、イ゙ッ、にゃぁぁぁぁっ!! もうらめらって、奥やらぁ!! も、もぉけちゅの感覚ないんらって。けちゅおかひくなってぅからぁ!!」「ヌェーヴェル、落ち着いて。大丈夫だから····ん、ふぅ····はぁ··ン····」ノウェルが甘いキスをしてくる。どうしてくれよう、声を出さないと苦しいのに、口を塞がれてしまった。
「あぁ··、締まりますね。喋れていないのも可愛いらしいです。ヌェーヴェル、ノウェルとのキスは気持ちイイですか?」
「んっ、はぁっ&m何度射精を受けたのかわからないが、俺が返事もままならなくなった頃、ようやくノーヴァが俺のナカから出ていった。「ノウェルも挿れたいですか?」 ヴァニルが、イェールに抱き潰されていたノウェルに聞く。「はぇ····ヌェーヴェルに、挿··れる····挿れ··たい」「はは。そんな状態で挿れられるんですか? 随分ヘロヘロで可愛らしくなってますけど」 嫌味を言うヴァニルへ、イェールが代わりに減らず口を叩く。「可愛く仕上がってるでしょう? オレ、気づいたんですよねぇ。ノウェルさんがそこの男たらしに挿れらんないくらい、抱き潰せばいいんだって。ね、ノウェルさん。もう勃たないですよね?」「んぐぅぅ····イェール、もう、奥抜くの、やだぁ····」「あっはは! イェールは見込みがありますねぇ。貴方は我々寄りだ。愛の奴隷となり存分に楽しみなさい」「アンタに言われなくても、ノウェルさんは俺のモノにしますよ」 ノウェルがイェールのものに····やはり、それは嫌だな。 俺は、遠退いていく意識を手放さないよう踏ん張りながら、心が呟いた言葉をそのまま口から零した。「ノウェルは、お前のモノには····ならない······」 ヴァニルとイェールが、ドスを利かせ『は?』と声を揃えた。「ヌェーヴェル、それは、どういう意味だい? だったら僕は····誰のモノなんだい?」「お前は、俺のモノだろ。違うのか?」 ノーヴァと入れ替わりに、再び俺のナカ
ノーヴァのちんこを喉奥にねじ込まれて目が覚めた。「んぶっ、ぉがッ、ぁ゙え゙っ····」「あ、起きた。おはよ、ヴェル」「お゙ぇっ、がはっ、ごぼぇっ····」「あぁ、ごめんごめん。喋れないよね」 ノーヴァはちんこを引っこ抜き、俺の前髪を掴んで持ち上げた。「おはよう、ヌェーヴェル」「お、おは····ゲホッゴホッゴホッ」「さ、もう1回いくよ。口開けて」 なんだかキレている様子のノーヴァ。挨拶を終えると、再び喉の奥まで一気に突っ込む。 チラッと視界に入ったのだが、俺の横にはノウェルが泡を吹きながら倒れていた。ヴァニルが俺のケツに腰を打ちつけながら、片手間に回復をしている。 どういう状況なんだ。「お前の所為だぞ、たらし野郎」 声の主を探すと、椅子に縛られたイェールが抜け出そうと藻掻いていた。「んんんっ!? ぅぶぇっ」 ノーヴァの腰を押して逃げようとしたが、頭を押さえられ逃げられなかった。 俺が激しく嘔吐くと、ノーヴァは嬉々として腰を強く打ち込む。昂った笑顔が厭らしくも愛らしい。だが、あまり見る余裕はない。「そのまま吐いていいよ。アッハハ、ヴェル、お漏らし止まんないね」「ノーヴァ、こちらも奥をヤりますよ。噛み千切られないよう、気をつけてくださいね」 言い終えるが早いか、ヴァニルが結腸をぶち抜いた。あまりの衝撃に目が眩み、ノーヴァのモノを咥えながら吐いた。と言っても、ごく小量の胃液が出ただけだったのだが。 どれだけ苦しかろうが嘔吐いていようが、ノーヴァは容赦なく俺の喉奥を抉り潰す。全く息ができなくなった俺は死を覚悟した。「ヴァニルさん、いい加減にしないとそろそろ死にますよ。どうせ、また回復すれば良いと思ってるんでしょうけど。まったく····愛する人に、
