この世界は---滅びに向けて進み続けている。少しずつだが一歩また一歩と。人にはわからない時間の流れの中で。--------。 かつて、この星は....いやこの世界は。青々とした海に覆われていた。しかしある日、本来あり得ない場所で雪が降り始めると世界は徐々に原因不明の寒冷化に進みやがて人類が生息できる範囲は狭まり世界的にも文明レベルは著しくさがる方向性に流れつつあった。 人の---。人類の歴史は穏やかに滅びの道へ進みつつあった。 私はこの世界を守りたいと思った。 この島で生きる人々のために。私は思った私もこの島の人間として---。 私は願った。だから彼らに託そうと思う。この安息の地を。 この純白で真っ白な純粋な世界を おまえは彼女たちを二人を---。どちらを選択するのか。..............................人類の故郷、地球、「マザーエルサレム」その誕生から長い年月が過ぎ人類はどれだけの時間がたったのか誰も知る者はいなかった。 人の人生は100年が基本と言われるようになり80歳が還暦となっていた。そして還暦を過ぎたものは脳に電脳世界につなげ仮想世界にダイブすることで新たな人生を始めるもの多かった。 しかし、ダイブすれば脳は焼き切れ二度と現実には戻っては来れない。50歳を過ぎた阿久津理人は肺にガンを患い、余命3か月を言い渡されている。 終末医療プログラムとして、脳に直接電脳世界へと繋げ、仮想世界にダイブする行為として認められていたため、彼はそのプログラムを受ける事で新しい人生を始めようとしていた。 「先生そろそろですか?」 理人はそういうと、彼の横たわるベッドの横にいた白衣の男性は作業の手を止め答える。 「もうそろそろですよ」 そう言うと、ヘルメット型のVR器具を彼に被せた。 「名前などの設定は、ダイブした後にすることになります。絶対に変な名前は付けられないようになっているので安心してくださいね」 少しおどけて見せた白衣の男は、どこか寂しげに穏やかに笑い掛けながらも、セッティングを続ける。理人の主治医である彼はパソコンを操作し、理人の仮想世界へのダイブする権限を受理し終え、最後の入力が終わったのか、ふと顔を理人に向けやはり、寂しそうな笑顔のまま理人に尋ねる。 「理人さんが行こうとしている世界は、
Terakhir Diperbarui : 2025-02-21 Baca selengkapnya