공유

◇不完全燃焼 第66話

작가: 設樂理沙
last update 최신 업데이트: 2025-04-16 10:13:26

66

「たぶん、今生こうやってあなたと出会えたのは僕が東北という地に

産まれ落ち、特殊な能力を持てたからだと思います。

……といっても、僕はイタコを生業にすることは選択しなかったので、

所謂修行みたいなものは一切してないんですよね。

祖母がイタコでしたが祖母からも両親からも無理強いはなく。

ですので僕の場合は我流というか、高校生になった辺りから自然と霊能力が

強くなりまして。

その頃にあなたと自分の過去世を知りました。

それは今生だけではなくて、何度も何度も転生を繰り返してきた

過去世も含めてでした。

ある時は今のように地球に生れ落ち、ある時は金星に誕生し、またある時は

土星に生を受けたり。

ですが、そのどの時も同じ場所同じ時を生きてはいませんでしたので、

私たち2人が……」

『結ばれることはなかったのです』

迷いがあり、俺は最後の言葉を口にすることができなかった。

「今まで、ただの一度も出会うことはなかったのです。

今日はここまでにしますね」

今回の時間だけでは語りつくせない気がして。

ちゃんと説明を丁寧にしてからでないと、余りにも意味深過ぎて

警戒されそうに思ったから。

『えーっ、なんかぁ、決定的なことを聞けてないようで不完全燃焼ですー。

私と遭う目的は? 何のために? って何だか訊きにくいんだけどぉ。

いつかもっと分かるように話てくれるのかしら。あー、じれったい』

そう思いつつも無理やり聞き出すというのも大人気なく思い、私は彼の言葉を

受け入れることにした。

이 책을 계속 무료로 읽어보세요.
QR 코드를 스캔하여 앱을 다운로드하세요
잠긴 챕터

관련 챕터

  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇私は既婚者 第67話

    67  「特に18才辺りから霊力が強くなったんですね」「そうですね」「亡くなった人の霊っていうか、姿が見えたりします?」「ええ、今、野茂さんの後ろに1人立ってますね」「えーっ、あっ」恐怖で慌てて立ち上がったため、私はよろめいて椅子と共に去りぬ、じゃなくて……椅子と共によろけてコケてしまった。「脅かせてすみません」そう言いながらすぐに根本さんが側に来て助け起こしてくれた。『えっ?』いつまでも私の両腕を掴んだままの根本さんに、私はなるべく自然に聞こえるように言った。「あの、ありがとうございます。もう大丈夫ですから」そういうと、今の状況に気付いて根本さんが手を放してくれた。「失礼しました。いろいろと」「あのぉ~、まだこの辺に霊、います?」「いえ、いたとしても見えない人に言うべきではありませんでした。ほんとにすみません。それといても無害なものなので、心配はいりません」「そうなんですか。なんか、大仰に反応してしまって恥ずかしいです」「いや、見慣れている自分のような体質の人間でないと、普通の反応ですから。 気にしないでください。さて、ぼちぼち自宅までお送りしましょう」「じゃあ、片付けてから……」「ありがとうございます。じゃあ、広縁まで食器だけ運んどいていただければ」そしてこの後、根本さんに自宅まで送り届けてもらうことになり、車での帰り道でのこと……。「ピザ窯いいですね。ああいうのって高いんでしょうね」「家《うち》のは、シンプルで低コストです。今度、野茂さんの庭にピザ窯作りに行きますよ。材料費は5000円前後かな、ブロック6個と耐火レンガ30個鉄板3~4枚あればすぐですよ」「あ、ありがとうございます。いいんですか、本気にしちゃいますよ」「おまかせください。今日野茂さんに痛い思いをさせたお詫びにでもなれば……」家に帰った後も、彼の話の続きが気になって仕方なかった。それにしても、またまた会うことになっているっていう私たちって、お見合いに例えるとトントン拍子ってところよね。って、既婚者のくせしてお見合いなんて単語使うところが厚かまし過ぎるよね~。信じられないけど、根本さんと会っている時は自分が既婚者だっていうことを忘れているような気がする。今度こそ、ちゃんと自分のことも話しておかなきゃ。今日はいろいろ

    최신 업데이트 : 2025-04-17
  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇ホームセンターと手料理 第68話