ヴァニルは俺のケツに爪を食い込ませ、力一杯奥を抉って言う。「こういう強い刺激がないと、ヌェーヴェルはイけないんですよねぇ」「あ゙ぁ゙ぁ゙ぁっっ!! ケツ、イッひゃう····ヴァニル、お゙ぐっ、ぎも゙ぢぃぃ!! ノウェル、ごめっん゙ん゙っ! 俺、もう····酷くされないと、イ゙ッ、けなぃあ゙ぁ゙っっ····」 懸命に話す俺の邪魔ばかりするヴァニル。奥を抉るだけでなく、千切れてしまいそうなほど乳首を抓りあげる。「そういう身体になってしまったんですよね。だから、お嫁さん探しも諦めたんですものねぇ。··はは、恥辱にまみれる貴方は最高に愛らしいですよ、ヌェーヴェル。ここまで躾けた甲斐がありました」「悔し··けど、もう、戻れにゃ··ふあぁっ····女でイけない··って····お前らじゃないと、満足できないって····わかってるんだよぉ····」 ボロボロと溢れる涙。必死に抑えてきた感情が、精液や潮と共に際限なく溢れ出してくる。「だったらいい加減、跡を継ぐのもやめて私達に溺れたいと言ったらどうです? いつでも連れ去ってあげますよ」 ヴァニルは、俺の首をねじ切れそうなほど振り向かせ、深いキスをした。「ん、あ··はぁ····あにぅ····あにぅ······」「ん? 何ですか?」「なんでお前が、
ほとんど眠れずに、俺はタユエルの店へ赴く。人使いの荒い父さんから、先日の銃を仕入れてこいと仰せつかったのだ。「ヴァニル、相手が俺に何を言おうと、たとえ何をしようと、絶対に口も手も出すなよ」「事と次第によりますよ。それより貴方、あんな事の後でよく私を護衛につけましたね」「これは仕事だ。私情は挟まん。だから、馬車《ここ》でシようとか考えるなよ。約束は今夜だろ」 俺は書類に目を通しながら言った。チラッとヴァニルを見ると、むくれた顔で窓から外を眺めている。「キ、キスくらいならいいぞ。軽いヤツな」「····子供じゃあるまいに」 気を遣って言ってやったのに、無下にするとは腹立たしい。「そうか、ならもういい。指一本触れるな」「わかりましたよ。······ヌェーヴェル」「なんだよ」 やらしい声で呼ばれたので、鬱々とヴァニルを見る。ヴァニルは恍惚な表情で俺を見て、滾らせたイチモツを見せつけてくる。「バ、バカか!! こんな所でナニおっ勃ててるんだ!」「シィー····声が大きいですよ。御者に聞こえてもいいんですか?」 唇に人差し指を当てて言う。無駄にエロい所為で、こっちまでその気にさせられてしまうじゃないか。「夕べ、途中で終えてしまいましたからね。で、どっちの口に欲しいですか? 今なら優しくしてあげますよ?」 俺の話を聞いていなかったのだろうか。いや、聞いた上での愚行か。 これに逆らったら、きっと御者に気づかれてしまう程度には激しく犯されるのだろう。そうなれば厄介だ。「······くそっ。資料に目を通さにゃならんから、し、下の口にしろ」 おずおずとヴァニルにケツを差し出す。到着まで1時間足らず。間に合うのだろうか。
俺に跨り、首筋へ牙を食い込ませているこの少年の名はノーヴァ。すぐそこで、恍惚な表情を浮かべアソコを滾らせているのが、ノーヴァの養父であるヴァニル。「ちょっとぉ、どこ見てんの? こっちに集中してよ」「ん゙っ、うぁ··」 ノーヴァは俺の血を啜りながら、ケツに凶悪なブツをねじ込んでいる。それを遊び感覚でされているのだから堪らない。 何より、少年の股間に付いているとは思えない、俺のよりもデカい魔羅《マラ》だ。俺のケツの将来が危ぶまれる。 「あぁっ··ノーヴァ、早く私にもくださいよ」「煩いなぁ、ヴァニル。ヌェーヴェルは今、ボクと楽しんでるんだからね。大人しく“待て”しててよ」「はぁ~っ····ノーヴァは意地悪ですねぇ」 俺のことなどお構いなしで、自分たちの世界に引き摺り込んでくる。まぁ、いつもの事だが。 幼顔を快楽に歪める、なんとも背徳感に満ちた情景。