障害者の夫が生放送で惨めな様子を見せる
二宮美月
前世、私は夫を守るために車に轢かれ、両足が粉々に砕かれた。
姑は私を厄介者だと罵り、家族の足手まといだとひどく嫌っていた。
両親も私を自立できない障害者だと見放し、縁を切った。
唯一、夫だけが私のそばにいてくれた。
私はずっと彼が私を愛していると思っていた。
死ぬ間際までそう思っていたのに、彼はこう言ったのだ。
「本当に僕を愛しているなら、君は生き残るべきじゃなかった。僕を恥さらしにするなんて」
そして、彼は私を生きたまま窒息させて殺した。
私が死んだ後、彼は新しい妻を迎えた。
その時初めて知ったのだ。彼はネットで惨めなふりをして配信し、数億円の資産を手に入れていたことを。
再び目を開いた時、車がぶつかってきたその瞬間に戻っていた。
今度はただ見ていた。
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