    68 その後、2往復ほどのメールでの打ち合わせの末、翌週の土曜日にピザ窯を作るのに必要なブロックや耐火レンガなどの買い出しから一緒にショップにも行ってもらうことになった。なので、その週はピザ窯組み立て後のおもてなしをどうするか……を考えながら過ごすことになった。9:30頃、根本さんは我が家に来てくれ、話し合って決めていた通り私たちは最寄りのホームセンター、東急ハンズやコーナンなどを回り、ブロックや耐火レンガ、鉄板などを購入。どれも重く、私1人では手に負えなかったろうと思う。こういう男手の必要性をこの日はヒシヒシと感じ、本当にありがたく思った。帰り際に根本さんの提案で、東急ハンズ内にあるカフェで一度飲み物を喉に通していたので、家に着くと私は急いで昼食の準備に取り掛かることにした。その間に、2人で……というか、ほぼ根本さんが車から庭まで下して運んでくれたんだけど、そのまますぐに窯作りに取り掛かってくれた。窯の台は我が家にある蔵の中から見つけてすでに庭に出してある。私は台所から庭に顔を出してその説明をした。「根本さん、設置する台これでどうでしょう」「いい感じですね。土台にするブロックを置いてみますね。おぉ、ちょうどいい感じで良かったです」帰りの車の中で「材料さえあれば、あっという間にできますよ」彼が話していたので、窯を作り終える頃には昼食を出したいと考えていた私はブロックがちゃんと台の面積内に収まるのを確認するとすぐに台所へと引き返した。昼食には親子丼と白菜と油揚げの和風サラダをお出しした。「御馳走さまでした。僕、親子丼大好きなんですよ。美味しかったです」「そう言っていただけて良かったです」

    최신 업데이트 : 2025-04-17
  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇上手く伝えられるだろうか 第69話

    69根本圭司は早い段階から覚醒し、野茂美鈴のことを過去世で深い縁がある相手であることを認識しており、ようやく今生この地で彼女と接点が持てたわけだが……。野茂美鈴は過去の記憶を一切持たず自分の目の前に現れた。だから、難しいのはいかに美鈴に警戒心を持たさず自分を振り向かせることができるかがキモになる。実のところ、彼女が自分と再会する前に野茂知紘と結婚してしまったことは、痛恨の極みであった。すでに自分には、大学を決める時に就職先も見据えたご神事というものが降り、その通り身寄りの1人もいないこの地に東北の地より移ってきた。そして他の男と結婚をし、他の土地に住む美鈴のことを知るにつけ、何ともいえない気持ちを味わってきたのだ。しかし、とにもかくにも彼女は奇跡のようにこの地へとやってきた。だから、惜しむらくは身に起きていることは予定調和であったのだろうと思うしかない。だが、それにしても……だ。彼女は今だ夫と籍は抜けていないのではないだろうか。この足枷のある彼女とどうやれば今生、結ばれることができるのか、頭の痛い根本だった。「先週の話の続きを、できればと思っているのですが、午後からの時間大丈夫でしょうか? なるべく完結に、とは考えているのですが……」「時間の方は大丈夫です。ぜひ、聞かせてください」野茂さんの表情から何やら期待が込められているようで、上手く伝えられるか不安になってきた。だが、話すつもりならお互いのため、あまり焦らすようなことはしたくないと思う。上手く伝えられるかは自信がないが、俺は覚悟を決めて話すことにした。

    최신 업데이트 : 2025-04-18
  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇ビジョン 第70話

    70 ― 手をかざし初めてのビジョンを見せられる ― これは僕がビジョンで見たもので年代はハッキリしませんが、おそらく着ているものなどから平安時代辺りではなかったかと思います。だとすると800年~1200年前。その時、僕たちは恋仲でしたが周囲のさまざまな思惑に翻弄され引き裂かれてしまいました。ビジョンの中に屋敷が見えず、ただ昔の人たちがお茶会やら何やら催し物をする時に使うような緑のたくさんある場所でした。1部分だけを映像で見ているのでもしかすると館がありその中にある庭園なのか、単に外部にある場所なのかは分かりませんでしたが、あなたが泣いている姿が目に焼き付いています。あなたとはそれきりでした。そのあと、僕は病に侵され絶命するのですが、その折に『この先何年かかろうとも愛しい嬉子《きし》殿にお会いしとうございます。どうか私めに力をお貸しください』と、今際《いまわ》の際《きわ》に神様にお願いしました。「その過去世の私の名前は嬉子というのですね」「そうです。今際の際、僕がそのように呼んでいましたから」「その当時の根本さんご自身の名前は分かります?」「春津《ハルツ》です」「へぇ~、どちらも現代からは想像もつかない名前ですね。あのぉ~、ビジョンに出てきた嬉子さんって過去世の私のようですが、もちろん見た目は今の私とは違いますよね?」「ちょっと視てみます?」「えっ、私にも見えるんですか?」「やってみないと分からないですが」「見られるのなら、見てみたいです」「じゃあ、もう少し前のめりで僕の方に近づいてください。それで片方だけでいいので手の平を僕の方に向けてくれますか」「はい」美鈴が手の平を根本の方へかざすと、「では、ちょっと失礼」と言ったかと思うと根本は美鈴の手の平に自分の手の平を合わせた。「じゃあ、目を閉じていてください。僕の方からビジョンを送ってみますので、できれば第3の目と呼ばれている辺りに意識を集中してみてください」2分3分4分と時が過ぎ……「あっ、見えました」美鈴の一声でふたりの手の平は離された。「どうですか?」「泣いてる私の側にいたのが過去世の根本さんなんですね」「そうですね」「何か、ちょっとうるっときました。見た目は2人とも今とは違ってるように見えました」「僕の話信じられそうです