オツなものだと思われるのだろうか。否、最悪で最低な気分だ。 この、どうしようもなく欲に忠実なコイツらは、とうの昔に滅びたとされている吸血鬼。俺の血を啜り、快楽の底へと叩き堕とす変質者どもだ。 先の戦争を生き延び、人知れず闇に紛れて生きてきた。我々人間に迫害され、残虐の限りを尽くされてきた種族だ。 100年ほど続いた凄惨な戦いで遺ったのは、ゴミみたいなものだった。人間の醜悪な優越感によって確立された、吸血鬼は悪の暴徒だという印象。それと、人間は崇高だというクソみたいな2種族間の優劣。 だからと言って、憐れだとか庇護すべき対象とは思っていない。生き残りと言えば希少な気はするが、ただ図太くしぶとく人間を貪り喰ってきただけの奴ら。出会った当初は、ただただ忌むべき存在だった。 吸血鬼は特有の能力で若さを保っている。ノーヴァの実年齢は200歳を超えるらしいが、せいぜい12歳程度にしか見えない。 時々大人の姿になるのだが、体力を使うとかで俺の血を大量に吸うから禁止した。超絶美少年で、稀に超絶美男。腹が立つほど見目麗しい。 ヴァニルは20歳そこそこの見た目だが、実際は300歳を超えているらしい。吸血鬼の平均寿命って何歳なんだろう。年齢詐称ジジイのこいつは、銀髪紅眼のくっそイケメン野郎。そして、絶望的な変態だ。絶対に女は喰わないらしい。 俺のような容姿端麗な若い男が好みらしく、選り好みが激しい。俺がノー
その成り行きは単純にして愚鈍。俺は、救いようのない阿呆だったと自覚している。 学友達に、肝試しだと連れてこられた旧王魔団の廃城。肝試しと銘を打っているものの、浅ましい自己アピールの場にすぎない。 女達は俺の容姿と家名を求め群がる。あざとく媚びて、か弱いフリをして見せる。俺の庇護欲を駆り立てようと尽力しているのだ。男共はおこぼれを狙っている。友とは上っ面だけのクソどもに、心底虫唾が走る。 吹き晒しになった最上階。そこで、密かに城を塒《ねぐら》にしていたヴァニルとノーヴァに出くわした。月明かりに照らされて、危うい存在の彼らは透けて見える。それはさながら、噂通りの幽霊の様だった。 その場に居た全員が恐れおののき、パニックになって走り出した。腰を抜かして動けなくなった俺は、無情にも置いてけぼりをくらう。流石、友達ごっこだ。 ぺたっと座り込んだ俺の頬に、ノーヴァが手を添えて微笑む。胸が高鳴り、背筋をゾクゾクと何かが走り抜けた。 俺がマヌケだったんだ。絶世の美男の姿で現れたノーヴァに誘われ、ちょっとばかし見目麗しいからと、ホイホイと奴らの居住区《テリトリー》に立ち入ったのがマズかった。 あれよあれよと犯され、言葉巧みに屋敷へ招き入れてしまったのだから。我ながら、実にちょろかったと思う。 世界に名を轟かせるヴァールス家の嫡男ともあろう俺が、吸血鬼の小僧と変態ジジイに良いようにされる日々を送る羽目になるとは。なんとも不甲斐ない。 かくして、この2匹の生き残り吸血鬼を、格式高い我がヴァールス家にて養う事になった。 奴らは洗脳の様な力で、家の者の意識を操れるらしい。なんの違和感もなく屋敷をうろついているし、俺並みの扱いを受けている。良いご身分だ。 そして、俺は囲われの身。逆らう事もできず、それどころか俺の方が離してやれないというのが本音だ。2人には絶対言わないが。 俺がとっくに快楽の虜と知れば、さらに好き勝手に弄ばれるのだろう。あの、愉悦が全てと宣《のたま》うバカ2人のことだ。俺が毎夜潰されるであろう事は、火を見るより明らかである。 俺の本心が関係しているのか、吸血鬼の能力なのかは知らないが、俺は決して2人に逆らえない。頭と身体が、別々の意識を持っているかの様に。 俺の都合とは関係なく、夜な夜な2人が俺の部屋に訪れる。そして、今宵もこの身を弄
