ロイヤルスイートルームを予約したが私は宿泊せず、十何人のホームレスを招いて住まわせた。私は佳純に、この人たちは私が招いたパフォーマンスアーティストだと教え、佳純以外のスタッフに邪魔されたくないと注意した。彼らの世話を全部佳純一人でやらないといけない。ホームレスたちは私に言われた通り、毎日ルームで暮らし、外に出なかった。彼らはウールカーペットの上でおしっこをしたり、浴槽の中でうんちをしたりしている。食べ残しの汁や油の汚れがベッドやソファの上に至る所に付いている。そしてホテルの清掃基準に基ついて、佳純が手で洗わなければならないことになる。彼女は掃除をしているときに、ホームレスたちの戯言にも耐えないといけない。「本当に俺らよりも賤しいぜ。金のために他人の尿や糞も跪いて清掃するなんて」「しかも俺らの前であんなにお尻を突き出してんの、お金持ちを誘うのに慣れているんじゃね、やらしい癖だ」最初、今は私の客が金持ちだと思い込んでいるから、その中から理想の結婚相手を見つけられるかもしれないと考えていた。お金持ちなら特殊な癖があっても耐えられる佳純は、お金のためなら、彼らがどんなに難癖をつけて侮辱してきても、何も反抗せずにやりのけた。しかし時間が経つにつれ、ホームレスの暮らしぶりを見て、貧乏人であることが一目瞭然。貧しい人に目向きもしたくない佳純だったが。こんな露骨な侮辱は彼女の許容範囲を超えている。日々ホームレスの排泄物を掃除することで、佳純はついに我慢できなくなった。怒った彼女は手に持っていた強烈な臭いの雑巾を投げ捨て、私に文句を言いに来た。「お客様が呼んできた人たちは好き勝手に排泄して、浴槽やカーペットを毎日汚してます」「彼らはただのホームレスの集まりなのに、ロイヤルスイートルームに泊まる資格があるかしら?しかもこの私にサービスさせるなんて」彼女は知らないだろう。彼女の目の前のお客様もかつてしばらくの間ホームレスだったことを。佳純家に迫害され、やむを得ず故郷を逃げ出した私はほぼ半年間橋の下で暮らしていた。「ホームレスであろうと私が招いた貴賓だ。この一ヶ月間を招待するつもりだから、やりたくないなら辞めてもいいよ」この仕事は佳純が上流階層に触れるための踏み板、その中から優良物件の結婚相手を見つける
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