    최신 업데이트 : 2025-04-18
  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇予定調和 第71話

    71何とか、自分の発信していることが信じるに足りることとして彼女に信じてもらえたみたいでほっとした。と、目の前の彼女がすっきりしない表情に変わったのが見てとれた。「どうかしましたか? 何かまだ気になることがあるようでしたら質問してください」「能力がおありならすでにご存じかもしれませんが、私には夫がいます。ただこうして現在1人で暮らしているのには訳があって……家を出た時はとにかく夫と同じ空気を吸うのも嫌で離れたい、別居したいという気持ちでした。いずれは離婚もやぶさかではない、というような心持ちでいたと思います」「実はあなたをこの地で見つけることができたものの、その1点でまたもや、古《いにしえ》の想いが叶わないのかと少々失望していました……って過去形になっていますが、まぁ現在の心境ですね」「私たちは過去世で近しい関係ではあるものの、現在まだ出会ったばかりの状況で、その~、この先のことは未知数としか考えられませんよね?」私がそう言ったのに対して、根本さんは曖昧な態度で頷いてはくれなかった。そりゃあそうよね、10代の頃から私のことを知り、自分の進路まで先々の予知を鑑みて決めてたくらいだもの。私はもっと彼に対して真摯に向き合わなきゃいけないと思った。恥ずかしいけど。「すみません、前言撤回します。これから根本さんをよく知りお付き合いできるようにするために大嫌いな夫と離婚することにします。離婚成立するまで待っていてくれますか?」「もちろん、急がなくていいですよ、と言ってあげたいですが無理ですから。早くお願いしますね」根本さんは端正な顔に微笑を貼り付けてそう言った。「はい」と顔を赤らめて返事をした私って変ですか? 何か、いろいろと思いもかけない方へ人生が転がり出している感が半端ない。ふと、くだらないことを考えてしまう。もしも、知紘が浮気などしていなければ、根本さんと私との出会いはなかったのか? なかったよね、たぶん。だって、何もなければ私はここにいないもの。だとするなら、知紘の浮気って何ていうか、誰かに導かれていたの? でも、どんな力がそんなことできるっていうの。どう考えても知紘が自らだらしなく女と遊びたかっただけじゃない。誰がっていうことはないよね。でもこのことを、根本さんに訊くことは流石に憚られた

    최신 업데이트 : 2025-04-19
  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇アプローチも断り 第72話

    72  このあと、根本さんが簡単に先ほどの話の続きで神事が降りたとはいえ、行き先がこの地であると分かるまでには少し大変だったのだと話してくれた。          ◇ ◇ ◇ ◇夢見せでまず見せられたのが『関西』の二文字。三日続けて見せられのだが、関西と言われても2府4県。大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山。範囲が広すぎた。その時の根本は唯一思いついたことをしてみたという。紙に2府4県をメモ書きにして貼り付けておくことにしたのだ。すると、翌日には『京都』と書かれた文字の上に汚れが付けられていた。たまさかの偶然かもしれないと、また新しい紙に書き古いのと差し替え、貼り付けた。すると翌日も前日と同じように『京都』と書かれた文字の上に汚れが付けられていて、それを見て行くべき道が分かったという具合であった。          *****根本は得意科目が理系寄りだったこともあり、高校では理系のクラスに入りそのまま理系の大学に進み、仕事も土木に進み、女っ気のない環境で過ごしてきた。それでも容姿端麗で勤勉、リーダーシップのとれるほど仕事もできたため、毎年新入社員がちらほらファンと化して1階から根本のいる7階へと覗きに来るほどだった。またバレンタインにはメルアド付きのチョコを共用フロアーやエレベーター内で貰ったりと、女性の少ない環境にいるわりには結構アプローチされることが多く、自ら望めば適齢期までに交際をし、結婚まで成し遂げられる機会には充分恵まれていた。しかーし、10代の頃から過去世を知り、ずっと心に誓った古の恋人を待つと決心している筋金入りの強者のこと。どの女性からのアプローチもやんわりと断り《蹴散らし》ながら、過去世で引き裂かれ悠久の時を超え、その相手である美鈴の出現を待ち続けていたのである。

    최신 업데이트 : 2025-04-19
  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇離婚します 第73話