今日も今日とて、俺は嬲られている。 俺の膝に跨ったノーヴァ。太腿に当たる柔らかい感触に玉がキュッと締まる。首筋へ立てられた牙を拒めず、あまつさえ滾らせている自分に嫌気がさす。 小さな手で俺の腰を撫で降ろし、細い指で俺の硬くなったモノを弄ぶ。自分の硬くなったモノを、俺のと一緒にしごきやがって、挙句自分だけ達しやがった。 俺はと言うと、焦らされて焦らされて、爆発してしまいそうな激情を抑えきれず、先走る涎をたらたらと溢れさせてしまう。 達するまで弄ってくれないのが、ノーヴァの意地悪い所だ。血を啜り、自分本位に突っ込んで満足したらそれで終わり。 不完全燃焼に悶える俺の頬を、いやらしい指つきで撫でるヴァニル。隣に腰掛け、ノーヴァに弄ばれている俺を眺めて滾らせている馬鹿は、物欲しそうな表情を隠そうともしない。「ヌェーヴェル、貴方は本当に美しいですね。その美しい顔が歪んで、さらなる快感を求め藻掻く様が····。はぁ··堪らない」「くっそ変態野郎が······」「そのクソ変態野郎のモノを欲しているのは誰です? 」 俺たちを見てクスクスと笑うノーヴァが、ようやくヴァニルへ視線を送る。俺を弄ぶ事に飽きたサインだ。 散々“待て”をされていた忠犬は、主人のゴーサインに勢いよく飛びつく。 それに安堵する俺は、どうしようもない快楽の下僕だ。漸く達することができるのだと、身体が悦ぶのだから仕方がない。 吸血鬼の倫理観など知らない。だが、ひとつ解るのは、親子関係が人間とは随分異なるという事だ。 ヴァニルはノーヴァに対してだけ、やたらとマゾスティックになる。このヴァニルという男は、俺からして見ればノーヴァの忠犬以外の何物でもない。何があったら親子関係がそうなるのだろうか。その辺、厳しく教育された俺には理解し難い。 ノーヴァ以外には必要以上に丁寧なくせに、行為の時は特に変態的なサディストだ。ヴァニルのそれには、上品な戯れの中に図りえない残虐性を感じる。 以前、ヴァニルのいたぶり方が酷い時に聞いた話だ。俺が相手をできない間の事。 薄暗い部屋で2人、ノーヴァがヴァニルを煽り焦らす。決して果てさせない。ヴァニルがそれを望み、ノーヴァは乗り気で応えるらしい。 まったく歪んだ関係だ。どれほど厄介な性癖を持つとこうなってしまうのだろうか。 最悪なのはその後だ。そこで溜まった
「ヴァニ··ル····息、できね····も、無理だ····」「仕方ないですねぇ。それじゃ、私もそろそろイッてあげますよ。死なないでくださいねっ」「ひぃ゙っあ゙ぁ゙あ゙あ゙ぁ゙っ!!!」 俺が限界だとわかると、ヴァニルは結腸にぶち込んだまま大量に射精して、ずるんと一気に引っこ抜いた。すると、俺のケツから噴き出すように精液が溢れる。「今日もエロいですねぇ。あ、生きてます? 回復しましょうか?」「いい··生きてぅ。··クソ、絶倫め····」 俺はかろうじて息をしている。動けるわけなどない。そんな俺を綺麗に拭き、メイドではなくヴァニルがベッドを整える。 ヴァニル曰く、仕上げ作業のようでこれが楽しいらしい。全く理解できん。「ノーヴァ····やめっ、んっ······」「ノーヴァ、後にしてください。邪魔ですよ」 ノーヴァは、ヴァニルがベッドメイキングをしている横で、身動きできない俺の首を掴んで血を啜る。「ぷはぁっ····。だって、喉乾いたんだもん。ボク、もう寝るから後よろしく」「はいはい。おやすみなさい、ノーヴァ」 ノーヴァが自室に戻ると、ヴァニルは俺の横に腰掛ける。そして、交わっている時とは真逆の顔を見せるのだ。 これが、ピロートークと言うやつだろうか。「ヌェーヴェル、身体は大丈夫ですか? いつも無茶をさせてすみません。貴方を抱くと、どうにも加減ができなくなってしまう」「ばぁーか。今更だろ。··まぁ、そういうのも嫌いじゃないから構わんけどな。