บททั้งหมดของ 呪い呪われ、恋焦がれ: บทที่ 11 - บทที่ 15

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第11話 キャプテン進藤

まったくもって、これは僕の失態だった。やはり犯人は軽い気持ちで呪いをかけ、本当に進藤さんが怪我をしてしまったことに畏怖してしまったんじゃないだろうか。自分のせいかもしれないと感じているところに、僕らが余計な詮索をしてしまったがために、犯人は己の身を護るためにななせに危害を加えて沈黙させようとしたのではないだろうか。呪が実在するかどうかはさておき、実際に進藤さんが怪我をしてしまったことで犯人は自分のせいかもしれないという念に駆られ、それがばれてしまうのではないかという恐怖と向き合わなければならなくなってしまった。それば、いわば自分自身に呪いをかけてしまったと言えるのではないだろうか。人を呪わば穴二つ。呪いをかけるものはやはり自分にそれが返ってくることがあるのだ。――自分のせいかもしれない。総合病院に急ぐ自分自身に、その言葉が返ってくる。思えばあの日、上田の用意した藁人形に僕とななせの髪の毛を入れてしまったのだ。もし、呪いなんてそんなものがあるとすれば、ななせが襲われたのはやはり自分のせいだ。そうでなくとも、僕がちゃんと最後までついていてやれば、いや、もっと早い時点でこんなことに首を突っ込まないように言っておけば、こんな事態は避けられたのかもしれない。総合病院の待合室、首にコルセットをつけたななせと、彼女に寄り添う上田の姿があった。上田が偶々眼科の診療のため訪れたところで、病院の近くに倒れていたというななせが緊急搬送されてきたというのだ。「ごめん、マコト。余計な心配かけちゃって。たいしたことないんだよ。こんなコルセットなんてしてるけど、念のためっていうだけで、明日は普通に学校にも行けるから」 平常を取り繕うとしているが、実際に襲われて平気なはずがない。怪我こそそれほどではないにしても、メンタル的な問題のほうが重要だ。「いったい何があったんだ?」「うん、実はね……」 ななせの証言をまとめるとこういうことになる。 今日の放課後、僕と口論になり、ひとりになったななせは再び花宮さんのところに行き、進堂さんが入院しているというこの病院のことを聞いた。そしてななせは一人ここへ向かっている道中で後ろから何者かに襲われたらしいのだ。 いきなり首の後ろを鈍器で殴られ、意識がもうろうとなり、振り返ったところにサングラス、マスク、帽子で顔を隠し、夏にもかかわらず体型のわかりにくい上
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第12話 犯人推理

 伏見さんを見かけ、ちょとした事件が起きたものの、進藤先輩のその一言で一件は落着したかのように見えた。 病院を出て、伏見さんと高野君とは解散して、ひとり帰路についたころに電話が鳴る。『上田。僕だ、高野だ。今からちょっといいかな。手伝ってもらいたいことがあるんだ』「全部、終わったんじゃないんですか?」『このまま終わらせるわけにいくかよ。ななせが、襲われたんだ。このまま見逃してやるわけがない。でも、ああでもしないとななせはまた首を突っ込むだろう? あいつをこれ以上危険な目に逢わせたくはないんだよ』「わたしなら、危険な目に逢わせてもいいと?」『信頼してるんだよ、上田のこと。それに危険なんかじゃない。僕ががちゃんと守ってやるから』 ――まったく。信頼しているだなんて、なんてひどい呪の言葉だろうか。そんな呪を掛けられれば、協力しないわけにはいかないじゃないか。 それがたとえ、恋のライバルのための行動であっても、わたしは高野君の信頼に答えたいと思うのだ。役に立ちたいと。 まったく。彼はシンドウ先輩のことをどうこう言えた立場じゃないことを理解しているのだろうか? 大丈夫。高野君が守ってくれると言っているのだ。何を恐れる必要があるだろうか。 これは呪いの言葉なんかじゃない。純愛だ。間もなく高野君がわたしのアパートへやってきた。狭いテーブルに向かい合って座り、「ひとまずここまでの話を整理しよう」と言ってきた。高野君は伏見さんから預かっている手帖と三色ボールペンを取り出し、これまでのいきさつを話してくれた。今日の放課後、伏見さんと高野君の二人で関係者に聞き込みをして、その後伏見さんが一人になったところを襲われた。おそらく犯人は今日接触した人物の誰か。サッカー部の三人のマネージャー。花宮、海山、木梨。それと海山の恋人樫木の四人だ。花宮は被害者である進藤とは幼馴染、どうやら以前付き合っていたこともあるようだ。海山は以前、進藤から言い寄られていたが、海山が樫木と交際するようになり、現在進藤は木梨と付き合っているが、ふたりの仲は秘密になっている。「ななせの証言によると、襲った犯人は身長が一七〇前後といったところらしい。もちろん、はっきり見たわけではないのでどのくらい信頼できるかは定かではないけれど」「花宮さんは、華奢だからそんなに大きなイメージがなかったけれど、それは進藤先輩と一緒に
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第13話 対決

