「カラス王様。最初のお仕事はいかがいたしましょうか」 おじいさんカラスが聞きました。「かあ。かあはアヒル帝国に大変お世話になったかあ。まずは皇帝アヒルさんにお礼をしにいかあと思うかあ」「わかりました。会談の準備をすすめます」「かあ、アヒルさんもついてきてくれるかあ?」 アヒルさんはうなずきました。「ぴよ! コッコちゃんもいくぴよ! 皇帝アヒルさんがくれる食べ物はおいしいって聞くし!」 コッコちゃんも行く気まんまんです。「わかりました。ではアポイントメントをお取りします」◆◆◆ それから数日後、アヒルさん、カラスの子、コッコちゃん、おじいさんカラスはアヒル帝国の宮殿の前にやってきました。大きな門が開かれると、皇帝アヒル自らお出迎えしてくれました。「カラス王殿、ようこそくわ!」 皇帝アヒルは挨拶としてカラスの子にハグをしました。それからアヒルさんに声をかけます。「おぬしがカラス王殿を助けてくれたらしいな。大儀くわ!」「もったいないお言葉ですくわ」 アヒルさんはぺこりとお辞儀しました。「では応接間まで案内するくわあ」 気さくな皇帝アヒルに連れられて、一行は宮殿に入りました。きらびやかで立派な宮殿にカラスの子とコッコちゃんはあちこちきょろきょろきょろ。そうしている間にメイドアヒルの手によって応接間の扉が開かれました。先を歩く皇帝アヒルが上座に座ります。「よいしょくわ。さあ、みなさんお座りくださいくわ」 コッコちゃん、カラスの子、アヒルさんの順番で手近な椅子に座りました。おじいさんカラスはカラスの子の斜め後ろに立ちました。「かあかあ。この度はお目通り?いただけてうれしいです皇帝アヒルさま。改めまして20代目カラス王ですかあ」 カラスの子がたどたどしく挨拶します。「くわくわ。くわこそ初めての訪問先にくわが国を選んでくれてうれしく思うくわ」「アヒルさんやこの国にはたくさんお世話になりましたかあ。故郷と思ってますかあ」「くわ、くわが国と民はカラス王殿にどううつりましたかな」「みんないい人かあ。カラスとアヒル、もっと仲良くなりたいですかあ」「くわ。くわもみんな仲良くがいいと思うくわ。みんな兄弟姉妹くわ。そうくわ!」 皇帝アヒルは羽をぽんと打ちました。「20代目カラス王の就任のお祝いとして盛大なお祭りを両国合同でやろうく
Last Updated : 2025-04-07 Read more