回復せにゃならんほど潰すのだけは勘弁してくれ」「······善処します」 これはする気のない台詞だ。だが別に、死ななくて気持ち良ければ何でも構わない。 目下の不安は、コイツらの居ない生活に戻れなくなってしまう事だ。いや、もう既に手遅れな気がする。「お前ら、いつまでここに居座るつもりだ?」「解放してほしいですか?」「····そうだな。俺は嫁をもらってこの家を継がにゃならん。お前らと悦楽を交えるには限りがある」「貴方が嫁を··ねぇ。抱けるんですか?」「だっ····!? 抱くに決まってるだろ。跡継ぎが要るんだ。親父が切に欲してるもんつったらそれくらいなんだよ」「はぁ····。人間は妙なところでおかしな拘りを捨てられないのですね。何百年経っても変わらない、偏屈な生き物だ」「そうだな。俺は今のまま
ほとんど眠れずに、俺はタユエルの店へ赴く。人使いの荒い父さんから、先日の銃を仕入れてこいと仰せつかったのだ。「ヴァニル、相手が俺に何を言おうと、たとえ何をしようと、絶対に口も手も出すなよ」「事と次第によりますよ。それより貴方、あんな事の後でよく私を護衛につけましたね」「これは仕事だ。私情は挟まん。だから、馬車《ここ》でシようとか考えるなよ。約束は今夜だろ」 俺は書類に目を通しながら言った。チラッとヴァニルを見ると、むくれた顔で窓から外を眺めている。「キ、キスくらいならいいぞ。軽いヤツな」「····子供じゃあるまいに」 気を遣って言ってやったのに、無下にするとは腹立たしい。「そうか、ならもういい。指一本触れるな」「わかりましたよ。······ヌェーヴェル」「なんだよ」 やらしい声で呼ばれたので、鬱々とヴァニルを見る。ヴァニルは恍惚な表情で俺を見て、滾らせたイチモツを見せつけてくる。「バ、バカか!! こんな所でナニおっ勃ててるんだ!」「シィー····声が大きいですよ。御者に聞こえてもいいんですか?」 唇に人差し指を当てて言う。無駄にエロい所為で、こっちまでその気にさせられてしまうじゃないか。「夕べ、途中で終えてしまいましたからね。で、どっちの口に欲しいですか? 今なら優しくしてあげますよ?」 俺の話を聞いていなかったのだろうか。いや、聞いた上での愚行か。 これに逆らったら、きっと御者に気づかれてしまう程度には激しく犯されるのだろう。そうなれば厄介だ。「······くそっ。資料に目を通さにゃならんから、し、下の口にしろ」 おずおずとヴァニルにケツを差し出す。到着まで1時間足らず。間に合うのだろうか。
ヴァニルは俺のケツに爪を食い込ませ、力一杯奥を抉って言う。「こういう強い刺激がないと、ヌェーヴェルはイけないんですよねぇ」「あ゙ぁ゙ぁ゙ぁっっ!! ケツ、イッひゃう····ヴァニル、お゙ぐっ、ぎも゙ぢぃぃ!! ノウェル、ごめっん゙ん゙っ! 俺、もう····酷くされないと、イ゙ッ、けなぃあ゙ぁ゙っっ····」 懸命に話す俺の邪魔ばかりするヴァニル。奥を抉るだけでなく、千切れてしまいそうなほど乳首を抓りあげる。「そういう身体になってしまったんですよね。だから、お嫁さん探しも諦めたんですものねぇ。··はは、恥辱にまみれる貴方は最高に愛らしいですよ、ヌェーヴェル。ここまで躾けた甲斐がありました」「悔し··けど、もう、戻れにゃ··ふあぁっ····女でイけない··って····お前らじゃないと、満足できないって····わかってるんだよぉ····」 ボロボロと溢れる涙。必死に抑えてきた感情が、精液や潮と共に際限なく溢れ出してくる。「だったらいい加減、跡を継ぐのもやめて私達に溺れたいと言ったらどうです? いつでも連れ去ってあげますよ」 ヴァニルは、俺の首をねじ切れそうなほど振り向かせ、深いキスをした。「ん、あ··はぁ····あにぅ····あにぅ······」「ん? 何ですか?」「なんでお前が、
