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15.アドバイスを辿れ

Penulis: 菅原みやび
last update Terakhir Diperbarui: 2025-03-04 23:05:48

「で、次ですが博士達からの伝言になります。こちらは過去音声を守さんの脳に直接流しますね」

「た、頼んます……」

(お、俺の両親の声か、やっぱ初めて聞くから緊張するな……)

俺は内心、心臓をバクバクさせながら聞き耳をたてる。

『初めまして、守。その、なんだ……今まで自分勝手して、色々迷惑をかけてすまなかったね』

(こ、これが俺の父親の声? 想像より優し気な声だけなんだけど、なんか緊張するな……)

『これを聞いているってことはもう深く巻き込んでしまったわけだ。で、お前にこの話を今まで伝えなかった理由は【これはとある組織の計画を防ぐために行ったこと】なので許して欲しい……』

(多分スイさんの組織との関係だろうけど……。一体どんな理由なんだ?)

『詳細は言えないが、この計画には学とお前も大きく関わっている。だから申し訳ないが組織の計画を防ぐためにも、この世界で色んな経験を積んで強くなって欲しい。で、学とも仲良くやってくれ。運が良ければ俺達と会えることもあるだろうし、その時はおそらく……いや何でもない以上だ……』

親父の音声はそこで途切れていた……。

(そ、そういうことか……。だから、この世界で強くなれと……!)

俺は崖下から落ちる謎の黒のクラウンを思い出し、色々納得していた。

(その計画、組織の人間であるスイさんなら知っているんだろうか?)

が、スイさんはもう現世に帰還させてしまっているしね……。

(くそっ、失敗したなあ……!)

『……以上です』

親父の話が終わったから、俺の脳裏に再び女神様の声が聞こえて来る。

(うーん、なんにせよ母さんの事とか気になる事は沢山あるが、一つずつ片付けていくしかないか。ま、俺も孤児院育ちであるし、タフなんでね……)

自身を納得させ、再び女神様の声に耳を傾けていく俺でした。

『あ、もう一つ伝言が......』「

あ、うん、何でしょう?」

『「この世界を愛し、仲間と共に楽しんでくれ」だそうです。それがFプロジェクトの最短の攻略に繋がると……』

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    Terakhir Diperbarui : 2025-03-08
  • 月神守は転生の輪舞を三度舞う   23.ピンクイベント再び

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    Terakhir Diperbarui : 2025-03-09

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  • 月神守は転生の輪舞を三度舞う   46.良き臣下とその助言

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  • 月神守は転生の輪舞を三度舞う   39.シツジイの助言

    「ほう? シツジイよ詳しそうだな? 話せ……」「この魔法を遮断する結界には希少な魔石を使うのです。これ単品では効果は発揮出来ないので、効果を発揮させるために加工と魔法陣が必要にはなりますが……。そしてこれは音を遮断する静寂の風石よりも、もっと希少なものなのです」 シツジイは握りこぶしより2まわり程小さい真紅に輝く魔石を懐から取り出し、魔王スカードに手渡す。「ほう? つまり?」「ルモール森林すべてを遮断するのにファイラスでとれる魔石を全て使っていると逆算出来ます」「……シツジイがそのように考える根拠はなんだ? 述べて見よ」「ファイラスの宝石鉱山で稀にこの魔石が発掘されることはスカード様もご存じのはず」「……そうだな」 アグール火山に太古から住む龍がこの魔石を生み出すのに関係していると噂されていることを魔王スカードは確かに知っていた。「この森林だけでも数年前のファイラスの宝石生産量から取れる魔石の数年分ほどの量は使われていると思われます」 シツジイはその算出データが書かれた資料を黒カバンから取り出し、魔王スカードにそっと手渡す。 それからしばらくして……。「成程、見事な資料だ。お前を信じようシツジイ……。ところで、シツジイが算出基礎で用いているものは数年前のデータであろうし、近年生産量が増えている可能性は?」「……斥候情報によるとここ数年、年々宝石の生産量が少なくなっていると聞いております。メインで採掘している場所については、体積的に考えて枯渇することはあっても多くなることはないと思いますが」 シツジイは今度は魔王スカードにファイラスから極秘で入手した、アグール火山の見取り図とそこで発掘しているメインの発掘場のポイント図を提出する。「……成程、宝石自体いつか枯渇するものであるし、急に増える理由はないか…&hel

  • 月神守は転生の輪舞を三度舞う   38.気づいた異変

    「思い起こせば今まで、行軍中に何も無かったのがそもそもの罠の一つだったようです……」 「……ふむ、お前の言葉確かに間違いでないし、俺もそのように感じていたところだ。早い話がこの俺のミスであり、お前達を咎める事は一切ない。だから遠慮なく続きを語ると良い……」「そ、それは違います! 魔王スカード様が悪いのではなく、このサイファーめが至らなかったのがそもそものミスなのです! どうか、どうかこのサイファーめに罰をお与え下さいっ!」 サイファーは魔王スカードのその言葉に心を心底痛め、スカードを庇うように弁明していく。「ふふ、良い。確かにお前が進言した内容は事実。だがな、それを聞いたこのスカードが最終判断を下したのだ。だからお前は気にすることはない……」 「う、うう、す、すみませぬ……」 腹心サイファーはその大きな体で地面に土下座をし、魔王スカードにひたすら平謝りをする。 その様子を見ていたザイアードの伝令兵はなんとなく流れを理解し、サイファーの為にも話を続けることにした。「あれは、数時間前のこと……。俺達ザイアード兵は霧が深いルモール森林をひたすら前進していました。森林の中は更に霧が濃くなり隣の兵の存在くらいしか確認できない状態でした……」 「そうだな……。俺の魔力感知にひっかからないところを見るとこの霧は自然発生したものだろう……」「で、ですよね。俺も先ほど色んな感知魔法を使って、周囲探索をしていましたが何も怪しいところは発見出来ていません!」 ただひたすらに忠臣であるサイファーは慌てて立ち上がり、魔王スカードに歩み寄り、そのフォローする。「い、異変に気が付いたのは高樹齢の大木が見え始め道の分岐が激しくなり、各々がバラけ行軍していたころでした」 「ふむ、続けよ」 ザイアード兵は震えながら続きを語って行く。 恐らくその時の様子を思い出し、恐怖におののいているのだろう……。 魔王スカードはザイアード兵のその様子を見ながら現在の心理状態を冷静に分析していた。「しばらくして、再び合流した時に結構な数の兵がいなくなっていることに気がつき……」 「まるで神隠しだな……」「じ、情報を共有させるために他の兵と、か、会話しようとしたところ……」 「……ところ?」「こ、声が出なかったのです……。入り口からしばらくはいった場所までは声が出せて

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