『今日、あなたの髪の毛を数本お預かりしました。 あなたの持っている伏見ななせの髪の毛と交換してはいただけないでしょうか? 学校近くの○○公園で待っています。もし、午後十時までに来ていただけないようでしたらお預かりしている髪の毛は私用に使わせていただき、かつ、すべての事情を関係者全員に報告させていただきます。 交換に応じていただければ、今後一切において他言無用とすることをお約束します                          二年 黒魔術研究部所属 上田麻里』 犯人あてに長めのメールを送信する。そもそも犯人が伏見ななせを襲った理由は、事実を皆に知られたくなかったからだ。それを、こうして皆にばらすというのであれば従わないわけにはいかないだろう。 あえてわたしの名前を提示したのは、相手を油断させるためだ。 約束の公園に到着。この公園はその周囲を生け垣が覆っており、外から中が見えにくいばかりか、その逆もまたしかりである。日が暮れた後は薄暗いためあまり人は寄り付かない。 わたしはブランコのところで座って待ち、高野君は少し離れた公衆トイレの入り口の目隠し裏に隠れて待つ。公園の入り口は二つ、南北それぞれにあるが、このブランコの位置からならその両方の場所がしっかりと見える。逃げるにしても生け垣が邪魔をするため、この出入り口を使うほかないだろう。 犯人が到着したところで高野君が後ろから回り込み、逃げ道をふさぐことになっている。  犯人は間もなくして現れた。公園の南側の入り口からゆっくりと歩いて入ってくる。わたしの存在を見つけ、わき目も振らず、ゆっくりとねめつける様に近づいてくる。 静かな公園の中を、ずりずりと何かを引きずる音がする。 高野君は、もしかすると事態を甘く見すぎていたんじゃないだろうか。犯人は金属バットを引きずっているのだ。 無理もない。彼にとって事態は甘く見えたものではなく、すべてが露見してしまうのならば手段は辞さないつもりらしい。わたしはすぐにでもその場から逃げ出したかった。 しかし、高野君が守ってくれると言ったのだ。とはいえ、何も武器など持っていないはずの高野君に、金属バットを持つ犯人からわたしを守る力はあるだろうか。体格にしても、おそらく犯人は高野君よりもがっちりしている。 犯人はわたしのすぐ目の前に到着する。金属バットを持ち上げて、肩に担ぐ。威嚇する
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第14話 真相

「その……助けに来てくれて、ありがとうございます」「いや、僕の方こそ遅くなってごめん」「いや、ほんと。逃げだしたのかと思いました」「掃除道具入れの扉がなかなか開かなかったんだ。建付けが悪いみたいで。流石に、あれに素手で立ち向かうのは無謀かと思って」「デッキブラシ……あんまり役に立っていませんでしたね」「初めの一撃をそらせただけで十分に仕事はしたよ」「腕、大丈夫ですか? 殴られてましたけど、折れたりしてません?」「こうみえて、僕はそれなりに丈夫なんだ。それに、もし折れていたとしても女の子の前で折れていると泣き言をいうような軟弱じゃあないよ。そのくらいの見栄は張る」「そんなこと言って、本当は木梨君と一緒に診察を受けるのが嫌なだけだったりして」「ぐ……。いいかい、僕は女の子の前では見栄を張るんだ。だから女の子はそれを見抜いてはいけない。もし見抜いても、口に出してはいけないよ」「そうですか。それは残念です。もしわたしのせいでけがをさせてしまったのだとしたら、わたしもわたしなりにお詫びをしないといけないかと思っていたんですけど……」「あ、腕折れたわ。これ、完全に折れてるな。まいったなー」「とは言っても、わたしにできることなんてあまりなくて……。体で払うというのでは、ダメですか?」「あー、腕治った。うん。今完全に治ったわ。ありがとう。いろいろと気づかいしてくれて。でも、もう大丈夫みたいだ」「ねえ、それってちょっとひどくないですか?」「ヒドイのはどっちだよ。思春期の男子ってのはな、そういう冗談をわりと本気にしてしまうんだ。それを見て面白がるというのはずいぶんとたちが悪い」 ――それを、冗談だとして受け流すのだってたちが悪い。そういうの、思春期の女の子は割と傷ついてしまうというのに……「でも、ありがとう」 聞こえないくらいに小さな声でつぶやく。「ん?」「なんでもない」「そうか……」「それにしても、どうして犯人が木梨君だとわかったのですか?」「うん、まあ、いろいろあったけれど、最終的に決め手となったのはあの三色ボールペンだよ。 あのボールペンはおそらく犯人が藁人形を打つ時に落としたもので、赤のインクがなくなっていた」「でも、それがどうして?」「木梨が見せてくれた、あの緋文字のルーズリーフがあっただろ? おそらくあれを書いたことがきっかけで三色のうちの赤のインクだけがなくなってしまっ
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あとがき

 この物語は、いったんここで終わります しかし、事件の真相がすべて語られているわけではありません。 この物語の裏には、もう少し複雑な事情が絡んでいるようです。 ――真実は、いつもひとつとは限らない。 それについては、またいつか近いうちに…… 
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