ノーヴァのちんこを喉奥にねじ込まれて目が覚めた。「んぶっ、ぉがッ、ぁ゙え゙っ····」「あ、起きた。おはよ、ヴェル」「お゙ぇっ、がはっ、ごぼぇっ····」「あぁ、ごめんごめん。喋れないよね」 ノーヴァはちんこを引っこ抜き、俺の前髪を掴んで持ち上げた。「おはよう、ヌェーヴェル」「お、おは····ゲホッゴホッゴホッ」「さ、もう1回いくよ。口開けて」 なんだかキレている様子のノーヴァ。挨拶を終えると、再び喉の奥まで一気に突っ込む。 チラッと視界に入ったのだが、俺の横にはノウェルが泡を吹きながら倒れていた。ヴァニルが俺のケツに腰を打ちつけながら、片手間に回復をしている。 どういう状況なんだ。「お前の所為だぞ、たらし野郎」 声の主を探すと、椅子に縛られたイェールが抜け出そうと藻掻いていた。「んんんっ!? ぅぶぇっ」 ノーヴァの腰を押して逃げようとしたが、頭を押さえられ逃げられなかった。 俺が激しく嘔吐くと、ノーヴァは嬉々として腰を強く打ち込む。昂った笑顔が厭らしくも愛らしい。だが、あまり見る余裕はない。「そのまま吐いていいよ。アッハハ、ヴェル、お漏らし止まんないね」「ノーヴァ、こちらも奥をヤりますよ。噛み千切られないよう、気をつけてくださいね」 言い終えるが早いか、ヴァニルが結腸をぶち抜いた。あまりの衝撃に目が眩み、ノーヴァのモノを咥えながら吐いた。と言っても、ごく小量の胃液が出ただけだったのだが。 どれだけ苦しかろうが嘔吐いていようが、ノーヴァは容赦なく俺の喉奥を抉り潰す。全く息ができなくなった俺は死を覚悟した。「ヴァニルさん、いい加減にしないとそろそろ死にますよ。どうせ、また回復すれば良いと思ってるんでしょうけど。まったく····愛する人に、
何度射精を受けたのかわからないが、俺が返事もままならなくなった頃、ようやくノーヴァが俺のナカから出ていった。「ノウェルも挿れたいですか?」 ヴァニルが、イェールに抱き潰されていたノウェルに聞く。「はぇ····ヌェーヴェルに、挿··れる····挿れ··たい」「はは。そんな状態で挿れられるんですか? 随分ヘロヘロで可愛らしくなってますけど」 嫌味を言うヴァニルへ、イェールが代わりに減らず口を叩く。「可愛く仕上がってるでしょう? オレ、気づいたんですよねぇ。ノウェルさんがそこの男たらしに挿れらんないくらい、抱き潰せばいいんだって。ね、ノウェルさん。もう勃たないですよね?」「んぐぅぅ····イェール、もう、奥抜くの、やだぁ····」「あっはは! イェールは見込みがありますねぇ。貴方は我々寄りだ。愛の奴隷となり存分に楽しみなさい」「アンタに言われなくても、ノウェルさんは俺のモノにしますよ」 ノウェルがイェールのものに····やはり、それは嫌だな。 俺は、遠退いていく意識を手放さないよう踏ん張りながら、心が呟いた言葉をそのまま口から零した。「ノウェルは、お前のモノには····ならない······」 ヴァニルとイェールが、ドスを利かせ『は?』と声を揃えた。「ヌェーヴェル、それは、どういう意味だい? だったら僕は····誰のモノなんだい?」「お前は、俺のモノだろ。違うのか?」 ノーヴァと入れ替わりに、再び俺のナカ
俺以外に笑顔を振り撒くことに少し腹が立つのは、ノウェルの言う通り俺がヴァニルを好いているからなのだろうか。これが、嫉妬というものなのか。「ほら、ヌェーヴェルもノウェルの方を向いてください。貴方の心がノウェルへ向いたとしても、今貴方のナカに居るのが誰なのか、しっかりとここで感じてください」 ヴァニルは俺の下腹部を握って言った。意図して爪を立てられ、皮膚にくい込んだそこからタラッと違う流れる。「イァ゙ァッ····」 痛みと快感が同時に走った。そこを刺激されると、俺の身体はイクように躾られているのだ。