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第332話

高村は清次が近くにいることを知らず、わざわざ数本の清酒を注文した。

「正直に言うと、ここ数日、由佳は私たちと一緒にいてもずっと元気がなかったけど、ようやく気持ちが晴れたみたい。さあ、今日は由佳の離婚成功を祝って思いっきり飲もう!」

「さあさあ、酔っ払うまで帰らないよ!」

由佳は笑顔で自分のグラスに酒を注ぎ、「じゃあ、今日は皆さんと一緒に思いっきり飲みますね!」と言った。

三人はおしゃべりをしながら、次々に杯を重ねた。

高村は酔いが回り、口を開き始めた。「由佳、私ずっと前から清次はろくでもない男だと思ってたよ。あなた、よくこんなに我慢できたね?私なら、とっくに蹴り飛ばして、別れたお金で彼よりいい男を見つけるよ」

「さあ、見せてあげる、私が好きな男たちを。誰にも言えないよ、誰にも見せたことないんだから……」

高村は酔っ払いながら、スマホの批評じアルバムを開き、「ほら、これが私がやっとの思いで集めたやつだよ。この写真見て、彼の胸筋、すごく大きいでしょ。私よりも大きいんだから」

「それから、この写真。見て、彼の股間の形が……」

「そして、この写真、見て、このお尻!私が見た中で一番魅力的なお尻だよ」

「こんなに種類があるんだから、清次なんかにこだわらなくても、きっと気に入るのが見つかるわよ!」

高村は次々に写真を見せ、言葉はどんどん大胆になっていった。

由佳は少し顔が赤くなった。北田は興味津々に写真を見ていた。

由佳もつい好奇心に駆られて目を向けてしまったが、なぜか見るたびに、無意識に清次と比べてしまったのかと思った。

清次の胸筋は引き締まっていて、硬い感じだし、清次の性器は18センチもあって、小さいとは言えないし、清次のお尻もかなり魅力的だといろいろを考えた。

由佳はますます顔が赤くなって、頭を振って、不純な考えを振り払おうとした。

たくさんの男たちの写真を見た後でも、やっぱり清次が一番完璧に思えた。

あまりにがっしりした体の男もいれば、逆に痩せすぎていて筋肉が美しくない男もいる。清次の体型はその中間で、ちょうど良い。

体型が似ていても、顔は清次には及ばない。

忘れようと決めたはずなのに、酔った由佳は自分を抑えきれなかった。

あの男の顔が何度も頭に浮かび、どれだけ振り払おうとしても、消えなかった。

酔っ払ってしまえばいい。

完全に
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