    73美鈴はすぐに行動を起こすことにした。 緑の紙《離婚届》を知紘に郵送。『記入が済めば取りに行きます』とメモを添えて。思えば知紘が泥酔して帰り、美鈴に対しておばさん発言をしたあの日から、 7か月余りの月日が流れていた。美鈴にとっては、もう2年も3年も前の出来事のように思え、 知紘はすっかり過去の人になっている。この先この地で、独りで生きていくつもりで籍のことは 余り考えていなかったのがほんと。だけど、この1~2週間で事情は大きく変わってしまった。何としても籍を抜かねばならなくなったのだ。知紘にしたってこの先死ぬまで誰とも再婚もせずあの家で 独り朽ち果てる気概があるとも思えない。メモ書きには、離婚届に判を押さねばそのような孤独死が待っていると 匂わせる走り書きを添えてある。『婚姻関係が続くとも自分は一生知紘の元へは帰らないと……』万が一、知紘に判を押してもらえなかった場合は、知紘の浮気を盾に 裁判するしかないと、そこまで美鈴は腹を括った。 唯一の失敗は、籍を抜くことを最重要視してなかったこと。 別居できればいいとしか考えておらず……そんなだから証拠を突き付けて 知紘と真知子から慰謝料を取るなどということも面倒で、ほぼ証拠がないの が非常に痛い。こうなってみれば、あとの祭りというヤツだ。 若い女が好きな知紘のこと、判を捺《つ》くのを渋り続けた場合、一生 料理も出てこないあの家で暮らさなければならないことになると悟れば、 すんなりと離婚届に判を押すのではないだろうか。 離婚届を夫に送った日から、『夫は判を押す』『判を押さない』などと交互に気持ちが振れ、まるで花びら占いでもするような心持ちで 美鈴は日々を過ごした。 いきなりでは驚くと思い、メールでも『離婚届に判子を押し署名も 済ませたら取りに行くので連絡してほしい』と書いた。

    최신 업데이트 : 2025-04-20
  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇お洒落な元妻 第74話

    74知紘からのメールの返信は翌日返ってきた。そこには『なるべく早く出せるように善処します。来てもらうのは土・日になるので、再来週の土曜か日曜に取りに来てください』とそのように書かれていた。厳密に言うと美鈴が家を出て70日足らず。まだ3か月も経っていない。短期間であっても夫も何か思うところはあったのかもしれない。どうか、このまま夫の気持ちがぶれないようにと願いながら美鈴はその日を迎えた。            ◇ ◇ ◇ ◇この日の美鈴の出で立ちはというと、オーソドックスな黒のロングコートと足元は同じく黒色のハーフブーツ。手にはショートの持ち手の付いた同系色のバッグ。その真ん中には白うさぎのワンポイントが施されていた。インナーはスカート部分がフレアースカートになっていて膝下まである長袖ワンピースでベージュ色。そしてヘアーはというと、ふるゆわパーマをかけておりいい感じにお洒落なセミロング。知紘との生活では久しくこのような独身者のように見える華やいだ姿は見せていなかったかもしれない。実際、久しぶりに自宅に戻った美鈴とリビングのテーブルセットで対面した時、綺麗に着飾り華やいで生き生きとしているしている妻を見て知紘は驚きを隠せなかった。だからか、自然と言葉が口について出た。「誰かいい奴できたとか?」「とんでもない。私はそんなにたった2か月やそこらで誰かに口説かれるほどモテないわよ」「どこに住んでるんだ? 働いていないのに生活、大丈夫なのか? 今日少しだけどお金おろして来てるから、持っていけば」「ありがと。正直助かります」私はお礼を言ってお金を受け取り、知紘が用意してくれた離婚届も一通り目を通すと両方をバッグにしまった。早くに記入してくれて助かったわ。じゃあ、もうこれで会うこともないと思うけど、元気で」「あぁ、美鈴も」台所には小さな片手鍋にうどんの鉢、箸にお玉などがシンクの中に置いてあるのが見えた。カップ麺ばかり食べず、少しは自炊をしている様子が伺えた。嘗ては愛する夫のために腕を振るったこの台所に、夫自身が使った器具と食器が置かれている光景が不思議に思えた。それとともに自分が大きな感情の振れ幅もなくここにいられるのは、根本さんというこの先自分の大きな後ろ盾となるであろう人の力かもしれないと思

    최신 업데이트 : 2025-04-20

최신 챕터

  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇告白したけれど 第93話  番外編-3  [ 完結 ]

