週末の早朝。佐々木朝男はと彼の母親を家に連れてきた。娘と佐々木朝男は二人を客室に案内した。そこで、彼らが目にしたのは、骨と皮ばかりになり、憔悴しきった山本典夫の姿だった。山本宏の母親は驚きの声をあげ、口を手で覆いながら信じられない様子で部屋を飛び出していった。山本典夫は山本宏母子を見つけると、まるで命綱を掴んだかのように、目の前の少年に向かって「うーうー」と必死に声を絞り出した。口から何度も繰り返し出てくるのは、たったこの言葉だけだった。「老人......ホーム......」山本宏の目は赤くなっていた。彼は病床に横たわる山本典夫を見て、泣いたり笑ったり、また泣いたり笑ったりを繰り返していた。しばらくして、山本宏は私に向いて、言った。「おばさん、知ってるの?僕の母さんは孤児だよ。この畜生にレイプされた後、母さんは僕を生んだ」山本宏の言葉は、私の心にドキッと響いた!私は山本典夫が山本宏とその母親に対して犯した悪行を何度も想像してきたが、まさか最も悪質なものだとは思ってもみなかった。「小さい頃から、毎回彼を父さんと呼ぶたびに、気持ち悪くて、自分が嫌になってた」山本宏は頭を下げ、拳をぎゅっと握りしめていた。「違う、これはあなたのせいじゃない。これはクズのせいだ」私は山本宏の肩を支え、この可哀想な少年を抱きしめた。しばらくして、山本宏は顔を上げた。私の元を離れ、山本典夫のベッドのそばへと歩いていった。彼は山本典夫の耳元で何かをささやいた。ずっとベッドで懇願していた山本典夫が突然暴れだした。彼は必死に体をよじり、喉を絞りながら叫び、山本宏に向かって飛びかかろうとした。激しい痙攣と抽搐の後、山本典夫はベッドから転げ落ちた。私は山本宏に尋ねた。「山本典夫に何を言ったの?」山本宏は正直に答えた。「大したことじゃない。ただ彼に真実を告げた。彼が脳卒中になったのは、僕が彼の酒に薬を入れたから、今の彼の状態は、すべて僕の仕業だって」「それ、本当に?」私は山本典夫と同じように動揺しながら叫んだ。「あなた、将来を賭けてそんなことをしていいのか!何の薬を使ったんだ?どこから手に入れたんだ?どれくらい入れたんだ?あなた、今はいくつ、成人したの?」「おばさん、違うよ」山本宏は目の端に浮かんだ涙をきれいに拭き取った
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