「やっ、あぁっ♡ ぅあ゙あ゙ぁぁっ!! 爪っ、痛゙いぃ! やめっ、腹を握るなっ──んはぁっ····ヴァニル、嫌だ、そのまま奥抉るなぁぁ!!!」 ここから、ヴァニルの容赦のない責めが始まった。 ノウェルと向かい合わせにされ、互いの漏らす嬌声を耳元で受けながら、腹の奥をぐぼぐぼ抉られ続ける。ケツも腹も麻痺してきて、段々と感覚がなくなり、叩きつけるような衝撃が脳まで痺れさせる。 それなのに、快感がやまないのは何故なのだ。「ヌェーヴェル、息しててくださいよ。まだまだ、これからなんですから、ねっ」「ンンッ、イ゙ッ、にゃぁぁぁぁっ!! もうらめらって、奥やらぁ!! も、もぉけちゅの感覚ないんらって。けちゅおかひくなってぅからぁ!!」「ヌェーヴェル、落ち着いて。大丈夫だから····ん、ふぅ····はぁ··ン····」 ノウェルが甘いキスをしてくる。どうしてくれよう、声を出さないと苦しいのに、口を塞がれてしまった。「あぁ··、締まりますね。喋れていないのも可愛いらしいです。ヌェーヴェル、ノウェルとのキスは気持ちイイですか?」「んっ、はぁっ&m
月明かりが眩い夜更け。俺に跨るヴァニルの顔がよく見える。無感情に作られた笑顔が、身震いしてしまうほど恐ろしい。「おや? ヌェーヴェル、震えてませんか? 寒いですか?」「違····お前が怖いんだよ」「そうですか。自業自得ですから、仕方ありませんね」「なぁ、何が気に食わなかったんだ? ノウェルと出掛けた事か? それとも、煽った事か?」 震える声で聞く俺を、蔑むような冷たい眼で見下ろす。愛だの恋だのと言っていた甘い雰囲気は何処へやら。 吸血鬼たる冷酷さが剥き出しになっている。その無機質な瞳からは、背筋が凍るような殺意を感じた。「全部です。慰みにノウェルを選んだ事も、あんな厭らしい顔で帰ってきた事も、全部。ですが、貴方は私を妬かせたかったんですよね。えぇ、充分妬いてますとも。その結果がこれです。満足ですか?」 饒舌に嫌味を垂れるヴァニル。嫉妬深さを知っていながら煽った、俺の落ち度である事は間違いない。けれど、それにしたって限度というものがあるだろう。 ヴァニルを部屋に迎え入れた途端ベッドへ放り投げられた。挙句、ヴァニルが腰の上に跨っているから、蹴って抵抗する事もできない。「ヴァニル、あまりヌェーヴェルに酷いことをするなよ。瀕死のヌェーヴェルを見るのは嫌なんだ」「大丈夫ですよ、ノウェル。この人、死にかけて感じてますから。貴方が、虫の息のヌェーヴェルを見るのが辛いのは知ってます。いつも目を伏せてますものね。しかしまぁ····ヌェーヴェルを連れ出した事、怒ってないわけじゃないですからね」 冷ややかな目でノウェルに言い置くと、ヴァニルは俺のケツをろくに解しもしないで捻じこんできた。 自分のブツのデカさを考えろ。そう言ってやりたかったが突然与えられた痛みに耐えきれず、思わずヴァニルに抱きついてしまった。「い゙っ··ンァ····ヴァニル、痛い··&mid
抵抗する余力もなく自ら穴を拡げ、勝手に振れてしまう腰がノウェル誘う。ノウェルを受け入れる体勢が、完璧に整ってしまったじゃないか。「いくよ。根元まで全部、いっきに挿れるからね。最奥で僕を受け止めて。ハァ····ンッ゙··愛してるよ、ヌェーヴェル····ヌェーヴェル····」「ひぎぃ゙っあ゙ぁ゙ぁあ゙あ゙ぁ!!! らめぇっ、腹裂けてるっ!! やらぁっ、腹あちゅい! ノウェルの精子あづいぃぃっ!!!」「んぐっ····そんなに可愛いと、射精が止まらないじゃないか」「バカッ!! どんらけ出すんらっ! あ゙ぁ゙ぁ゙~~っ····噴くの、止まんにぇぇぇ····」「ンッ、あぁっ······このままもう1回、いいかい?」 と言いながら、もう腰を振っているじゃないか。「ひぃっ、いいわけねぇだろ! ぬ、抜けよ····」 聞いたくせに、俺の言葉を無視するノウェル。その後も、欲望のままに俺を犯し尽くした。性欲で言うと、ノーヴァとヴァニルの間くらいだ。 俺は失神を繰り返し、気がつくと窓から朝陽が差し込んでいた。「ノウェ··もう、朝ら····いつまでヤッてんら······」「本当だ、心地いい朝だね。。すまない、君に夢中になりすぎていた。本当に、もうこれで最後にするからね」「嘘らろ····まらヤんのか&