    93 「振られたな……」奈羅のことが好きだったと告白したのに、そこは完全スルーされ稀良は 落ち込んだ。 しばらく気持ちを落ち着けるために部屋に留まったが、そのあと奈羅に 続いて稀良も部屋を後にした。          ◇ ◇ ◇ ◇稀良には翌日からまた、研究漬けの日々が待っていた。 一日を終え、働き疲れ軽い疲労を抱えた稀良が白衣を脱ぎ捨ててドームの 長い廊下を歩いていると、顔馴染の摩弥《♀》に声を掛けられた。「調子はどう? なんかオーラが暗いよね」「分かってるなら訊くな」「落ち込まない、落ち込まない。今度あたしがデートしたげるからさ」「あー、ありがとさん」  「何奢ってもらうか考えとく」「おう」 軽い遣り取りをしているうちに2人はドームの外に出ていた。前方には彼ら2人の位置から5・6m先に奈羅が立っていて、明らかに 稀良を待っていたふうで、稀良に視線を向けているのが見てとれた。 「あらあら、もしかしてあの人が落ち込んでる原因?  じゃぁまっ、あたしはお邪魔虫にならないよう消えるわ。またねー」「あぁ、また」 稀良に手を振り離れて行く女と稀良を、奈羅は目をそらさずじっと 見つめていた。 そんな奈羅の元へ稀良が歩いて来て声を掛ける。 「俺のこと、待ってた?」「うん……」 「フ~ン。それじゃあさ、これからデートでもする?」「うん」らしくなく、乙女のように俯いて奈羅が答えた。ふたりは肩を並べ夕暮れの中、恋人たちや友達同士と、人々が賑わう街中へと 消えて行った。                ****綺羅々の懸念していたことは現実となり、奈羅に復讐するはずが何たること……。 綺羅々は稀良と奈羅の恋のキューピットになってしまったのだった。      ―――― お ―― し ―― ま ―― い ――――

  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇合意 第92話 番外編-2

    92 「おねがい、ほしいの……」この短いダイアローグ《DIALOGUE》が二人の合意となった。たわわでまだ瑞々しい魅力的な乳房にはただの一度も触れないまま、尻フェチの稀良は奈羅と結合に至る。ここで稀良は綺羅々のまま退場するのがいいだろうと考え、しばらくの間、彼女との快感の余韻に浸り、そのあと身体から離れようとした。だが、奈羅の動きの方が早かった。くるりと身体をを反転させたかとおもうと稀良を下にして、彼にキスの雨を降らせ始めたのだった。その内、稀良の胸や腹にもやさしい愛撫をしかけてきた。それでまたまた稀良のモノに元気が漲り《戻り》、今度は正常位でもう一戦、彼らは本能のまま快楽の中へと身を投じていった。大好きで長い間片想いをしてきた綺羅々と二度も想いを交わすことができた奈羅は幸せだった。「綺羅々、ずっと好きだった。だから、今あなたと一緒にいるのがまだ夢みたいよ」奈羅は自分の告白に無言のままでいる隣に横たわる男に視線をやる。男はベッドの上、上半身を起こした。その髪型とシルエットから奈羅はその人物が綺羅々でないことを悟り、愕然とする。「残念だけど、俺は綺羅々じゃない」「どうして?」「言っとくけど君がしてほしいって、ほしがったんだからね。そこははっきりさせとく。俺は前から奈羅のことが好きだったからうれしかったよ。俺たち体の相性もいいみたいだし、付き合わない?」頭の中真っ白で混乱しかない奈羅は、素早く下着を付け服を着る。稀良も話しかけながら帰り支度をした。互いが衣類を身に着けたあとで、奈羅はもう一度稀良に詰問した。確かに自分は綺羅々と一緒にこの部屋へ入ったはずなのに。いくら問い詰めても綺羅々の方にどうしても帰らないといけない用事があったため、綺羅々が|自分《奈羅》のことを稀良に託して先に帰ったのだと言う。自分は酔っぱらってはいたけれど、しばらくシャワーに入るという話もしていて、絶対当初この部屋にいたのは綺羅々だったはず。だけど、酔っていただけに100%の自信が持てない自分がいた。よもや、自分がした同じような手口で復讐されるなどと思いつきもしなかった奈羅は、綺羅々を責めるという発想は出てこなかった。このまま稀良といても埒があかないと考えた奈羅は、部屋に稀良を残したまま部屋を後にした。

