第6話

この遊園地の旅は、佐藤誠にとっては満足のいく終わり方だった。

そして彼は最近とても機嫌が良かった。

おそらく翔太が彼に親近感を示すようになったからだろう。

この奇妙な親近さの裏には、一体どんな思惑が隠されているのだろうか。

ある日、私は早めに仕事を終えて明日香と一緒に家で勉強していた。ちょうど佐藤誠が仕事を終える時間にドアを開け、怒りを抱えて入ってきた。

「どうしたの？」

佐藤誠は水を一口飲んで、気持ちを落ち着かせた。

「竹子、この世には本当に恩を忘れるような人がいると思う？」

彼がなぜこんなに怒っているのか、私は推測してみた。

彼は翔太を好きだが、自分を犠牲にするほどではない。

彼はこの子に対して、これ以上ないほどの善意を示していると思っていた。

しかし、それでも彼は納得しない。

彼が落胆していた時、翔太の態度は突然変わり始めた。

彼は驚きつつも喜び、ついに報われる時が来たと思った。

ところが、その全ての甘い言葉は、感動している彼に無条件で角膜を捧げさせ、自ら盲人になることを承諾させるためのものだった。

翔太は彼に甘やかされて、既に限度を失っており、このような要求を無理だとは思わなかった。

川本さやは、愛する息子のために、それを黙認した。

佐藤誠がどれだけ説明しても、母子二人が明日香の目が本当に良くないことを実際に見て理解するには及ばなかった。

彼らはこの角膜に満足しなかった。

佐藤誠のものはとても良かった。

その時、私は川本さやの帰国理由についての調査結果を思い出した。

なんとも興味深いことだった。

佐藤誠はこんな要求を受け入れることはない。

彼が自分を失明させるなんて、考えられない。

しかし、彼が応じなければ、彼の愛する女性は彼に失望するだろう。

だから彼は焦り始め、再び明日香に希望を託し始めた。

だが彼の予想外にも、明日香の目には本当に問題があるようだった。

佐藤誠は眼科の成績が非常に優れていたが、明日香の問題を見つけることはできなかった。

それは彼を混乱させた。

私の不可解な距離感や冷たさについても、彼は考える余裕がなかった。

彼は手詰まりになり、元々母子二人に約束したことができなくなり、さまざまな理由をつけて頻繁に母子二人を訪ねるしかなかった。

しかし、根本的な問題は見つからず、翔太の目は日々