第7話

数日間で、瀬川颯真の髪には白髪が数本混じり、ヒゲも伸び放題で、まるで10歳老けたように見えた。

私はちらりと彼を見て、彼が仕事を失ったから、何か説明を求めに来たのだろうと思った。

「あなたの仕事はもともと私が手配したものだから、回収するのは当然よ」

瀬川颯真は気まずそうに言った。「仕事のことじゃなくて」

「じゃあ、私が江田絵梨花を誘惑するために人を使ったことに文句があるの？」

私は冷たく彼を睨んだ。

もし彼が一言でも不満を言ったら、すぐにでも顔をひっぱたいてやるつもりだった。

江田絵梨花は私や真梨を何年も弄んで、私たちの苦しみを笑い話にしてきた。

だから私も彼女に、誰かに遊ばれ、子供を持った後に失うという痛みを味わわせてやりたい。

瀬川颯真は私が怒るのを恐れて、慌てて言った。「僕と琉真は彼女に恩がある。でも、お前と真梨は彼女に何も借りてない。お前たちが復讐したいなら、僕は何も言わない」

「分かればいい！」

「実は......お前に謝りたくて来たんだ。お前がもうすぐ出産だって知ってたけど、わざわざ視察に行くなんて、僕は勝手に信じ込んでた。それでこの惨劇が起きた」

瀬川颯真の顔には苦しみと後悔が溢れていて、それが演技ではないことが分かった。

私は彼を見ながら言った。「全部あなたのせいじゃない。私が愚かだった。あなたは周りの目を気にして、会社を手伝いたくなかった。それが私にはプレッシャーになって、頑張りすぎた。男を気にかけて、結局は私が不幸になった。」

瀬川颯真は目に苦々しさをにじませながら言った。「来る前、言いたいことがたくさんあった。だけど今はただ一言、ごめんなさい。お前をちゃんと大切にすべきだった」

「謝罪は受け取ったけど、許すつもりはない」

私は彼を越えて歩き去り、顔も見たくなかった。

瀬川颯真は私をしっかり見つめ、未練、罪悪感、後悔が入り混じっていたが、もう私を引き止めようとはしなかった。

その後、瀬川颯真は新しい仕事を見つけた。

給料日になると、毎回そのお金をすべて私に使った。

時には大量の花束が送られ、花ごとに彼が書いた手紙が添えられていた。そこには未練と後悔の気持ちが滲み出ていた。

時には、どこかの有名ブランドの新作アクセサリーやバッグ、洋服が送られてきた。

時には、私の好きな芸能人のコンサートのチケットが届いた