  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇稀良と奈羅 第91話 番外編-1

    91 あまりの気持ち良さに奈羅は現世からどこか別の所へとしばらくの間、 意識を飛ばしてしまっていた。 意識が戻ったのは身体に別の快感を覚えたからだった。この時はまだうつ伏せ寝のままだったのだが、首筋から両肩、背中、腰と その辺りを行きつ戻りつ絶妙な力加減でマッサージを施していたはずの手の 動きに変化が あり、眠たくなるような心地良さから肉体的快感、性的感覚 を伴うものへと変わっていったのである。 奈羅は今の状況に歓喜した。ずっと綺羅々と性的関係になりステディな関係になりたいと思っていたからだ。 気付くと先程まで腰から下を纏っていたバスタオルが取り払われていた。綺羅々とバトンタッチした稀良が、しばらくの間は綺羅々と同じように マッサージしていたのだが、どうしてもバスタオルの下にある奈羅の下半身 を見てみたいという欲求に逆らえず、早々にバスタオルを取っ払って しまったのだ。 目の前に現れた形の良いぷるるんとした双丘に目を奪われ、 稀良は一瞬固まってしまった。 尻に釘付けになっている眼球に身体中の熱い血液が集中し 漲ってくるのが分かった。 もう今や、稀良の暴走しようとする勢いは理性では止められないほどに 高まっていて、手は豊満な美しい双丘を這っていた。 しばらく撫でまわしたあと、できるなら最初から触れてみたかった双丘の なだらかな斜面を下りきった所にある秘密の場所へと指を滑り込ませてい った。そして指の腹で秘所の周辺を撫で愛でていった。その時、奈羅の喘ぐような切ない吐息が漏れるのを稀良は 聞き逃さなかった。急いで稀良は身に纏っていた衣類を脱ぎ捨てマッパとなり、彼女の 上《背中》へと胸、腹とそれぞれをぴったりとくっつけた。そして首筋から肩、背中へと愛し気に愛撫を施していった。そして身体のあちこちに触れながら、一番施したかった場所へと口元を 近付けた。そこは双丘にある割れ目の根本であり、ぎゅっと両手で広げたかと思うと、 そこから舌先で秘所を弄んだ。すると、それに比例して奈羅の喘ぎ声が途切れることなく続いた。一応、稀良はジェントルマンなのでレイプ魔のようなことはしない。そんな稀良は奈羅の耳元で囁く。「していい?」すると奈羅が答えた。

  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇Mission complete! 第90話

    90 (最終話-番外編へと続く)「シャワー終わったよ。どう、君もシャワー行けそう?  それともこのまま朝までゆっくり寝とく?」 「私も行くわ。折角綺羅々との時間ができたんだもの。 朝までただ寝てるなんて有り得ない。待って、私もシャワー浴びてくる」 「急がなくていいよ。ゆっくりしておいで」           ◇ ◇ ◇ ◇「お待たせ……」「こっちに来て」俺はまだ足元のふらついている奈羅を抱き寄せる。 彼女の力が6割方抜けた感じだ。「まだ体がシャンとしてないだろ? うつ伏せにそのまま横になって。 マッサージして身体をほぐしてあげるから」「ありがと。綺羅々ってやさしいんだね」 自分がコナを掛けても冷たい反応しか返してこなかった綺羅々が部屋を とってくれて、その上抱かれる前にマッサージまでしてくれるだなんて 奈羅は幸せ過ぎて夢心地だった。 今夜のひと時が終わってもまだまだこの先も綺羅々との幸せな時間があり、 2人の未来があるのだ。 この時、奈羅は女の幸せを存分に味わっていた。 それを知ってか知らでか、綺羅々の手によって部屋の明かりが最小限に 落とされ、濃密な部屋の中、淫猥な空気が流れ始めるのだった。綺羅々は奈羅の巻かれただけのバスタオルを背中越しに腰の辺りまで ずり落とし、丁寧なマッサージを施し始めた。そして15分経った頃、後ろに控えていた稀良と絶妙なタイミングで 入れ替わった。相手は酔っている上にマッサージの施術で全く気付いていないようである。綺羅々は稀良に親指を立て、ゆっくりと静かにその場から立ち去った。 『くだらない方法だけど、仇はとったよ薔薇』 綺羅々は今いるラボ《研究所》は辞めて別の場所を探すつもりでいた。 心機一転、研究もプライベートも一から立て直そう。そう心に誓い、いろいろあったハプニングに別れを告げ、 夜明け前の人通りの少ない静謐な空気の中へと溶け込んでいった。

  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇お泊り 第89話

    89 「わぁ~、あたし、どうしよう。酔っぱらってきちゃったー。 もう飲めないよ。私の代わりに綺羅々飲んで」 「はいはい、何言っちゃってるんだぁ~。天下の奈羅様が。 もっと飲めるだろ? はーい、どんどんいっちゃって」 「きついって」 そう言いながら俺がコップに酒を注ぐと奈羅は上目使いに俺のことを 見つめて、グイっと酒をあおった。 『いいぞー、その調子だ。ドンドンいけー。何も考えずガンガン飲めー』 見ていてもかなり酔っているのが分かる頃、俺は悲し気に言った。 「俺、薔薇のことが好きだったんだよね」「ん? 薔薇は……だけど薔薇はいなくなっちゃったんでしょ。 もう忘れなよ。あたしが慰めたげるからさ」 「そうだよね。ありがとーね、奈羅」「ふふん、どういたしまして」 『もうフラフラだな、コイツ』 「かなり酔ってるみたいだし、どこかで今夜は泊まって明日帰るとしますか」「はーい、さんせーい」 会計を済ませ予めとっておいたアンモデーション《宿泊施設》の 505号室に入室した。 入室すると同時に彼女はトイレに駆け込んだ。トイレの隣にある浴室を開けて確認すると稀良がちゃんと予定通り 待機していた。俺たちは改めてアイコンタクトを交わす。 「ごめんなさい、飲み過ぎたみたい。 でも、少しだけ横になったら大丈夫だと思うのよ」 「OK.じゃあその間、俺シャワーしとくよ。お先に」 俺は奈羅がベッドに横になるのを確認し、シャワールームに向かった。 実際にシャワーを浴びるのは稀良の方だ。 その間、俺はシャワールームの前で待つ。シャワーの音が止まるのを合図に上着をドア横のハンガーに掛け、 奈羅の横たわるベッドの側まで行く。

