消防隊は迅速に到着し、すぐに火は消し止められた。私は霊体となって空中に浮かび、地上を見下ろしていた。部屋には焦げた肉の匂いが漂い、消防士が二つの黒焦げの遺体を引き出した。その場面を見ると、母は取り乱し、気を失った。おばあちゃんは地面に座り込み、私と母が「不幸を招く者」だと罵り続けていた。そして、父は到着した警察に連行された。おばあちゃんは泣き叫び、道を塞いで警察に抗議していた。そうよ、行かないでよ。お父さんにあげるプレゼント、まだ持って行ってないから。現場に残っていた調査員たちは、すぐに私の部屋から一冊の日記を見つけた。その中には、私と母が何年にもわたって受けてきた屈辱の数々、そして父の浮気の証拠や、父が「冗談」と称して話していた保険金詐欺の計画などが記されていた。その内容が真実かどうかなんて、誰にも分からない。だって、死者は嘘をつかないからね。おしまい
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