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第 0612 話

著者: 水原信
last update 最終更新日: 2024-12-11 18:00:00
2階に上がると、部屋の扉が半開きになっているのが見えた。

州平は間違いなく中にいる。

海咲は袖をまくり上げ、冷たい表情で扉を押し開けた。「州平、いつまで逃げてるつもり?もっと堂々としたらどう......なの?」

しかし、彼女の目に飛び込んできたのは、床に倒れ込んでいる州平の姿だった。

彼は無気力に横たわり、周りには散らばった酒瓶がいくつも転がっていた。手には飲みかけの酒瓶を握り締めている。

どうやら一日中酒を飲み続けていたようだった。

海咲は怒りを抱えてここまで来た。彼に対して今日こそは、容赦のない言葉で彼の自尊心を叩き壊すつもりだった。

だが、目の前の状況は彼女の予想を大きく裏切った。

泥酔
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