  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇嵌めてやろうか 第88話

    88    ―――――――― 攻略《罠》―――――――――俺はラボ内で奈羅を見つけ、飲みに行かないかと誘った。俺が真実を知っていて彼女を恨んでいるなんて知らない奈羅は、ノコノコとパブに1人でやって来た。「綺羅々が誘ってくれるなんて、あたしびっくりしちゃった。うれしー」「久しぶりだよね。あれから半年振りくらいかな。あんなことがあったのに俺、冷た過ぎたかも。何となく気になって連絡してみた。元気だった? もういいヤツ《彼》できた?」「う~ん、男友達は何人かできたけど、彼氏はまだかな」「じゃあ俺と酒飲んでも大丈夫かな」「勿論、誘ってくれてうれしかったわ」薔薇に酷い仕打ちをして悲しませた女が目の前にいる。俺は実りそうだった恋をこの女の罠でぶち壊された。今に見てろ! 俺の誘いをすっかり俺からの好意だと思い込んでいるこの勘違い女を驚かせてやろう。こんな女のこと……少しは驚くかもしれないが、さてどうだろうな。しばらくすれば落ち着きを取り戻し案外楽しむ感覚になるだけかもしれない。だが、俺に嵌められたかもしれないことはいつまでもこの女の心に残るだろ? それだけでもいいさ、何もしないよりは。つまらないことをしようとしている自覚は大いにある。俺は話題が途切れないようポツポツとだが奈羅に話し掛け、時間をかけた。何のって? 勿論、酒をどんどん勧めて酔い潰すためさ。

  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇攻略 第87話

    87その次にきた波が俺を襲う。 「稀良《ケラ》、俺は奈羅にお前を勧めて紹介できるほど親しくはない けど、お前の気持ちを成就させるための協力はできるかもしれない。 少々荒療治かもしれんが……」「どんな?」『――――――――――――――――――――』 あとは知らん、野となれ山となれ戦法だな。少々強硬手段だが上手くいくかも……もしくはいかないかも。 「いや、そんな強硬路線じゃなくてまずはデートに誘いたいっていうか、 交際の申し込みをだな……」 「俺だって親しくないんだから自分のことならいざ知らずお前の代弁とか 無理……」チャラ男のくせに目の前の男は度胸がなさそうだ。 「こうすればいいじゃないか。イタす前に了解取れば。 『いいのか?ってさ』 録音でもしとけば証拠になるだろ? それを聞けば彼女だってお前を責められないだろうし、ある意味合意 なんだからお前だって自責の念にかられることもないだろ? そのあとなら一度や二度断られてもアプローチしやすいだろ?」 「だけど一度パブで同席しただけの俺に一緒にその……部屋まで付いてきて くれるかな。自信ない」 「そこは大丈夫。部屋までは俺が連れてく。 そこのところで協力できるからこその俺の提案、この案はね」 「親しくないと言いながらそこは自信があるって……えっ?  そういうこと?」 「はっ?」「彼女、お前とならアンモデーション《宿泊施設》に簡単に付いて来るって こと?」「う~ん、どうだろう簡単ではないかも。五分五分だな」 「ちょっ……ちょっと待ってくれ。 そういうことなら俺の出るまくねえじゃん」「いやいや、出てくれよ頼むよ、ぜひとも。俺、実は彼女から同じようなことされてさ、心臓止まりそうになったこと あるんだよ。だからお前の話聞いてリベンジしたくなったんだよなー。 俺もヤツ《奈羅》の心臓止めたいんだよっ。 そのせいで好きな彼女に失恋した」「恨んでるんだー」 「あーぁ、恨んでるね。 本当なら彼女Loveのお前じゃなくてどこぞの荒くれどもにその役を 任せたいくらい気分なんだよ」「あー、その役どうかどうか荒くれどもじゃなくて、俺に、この俺に してくだせー、綺羅々様」 今回のシナリオは前から考えていたわけじゃない。薔薇を失った絶望感が大き過ぎて、奈羅への復讐