ノウェルは屹立したそれを入り口に馴染ませると、俺の反応を見ながらゆっくり挿入した。「んぁっ····前立腺、ゆっくり擦るな····」「これ、気持ちイイね。あぁほら、どんどん溢れてくる」「勝手に出るんだから、しょうがないだろ。あぁっ! 待て、奥はダメだ」「すまない、痛かったかい?」「違う····すぐに、その、イッてしまうから····」「そうか、痛くないのなら良かった。けど、奥はもう少し解してから貫いてあげるね」「ふあっ、やめろって! 本当に、止まらなくなるからぁっ」 ノウェルは予告通り、奥をグリグリとちんこの先で解すと、一息に差し貫いた。「んあ゙ぁ゙ぁ゙ぁぁ!! やっ、ああぁっ····ダメだ、やめっ、ひあぁっ··止まんねぇ····」 潮を噴くのが止まらなくなり、ベッドも俺達もぐしょぐしょになってしまった。非常に気持ち悪い。これは何度やらかしても慣れない。 なのに、ノウェルは嬉々として奥を抉り続ける。「はぁ····ンッ、ヌェーヴェル、後ろから突きたい。そのまま体勢を変えられるかい?」 なんて聞きながら、強引に足を持ち上げて俺を半回転させる。俺はへばりながら、腕で支えてなんとか身体を捻じった。「お前のこと··だから、俺の顔を、見ながら··ヤりたがると··思ってた。んあ゙ッ····奥、も、やめろぉ····」「よく分かっているね。君の顔が見られないの
ノウェルの間抜けな微笑みを見て心臓が跳ね、抱き締めたいと思った。これは、俺がこいつに恋をしているからなのか。本当にこの気持ちの正体が、バカ2人とノウェルへの恋心なのだろうか。 到底認めたくないが、症状がノウェルの定義した“恋”には当てはまる。だとしたら、これは由々しき事態だ。性別どころか人数まで、俺はどこまでいい加減で不誠実なのだ。 こいつらに本気で心を奪われる事など、有り得ないと確信していたのに····。 これまでの俺は、女に限らず他人を信用しないで、家督を継ぐ事ばかり考えていた。だから、何かに心を揺さぶられようが、それはひと時の迷い事でしかない。そう思っていたのだ。 だからこそ、今まで真剣に考えてこなかった。恋などというものを、まさか自分ができるとも思っていなかった。憧れだけを残し、政略結婚をするのだろうと踏んでいたのだから。 こんなにも他人を自由に想う事ができたなんて、正直戸惑いを隠せない。しかし、ようやく向き合う決心をしたのだ。これまでの凝り固まった考えなど捨て、柔軟にこいつらと向き合いたい。だが····「俺は、お前の定義でいくとマズいんだ。ノウェルだけじゃなくて、ヴァニルとノーヴァにも恋をしている事になる。こんな不誠実なものが恋なわけないだろう」「確かに不誠実かもしれないね。けど、全部恋でいいんだよ。君は、僕達それぞれを想ってしまった。それだけの事さ。いずれ、僕を選んでくれればそれでいいんだよ」 愛情に見せかけた、傲慢でエゴイスティックな笑顔を俺に向けたノウェル。妖艶とも不気味ともとれるその厭らしい笑みに、俺はまた鼓動を高鳴らせる。「そんなの····選べるかわかんねぇ··から、約束なんてできない」「今はそれでもいい。君の心がほんの僅かでも、僕に向いてくれているのなら」 ノウェルは優しいキスをする。ノーヴァとヴァニルは滅多にしない、唇を重ねるだけのキス。キスって、こんなにも