  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇綺羅々の復讐 第86話

    86 あの日、どういうことで奈羅に付いて行ったのか? アンモデーション《宿泊施設》の同じ部屋で、まるで2人の間に何かあったかのような怪しい雰囲気の映像が無断で撮られ薔薇に送り付けられていたわけで、明らかに確信犯的犯行と思わざるを得ない。薔薇が地球上での生が終わるのを待ち、ようやく元の同じ場所同じ時間軸に連れ戻せると期待して次元と時空の狭間で待ち受け、そして望み通り薔薇を見つけることができたのに……行き違いがあったとはいえ金星でお互いが両片想いだったこともようやく確認し合えたというのに……なんと薔薇には自分との前世よりももっと遥か彼方より契りを交わしていた愛しき男がいたというではないか。探して追いかけて待って待ち続けた結果が、予想もしてなかった結果に綺羅々は男泣きをした。そして絶望に襲われた時、綺羅々の胸に憎悪とともに仄暗い感情が芽生えた。          ◇ ◇ ◇ ◇綺羅々は薔薇が金星からいなくなったしまった日から、地球上の時間軸で計るなら半年しか経っていないところへと戻った。バーの片隅で酒を飲んでいるところへ見知ったヤツ、稀良《ケラ》が隣に座った。久しぶりだな綺羅々。最近見かけなかったけど元気だった?……ってあんまり元気そうじゃないな。別の日にしたほうがいいかな。「いや、構わないさ。で、何?」「奈羅と少しくらい交流あったりする?」「あったらどうすんの?」「取り持ってもらえないかと思ってさ」腸煮えくりかえるほどの名前を耳にし、思わず綺羅々は平常心を失くすところだった。「で、いつから? 彼女と同じラボ《研究室》になって1年弱だろ」「いやさぁ、それがつい最近深夜に連れとパブに繰り出したらちょうど奈羅も友達と来ていて明け方まで相席して盛り上がったっていうか」「ふーん、それで?」「なんか、いいなぁ~って思ってさ。ただ何となく素面で誘うのって苦手なんだよな」「話が見えない……。俺に相談? 何の?」『交流あったりする?』の質問にあるともないとも答えられるはずもない綺羅々は、相手の意図するところを探ってみる。「あれから気になって、奈羅のこと」目の前のチャラ男はらしくない発言をする。目の下と首筋がほんのりと赤いじゃないか。本気なのか? それにしても奈羅の二文字を聞かされた俺はというと、吐き気がし

  • 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―   ◇憎悪が膨らむ 第85話

    85「だけど、一緒には行けない。私ね、地球に産まれて永遠のパートナーがいることを知ったの。その人《夫》と長い長い気の遠くなるくらい長い時を経てまた巡り逢えて、その夫だった圭司さんが迎えに来ることになってるの。彼がね、今際の際『この世とあの世の狭間に行くことができたらそこで待っててほしい。必ず迎えに行くから』って言ったの。だから、私はここでずっと彼を待ってなきゃいけないの。綺羅々、私のことは忘れていい女性《ひと》見つけて」お互いの行き違いのあった気持ち、そして美鈴とは両片想いだったことの確認もできた。だけど、自分との出会いのあとで永遠のパートナーに出会ったという。このことが綺羅々にとっては、返す返すも悔しいことだった。綺羅々は思わず薔薇の腕を取り、再度自分の気持ちを伝えた。「僕との金星での一生を終えてからその人とまた再会すればいいんじゃない? その人はまた少しくらいなら待っててくれそうじゃない?」そう薔薇の気持ちに揺さぶりをかけてみるも彼女は首を縦に振らない。綺羅々が彼女のことを想い切れずに腕を放さないで佇んでいると……。1人の男《根本圭司》が薔薇の腕から綺羅々の手を振りほどくと「悪いね、彼女を俺に返して」と言い放ち、薔薇を抱きしめて言った。「待たせてごめん。心配したろ? 不安にさせてごめん」そうやって男は薔薇に謝りながら肩を抱き、綺羅々の前から立ち去った。自分だってどんなに薔薇を好きだっか。ずっと薔薇が人間としての一生を終えるのを待っていたのに。交際をして妻になってもらいたいと思っていたのに。こんな結末が待っていようとは……。思えば思うほどひたすらに奈羅のことが呪わしく、心の中で彼女への憎悪が膨らんでいくのを止められなかった。そして綺羅々は失意のうちに宇宙船に乗船し、金星へと戻って行くのだった。

좋은 소설을 무료로 찾아 읽어보세요
GoodNovel 앱에서 수많은 인기 소설을 무료로 즐기세요! 마음에 드는 책을 다운로드하고, 언제 어디서나 편하게 읽을 수 있습니다
앱에서 책을 무료로 읽어보세요
앱에서 읽으려면 QR 코드를 스캔하세요.
DMCA.com Protection Status